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1970年代の初頭は、田中角栄の「日本列島改造論」が日本中を席巻する中、各地で巨大団地開発が進んだ時代である。こうした巨大開発の先行きを都市における過疎化、ゴースト・タウン化が待ちかまえている、と当時すでに警鐘を鳴らす人がいた。その通りに高齢者の姿しか見えない、かつては山間部の寒村にしか見られなかった光景が、30数年経った今、各地にひろがっている。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008012890070255.html
【社会】
高齢化進む高島平団地再生 『住んでボランティア』 地元の大学が企画
2008年1月28日 07時02分
font size="-1"学生らによる再生プロジェクトが始まる高島平団地。手前は大東文化大=東京都板橋区で、本社ヘリ「おおづる」から(坂本亜由理撮影)
住民の高齢化が進む東京都板橋区の高島平団地で、今春から地元の大東文化大学による“団地再生”プロジェクトが本格的に始まる。学生らが実際に団地に引っ越し、住民としてボランティア活動を行う全国的にも珍しい試み。大学では「高島平学」の講義を設けるなど課題を洗い出し、東京でも有数のマンモス団地の活性化を目指す。
高島平団地は「徳丸田んぼ」と呼ばれた農地約三百三十ヘクタールを日本住宅公団(現都市再生機構)が整備し、一九七二年から入居が始まった。最盛期には三万人いた居住者も高齢化が進み、現在は約二万人に減ったという。
大東文化大は、団地ができる直前の六一年に現在の板橋キャンパスに移転。「高島平」と歩みを共にしてきた独自性に着目した。
団地再生の試みが、文部科学省の本年度の「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」に選ばれ、昨秋から本格始動。目玉として学生と教員が団地に住んで“若い力”を提供することになった。
大学が面接で選んだ学生や留学生ら十三人が二月から団地に入居。自治会にも加入し、空き店舗を住民らの“たまり場”として活用したり、ミニFMを開局したりするなど地域でボランティア活動をする。
一方、環境創造学部に設ける「高島平学」の講義などを通して地域再生を考える。
現代GP担当の篠原章教授(51)=都市文化学=は「大学の地域貢献だけではなく、学生らにとっても地域の大人とのコミュニケーションは貴重な社会勉強になる」と話している。
(東京新聞)