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(回答先: 校長が主導 学力テストで不正 東京の公立小 誤答を指さし【中日新聞】 投稿者 そのまんま西 日時 2007 年 7 月 08 日 07:27:24)
校長主導学力テスト不正 足立区の公立小 昨年の試験、誤答指さす
【東京新聞】2007年7月8日 朝刊
昨年四月に実施された東京都足立区の学力テストの際、区西部にある公立小で、試験中に教員が児童の答案を指さして誤答に気付かせる不正を行っていたことが七日、分かった。共同通信の取材に対し、六人の教員が「校長の指示があった。校長自身も教室に来て、自ら率先して『指さし』をした」などと証言した。
校長は「日常の指導の一環でノートや小テストを指さすことはあるが、学力テストではやっていない」と否定。区教育委員会は「テストは適正に行われたと考えている」とする一方、事実関係を把握するため、調査を始めた。
足立区はテストの順位を公表しているほか、学校予算の傾斜配分や学校選択制を取り入れており、教育関係者からは「競争原理の導入が不正の背景にあるのではないか」との指摘も出ている。
同小は区内七十二小学校中、二〇〇五年は四十四位だったが、不正のあった〇六年は一気に一位になっている。
テストは昨年四月二十五日、小学校では区内の二年生から六年生を対象に国語と算数で実施された。同小の複数の教員は試験中に机の間を歩き、答案に間違いがあると、問題を指さして児童に気付かせた。
教員らによると、校長も教室の中に入り、自ら指をさした。教室内で教員に「指さし」を促すような態度を取ることもあったとしている。
教員の一人は「指をさして意味の分かる児童とそうでない児童がおり、不正ぎりぎりだと思った。校長の指示があったかどうかと言えばイエスだ」と証言。教員らは「校長は学校の平均点を上げるのが目的だったのだろうが、あんなやり方で一位になっても子どもは喜ばない」と話している。
また、校長は、本来すべてをそのまま回収しなければならないのに、〇五年のテストの問題をほとんどメモし、翌年の児童に練習問題として繰り返しやらせていた。
翌〇六年のテストは、九割以上が〇五年と同一問題だった。
校長は「(〇五年の問題が)良かったので参考にした。翌年も同じ問題が出るとは思わなかった」とする一方、「過去問をやらなければ一位にはならなかったと思う」とも話している。
区教委は「メモを取ったのは不適切な行為」としている。
勇気ある不正証言
教育評論家の尾木直樹法政大教授(臨床教育学)の話 学力テストをやれば必ず指さしなどの不正が起きる。答えを丸暗記するほど過去問を繰り返しやらせ、通常の授業時間が削られるような状況も生まれるなど、学力テストを行うことでかえって基礎学力が落ちてしまう。不正を証言した教員はとても勇気がある。子どもに対する本当の愛情が感じられ、生き方そのものが教育者としての姿勢を示している。管理が強まる学校の中で、不正があっても声を出せない教員は少なくない。全国では同じような問題がたくさんあるはずだから、後に続く人が多く出てきてほしい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007070802030557.html