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「新興勢力が」 ビデ倫部長の危機感とは…【産経ニュース】
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080301/crm0803011930015-n1.htm
2008.3.1 19:31
このニュースのトピックス:性犯罪
ビデ倫がわいせつ表現の規制を緩和してヘア解禁など“過激化”に踏み切ったのは、新興審査団体の台頭で、加盟社の売り上げが落ち込んだことが背景にある。「刺激不足で売れない」という加盟社の声が、事件を後押しした形だ。ただ、警察がわいせつと判断して摘発しても、インターネット上にはさらにみだらな画像が氾濫(はんらん)している。「ネット対策」を求める声も聞こえてくる。(森浩)
■焦り
「他の審査団体はもっと緩い。うちは良識派だと思っていた」。ビデ倫幹部は唇をかんだ。
ビデ倫は昭和47年設立の自主審査機関で、アダルトビデオやDVD作品を、わいせつ物にあたるか判断する。任意団体だが長らく審査業務は独占状態だった。「ビデ倫加盟社でないと問屋が相手にしてくれない時代もあった」(ビデオ業界関係者)。
ところが約10年前から、わいせつ基準の甘い新興審査団体が相次いで発足。主な団体だけで4つとなり情勢が一変する。薄いモザイクの刺激的な作品が流通し、ビデ倫加盟社の作品は売り上げが急減した。「ビデ倫は、大手映画会社OBらが理事会を構成し、審査員の平均年齢は66歳とも言われる。保守的な雰囲気があり、業界の流れに取り残された」(同)。かつて300社を超えたとされる加盟社は、約90社(昨年8月現在)に落ち込んだ。
相次ぐ加盟社の脱退を受け、理事会は顧問弁護士と相談し、平成16年7月から「毛1本見逃さない」と言われた審査体制を変更。モザイク処理の要件を緩和し、「ヘア」の露出を解禁した。
新基準を受け、今回立件された「h.m.p」など制作会社は過激な作品を送り出していった。「ただ加盟社が減っても最大手に変わりはない。大きな影響力があり、過激な表現に進んだことは看過できない」と警視庁幹部は語る。
■変わる基準
男性器が掲載された写真家ロバート・メイプルソープ氏の写真集が、輸入禁止のわいせつ書籍に当たるかが争われた裁判で最高裁は先月、「わいせつ書籍に当たらない」との判断を下した。全体を貫く「芸術性」を評価した。
ビデ倫の審査をパスした作品はモザイクがあり、メイプルソープ氏の写真集のように性器があらわになってはいない。「『モザイクをかけてあればOK』ということではない。作品全体の表現がわいせつに当たると考えた」と警視庁幹部は説明する。
性表現について詳しい園田寿・甲南大学法科大学院教授(刑法)は「単純な『見えた』『見えない』ではなく、作品を総合的に判断する傾向が今後ますます強まるだろう」と推測する。
ただ、インターネットの普及で、性器が写った画像や無修正のセックスシーンなどを、簡単に入手できる時代となった。園田教授は「いくら国内でわいせつ画像を取り締まってもきりがない。フィルタリング機能の充実など、ネットの対策も一層必要だ」と訴えている。
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