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『手探り、お母さんに触って』 4度潜水の母調書明らかに【東京新聞】
2007年9月4日 夕刊
福岡市で一家五人が乗った多目的レジャー車(RV)が飲酒運転の車に追突され海に転落、幼いきょうだい三人が水死した事故で、危険運転致死傷罪などに問われた元同市職員今林大被告(23)の第六回公判が四日、福岡地裁(川口宰護裁判長)で開かれた。
検察側は冒頭、三児の母親の大上かおりさん(30)の調書を朗読。かおりさんは車が転落した後、四度にわたって潜り「視界が悪くて車内のどこに何があるかほとんど分からない中、『お願い、お母さんの手に触って』と願いながら車内のあちこちを手で探り続けていました」と述べていたことを明らかにした。
長男を助けられずに車が見えなくなり、救い上げた二児を海上で抱える夫の哲央さん(34)も沈みかけた。「頑張って。生きて、生きるよ」と励まし、救助を待ったという。
三児の生い立ちも紹介。夫婦が撮影した旅行の写真などがプロジェクターで法廷に映し出された。今林被告は被告席でうつむき、ほとんど顔を上げないままだった。
朗読終了後には哲央さんが出廷し、事故の状況や現在の心情を法廷で証言する。六月から始まった公判で、傍聴も含めて、哲央さんが法廷に姿を見せるのは初めて。
起訴状によると、今林被告は、昨年八月二十五日深夜に酒を飲んで車を運転し、福岡市東区の「海の中道大橋」で大上さんのRVに追突、博多湾に転落させ、長男紘彬ちゃん=当時(4つ)、二男倫彬ちゃん=同(3つ)、長女紗彬ちゃん=同(1つ)=を水死させた。
哲央さん入廷に頭下げおえつ
福岡市の元職員今林大被告は数十秒間、腰を折った状態のままおえつを漏らし続けた。RV事故で三児を亡くした大上哲央さん(34)が初めて姿を見せた四日の福岡地裁公判。今林被告は頭を深く下げ続けた。
検察官が哲央さんの妻かおりさん(30)の供述調書を読み上げた後、哲央さんが入廷した。今林被告は三人の弁護人とともに深くおじぎ。哲央さんは証言台で「真実を述べる」と宣誓、今林被告は頭を下げたまま、真っ赤な顔でむせび泣いた。
裁判長から席に戻るよう指示されると、今林被告は弁護人に肩を抱えられるように座った。うつむき加減で検察官が読み上げる哲央さんの調書に聞き入った。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007090402046351.html
亡き3児に「ごめんね」 証人尋問終え父親が会見【東京新聞】
2007年9月4日 20時12分
福岡市の3幼児死亡事故で、4日の福岡地裁公判に証人出廷した3児の父親大上哲央さん(34)が閉廷後に記者会見し、「尋問中に恐ろしい光景が頭によみがえり、あらためて3人に『助けられなくてごめんね』と思いました」と涙ながらに心境を語った。
この日初めて姿を見た元福岡市職員今林大被告(23)に視線を向けなかった理由を「顔を見れば、恨みつらみが出て感情を抑えられないと思い、正面から見たくなかった」と説明。11日の次回公判で予定されている被告人質問については「傍聴する気はない」と明らかにした。
弁護側からの尋問で、大上さん側にも非があったかのように問われたことに対しては「わたしは通常通りに運転し、一瞬にして3人を失う事故に遭ったのに、そのようなことを言われることに極めて憤りを感じます」と不快感を示した。
(共同)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007090401000545.html
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