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『焼かれる前に語れ』の著者の法医学者・岩瀬博太郎氏は時津風部屋の事件を次のように語っている。
「「遺体にこれだけの傷がありながら、『心不全=事件性なし』で処理することは、法医学の観点からはあってはならないことです。あまりに法医学を軽視しているし、死者への冒涜ぼうとくも甚だしい。(変死体の処理は各都道府県警が管轄しているため)この地域(愛知県)では、歯が折れるほど殴られた痕跡が顔面にあっても、全身あざだらけで死んでいても、太っていて心肥大があるというだけで(肥満体型の人はたいてい心肥大です)、全員“病死”にされてしまう危険性があるということです」
以下は約4ヵ月前のZAKZAKの記事。まるでタイムスリップしたかのような錯覚に陥るこの記事の日付は、間違いではない。おかしいのは3ヵ月の空白さえ作った警察の行動のほうなのである。
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親方誠意なし…17歳力士急死、耳は裂け根性焼き痕
大相撲名古屋場所を迎える愛知県犬山市で、時津風部屋の序ノ口力士、斉藤俊(たかし)さん(17)=時太山=がけいこ中に急死した。新潟市内の実家に戻った遺体は、家族も正視できないほどひどい状態だったという。激しい稽古で鍛え上げるのが角界の常識とはいえ、根性焼きの跡も。何度も部屋からの“脱走”を図った斉藤さんに何が起きたのか。愛知県警では事件と事故の両面から慎重に捜査を進めている。
「顔面は赤く腫れ、身体中にはアザとすり傷。耳は裂けていた。さらに太腿にはたばこを押しつけたやけどの痕が3カ所あった」。斉藤さんの叔父(44)はこう語った。
新潟県の自宅に戻った遺体の惨状は正視に耐えられないものだった。「今は何も考えられない。頭がパニックになっている…」と憔悴(しょうすい)しきった声で話した父親(50)は血圧が200まで上昇し、寝込んでしまった。
「お兄ちゃん子だった小学3年の妹は、遺体のあまりの惨状を目の当たりにし、全身を痙攣させ、半狂乱で『お兄ちゃーん』と叫んだ」(叔父同)。遺族は弔問に訪れた友人らにも、「とても見せられない」と、遺体と対面を断った。
斉藤さんがけいこ中に倒れ、犬山市内の病院に搬送されたのは26日。午前中のぶつかりけいこ中に突然意識を失い、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は「虚血性心疾患(急性心不全)」。愛知県警によると、全身に皮下出血やすり傷があり、肋骨(ろっこつ)の軟骨部分に骨折した跡があった。
28日行われた新潟大病院での行政解剖は、「多発性外傷によるショック死が考えられる」との所見だった。
「これまで体に異常は一切なかった。新弟子検査もパスしてるんだから心臓の疾患はとても考えられない」(叔父)
斉藤さんは地元県立高校を2年で中退し、4月から時津風部屋に入門したばかりだった。叔父は「格闘技に興味を持っていた。同郷の知り合いがいた時津風部屋への入門を薦めた。ヤンチャな子だったから精神修行のつもりもあった」と話す。
だが、修行の辛さに斉藤さんは6月に入り、3度脱走していた。
5日前、千葉の親戚(しんせき)から金を借りて戻ってきた。「やるにしてもやめるにしてもちゃんと会って話さなければいけないと送り出した。今考えると、無理に行かせなければよかった」(叔父)。
高校ではテニス部に所属。斉藤さんを知る学校関係者(49)は「体格がよく元気な子だった。これから活躍すると思っていたのに…」と語った。
27日午後、自宅に時津風親方が事情説明に訪れた際、傷のひとつひとつについて遺族が「これもけいこでつくんですか」と説明を求めると、親方は「はい」と答えるのみ。「根性焼」の痕をただすと、口ごもりながらも「…うちにはたばこを吸う人間はいない」とだけ答えたという。
行政解剖の結果に納得したという親族だが、「法的手段に訴えるようなことはない」としながらも、「今後は警察に任せます。今は捜査上の問題があるから何も言えない…。それで察してほしい」と語るのみだった。
愛知県警犬山署は「死因から事件、事故の両面で捜査中」として、時津風部屋の力士らから事情を聴いている。
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ZAKZAK 2007/06/29
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_06/t2007062910.html