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http://www.chunichi.co.jp/article/feature/yomawari/list/CK2007102202058337.html
2007年10月22日
子どもたち、人の悩みを聞いてあげたり、相談に乗ってあげることの危なさに気付いていますか。悩んでいる友だちと寄り添って生きることの危なさに気付いていますか。確かに、悩んでいる友だちの悩みを聞いてあげたり、相談に乗ってあげることは、とっても尊い、優しい行いです。でも、悩みや相談を聞くだけで、何もできなかったら…。自分を責めてしまったり、相手を失望させたり、あるいは友だちとの関係が悪くなる原因になりませんか。
子どもたち、子どもはなぜ子どもなのか知っていますか。君たちは、私たち大人のように、働いたり税金を国に払ったりしなくてもいいですし、家の家事や食事に頭を悩ませなくてもいいです。また、罪を犯しても、少年として多くの場合、処罰より矯正を先にと優遇されています。
これは、なぜでしょうか。君たちが、私たち大人と比べてまだ不完全な存在だからです。子どもたち、君たちの生きた年数は非常に短いです。また、いろいろな事象や人との出会いも限られています。ですから、限られた知識や経験しか持っていません。その限られた経験や知識でだれかの悩みを解決しようとしても、ほとんどの場合うまくいきません。かえって相手を傷つけてしまったり、救えなかった自分を追い込んでしまいます。
私は、この何年かずっと、君たち子どもたちが悩みや相談を書き込む携帯電話やインターネットのホームページやブログを、見守り続けてきました。毎晩のように数限りない悩みや相談が書き込まれ、相手の本当の状態もわからないままに、多くの心優しい書き込みと、また少なくないこころない書き込みが書かれていきます。そしてその中で、さらに傷つき死へと向かう子どもたち、さらに病んでいく無数の子どもたちと、関(かか)わり続けてきました。中には、命を絶ってしまった子どもたちもいます。哀(かな)しいです。
子どもたち、これだけは忘れないでください。君たちは、だれかを自分だけで救おうと助けようとしてはいけません。特に追い手をきちんと知ることのできないネット上や携帯電話などで。だれかを本当に救いたかったら、必ず大人たちの力を借りてください。犯罪のにおいがするときは、警察の方々の。いじめや学校の問題なら先生方の。それ以外の問題なら、親やまわりの大人たちの。
あともう一つだけ覚えていてください。だれかを救いたいなら、まずは君自身が幸せになることです。そして、君の幸せをきちんと周りに見せることです。幸せな人しかだれかを幸せにすることはできません。