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(回答先: 台風9号、関東、東北縦断=死者1人、負傷者61人−4人不明に・気象庁(時事通信) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 9 月 07 日 18:57:10)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070907icw4.htm
2年ぶりに台風が首都圏を直撃した。東日本を縦断するコースを進む台風9号の影響で、関東各地で川が「はんらん危険水位」に達した。多摩川の河川敷では、「人が取り残されている」などの119番通報が相次ぎ、濁流の中、ヘリコプターを使っての懸命な救助作業が行われた。
一方、交通機関も大幅に乱れ、朝のラッシュを直撃。ターミナル駅は疲れた表情で電車を待つ人々であふれた。
警視庁や東京消防庁には7日午前6時前から多摩川に流されたとして救助を求める通報が相次いだ。「男性が木にしがみついて流されている」「板の上に乗った男性が流されている」。東京消防庁などでは、ヘリコプターをフル稼働するなどして救助にあたった。
東京都大田区仲六郷の多摩川河川敷では、30戸ほどのホームレス小屋が濁流につかり、身動きがとれなくなった7人が取り残された。同8時50分、東京消防庁の隊員約30人が川にかかる新六郷橋からロープをつたって河川敷に降り、腰まで水につかりながら、取り残された人たちを次々と橋に引き上げた。近くの河川敷にはほかにも多数のホームレス小屋があり、孤立した11人がヘリコプターなどで救助された。
橋の下で10年ほど前から暮らしている男性(73)は、午前6時前に起床したところ、トタン屋根とベニヤ板で作った小屋の中まで浸水し、水はひざのあたりまで達していた。流れはさほどではなかったが、岸まで50メートルあり、とても歩いて避難できる状況ではなかったという。
屋根に上って救出を待つ間も、どんどん水位は上がってきた。「そこにいたら死ぬぞ」。約3時間後、駆け付けた消防隊員に橋の上から声をかけられ、縄ばしごで救助された。男性は「早く水がひかないかと不安で仕方がなかった。命拾いした」と話していた。
また、川崎市中原区の河川敷にある野球場では、濁流の中でバックネットにしがみついていた男性2人のうち1人が救助されたが、もう1人は流された。2人は河川敷でテント生活をしていたという。
一方、世田谷区では一時、740世帯に避難勧告が出された。しかし、避難所となった二子玉川小学校体育館には、4世帯6人が集まっただけ。家族3人で避難してきた自営業の大隅良太郎さん(33)は、「川沿いのマンション1階に住んでいるため、川の様子が心配で朝まで眠れなかった」と疲れ切った表情で語った。
避難者が少なかったことについて、同区の沢谷昇・災害対策課長は「避難指示ではないが、もう少し多いと思った。防災意識を高める啓発を考えたい」と話していた。
(2007年9月7日15時22分 読売新聞)