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大学生5人に1人 高3時『勉強せず』東大研究グループ『1日3時間超』32%
(東京新聞)2007年9月22日 夕刊
大学進学者の五人に一人が高校三年の時に家でほとんど勉強せず、二人に一人は勉強時間が二時間以下−。「大学全入時代」が目前に迫る中、高校生の深刻な勉強不足の実態が二十二日、二〇〇五年度時点で高校三年生だった生徒を対象に、東大の研究グループが実施した全国的な追跡調査で分かった。
少子化や大学定員の増加に加え、推薦入試、アドミッション・オフィス(AO)入試の拡大などで受験競争の激しさが緩和されたことが、高校生の学習意欲の低下に影響しているとみられる。
〇五年秋の第一回調査で、一年の時、平日に家や塾、図書館などで勉強した時間を振り返ってもらったところ「ほとんどしなかった」と答えた生徒が59%と最も多く、「約三十分」13%と「約一時間」17%を加えた「約一時間以下」が89%を占めた。
次に調査した三年時の勉強時間を質問したところ「ほとんどしない」は41%に下がったが依然、最も割合が高かった。
一方で「四時間以上」は一年時の1%から19%に増加。「約三時間」13%を合わせると32%となり、勉強する層としない層に二極化していた。
進路が決まった〇六年春に同じ生徒を追跡調査した結果、大学進学の割合は49%。このうち有効回答が得られた千九百七十二人について前回調査で回答した高三時の勉強時間と照合すると「ほとんどしない」が22%に上り、「約二時間」13%、「約一時間」9%、「約三十分」6%と合わせ勉強時間が「約二時間以下」の層が半数を占めた。
「四時間以上」が最多の31%で、「約三時間」は19%だった。
調査を担当している東大の金子元久教授は「高校の学習内容が生徒の学習意欲に合致していないのではないか。教育再生会議や中教審の議論は小中学校や大学に目が行きがちだが、高校生のこの状況は深刻だ」と話している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007092202050821.html