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(回答先: 台風9号、関東、東北縦断=死者1人、負傷者61人−4人不明に・気象庁(時事通信) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 9 月 07 日 18:57:10)
“家”手放せぬ河川敷生活者 「生活か命かの選択」【東京新聞】
2007年9月8日 08時14分
「危ないから退去してください」という行政側からの事前の呼びかけにもかかわらず、河川敷の“わが家”に残った人たちが、台風9号の影響で急激に増水した流れの中で取り残された。東京・神奈川の都県境の多摩川で7日午前、繰り広げられたホームレスの人たちの救出騒ぎ。東京消防庁のまとめでは36人が救助されたが、少なくとも3人のホームレスが流され、行方不明となっている。「逃げないから悪い」で片付けてしまえる問題だろうか−。地元自治体なども、対応の難しさに頭を痛めている。
行方不明となった3人は、大田区下丸子、同区田園調布、世田谷区玉堤の河川敷などにいた人たち。それとは別に多摩川の川崎市側では、同市多摩区の男性会社員(52)が川を見に行って連絡がとれなくなっている。
多摩川の河川敷を管理している国土交通省京浜河川事務所(横浜市鶴見区)によると、河口付近から青梅市までの約61キロに及ぶ河川両岸に約900人のホームレスの人が生活している。
救助に当たった東京消防庁によると、助けられた人は「寝ていて気付いたら水が来た」「飼い猫がいるから逃げなかった」などと話したという。自分が河川敷に確保した“家”を離れたら別の人に取られると避難に難色を示した人もいた。
大田区西六郷では7日午前、「人が川の中の柳につかまって流されそうだ」との通報で救助に向かったヘリコプターに、木にしがみついていた男性3人が手で「×印」をつくり救助を“拒否”。警視庁は水位が下がるまで観察し、無事を確認したという。
京浜河川事務所の3つある出張所の職員は5日午前9時半から翌6日午後4時まで、ホームレスの人らに「河川区域外へ退去してください」と呼び掛けるチラシ計724枚を配布している。同事務所は「台風の接近が分かっている時は、ホームレスの人に注意を呼び掛ける以外にできることはない」と話した。
一方、川崎市危機管理室は「チラシを配って避難を呼び掛けたが、被災を防げなかった。今後、関係部署でどんな対応ができるのか検討する」とした。同室は「他の自治体の取り組みも調査したい。ただ強制的にできるのか」とも述べ、対応の難しさをにじませた。
東京・新宿近辺の路上生活者の相談に乗ったり食事などの支援をしている「スープの会」の世話人後藤浩二さんは「河川敷の“家”を拠点に、月2、3万円の現金収入でギリギリの生活をしている人も多い。避難は全財産と生活の拠点を失うことで、生活が持続できなくなるか、命の確保を選ぶかという究極の選択となる」と指摘。「自治体が設けている緊急一時保護センターなどを活用する必要がある」と話している。
(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007090890081151.html
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