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[船場吉兆]偽但馬牛に社長関与か 卸業者と頻繁に電話連絡
2007年11月18日03時11分
高級料亭や加工食品販売を営む「船場吉兆」(大阪市、湯木正徳社長)が佐賀、鹿児島両県産牛肉を「但馬牛」などと偽装した不正競争防止法違反容疑で家宅捜索された事件で、両県産牛肉を同社に卸していた福岡県の食肉販売業者に、湯木社長自身が頻繁に電話で接触していたことが分かった。湯木社長は会見で産地偽装について「(社内で)現場の担当者だけが知っていた」と説明していたが、湯木社長自らが偽装の経緯を詳しく知っている可能性が高くなった。大阪府警生活環境課は湯木社長から事情を聴き、仕入れの詳細について調べを進める。
関係者によると、福岡県久留米市の食肉販売業者が04年ごろから、船場吉兆に佐賀、鹿児島両県産の牛肉を定期的に納入し始めた。1カ月に1、2回程度、「サーロインありますか」などと電話で発注があり「佐賀牛がある」「鹿児島牛がある」などと答えると、船場吉兆側が注文品を指定するやりとりを行っていた。牛肉は真空パックに入れられ、肉牛の生産地などを記載したラベルを張って発送された。業者への船場吉兆からの電話は発注目的が多く、湯木社長は何度も肉の取引などに関して電話をかけていたという。この業者は、但馬牛も三田牛も取り扱っていなかった。
湯木社長は9日の記者会見で、偽装を知っていたのは中堅社員の担当者だと説明し「私は信頼してやっていた。表示通りのものが出ていると思っていた」と話した。船場吉兆は16日、「牛肉みそ漬け」などの原材料に佐賀、鹿児島両県産牛肉を使用しながら「但馬牛」「三田牛」と虚偽表示し3〜10月まで販売していたとして家宅捜索を受けている。【田辺一城】
毎日新聞 / 提供元一覧
http://news.livedoor.com/article/detail/3393501/