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1人の命救えます ペットボトルのふた800個でワクチン購入
【東京新聞】2007年9月4日 13時49分
ペットボトルのキャップを集めて世界の子どもたちの命を救おう−。そんな社会貢献活動が横浜から全国へ広がっている。ふたがポリオやはしかのワクチン購入の財源に換わり、併せて環境に優しくリサイクルされる“一石二鳥”の運動だ。関係団体は、年間1億個の収集を目標に協力を呼びかけている。
活動しているのは、特定非営利活動法人(NPO法人)の認証を申請中の「エコキャップ推進協会」(横浜市中区)。企業や学校、個人が集めたペットボトルのふたをリサイクル業者に売り、同法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)」(東京都千代田区)に収益を寄付。発展途上国向けのポリオやはしかのワクチン購入費用に充てられる。
2005年、神奈川県相模原市の県立神奈川総合産業高校の生徒が「ペットボトルのふたで社会貢献できないか」と声を上げたのがきっかけ。これを知った今の同協会事務局長永田近さん(65)らが、前身の「エコキャップ推進ネットワーク」を設立。今年8月、NPO法人化のために現在の名称に変更した。
活動は口コミで全国に広がり、2年間で北海道から九州までの個人や学校、企業、障害者施設などから約600万個のふたが集まった。400個(1キロ)当たり10円で千葉県内のリサイクル業者に買い取ってもらい、昨年末には5万円をJCVに寄付した。
国連児童基金(ユニセフ)によると、ミャンマーやアフガニスタンなどでは年間、5歳未満の子ども約140万人がポリオやはしかなどの予防できる病気で死亡する。ポリオのワクチンは1人分20円。800個のふたで子ども1人が救われるチャンスが生まれる。さらに、ふたはベニヤなどの建材、文具に再生される。ごみとして焼却されると、400個から3150グラムの二酸化炭素が発生するという。
ペットボトルの年間消費量は500ミリリットル換算で約200億本。1人当たり約160本の計算。永田さんは「ふたを集めるだけで子どもの命を救え、二酸化炭素削減にもつながる。家庭や会社などで手軽にできるので多くの人に協力してほしい」と話している。横浜周辺であれば、同協会がふたの回収に出向くという。問い合わせは、同協会=電045(250)0294=へ。
(東京新聞横浜支局・小川慎一)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007090490134929.html
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