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『原資は総連の資金』 仲介の元社長 元長官と食い違い【東京新聞】
2007年6月30日 夕刊
在日本朝鮮人総連合会（朝鮮総連）中央会館の売却話をめぐる詐欺事件で、仲介役の元不動産会社社長満井忠男容疑者（７３）＝詐欺容疑で逮捕＝が東京地検特捜部の調べに対し、元公安調査庁長官緒方重威（しげたけ）容疑者（７３）＝同＝に渡した一億三千万円について、「原資は総連からの資金だった」と供述していたことが分かった。満井容疑者は今年四月、総連から約四億八千万円を受領しており、一部を流用して緒方容疑者に渡したとみられる。
特捜部は、総連資金を詐取した疑いがあるとみて、詐欺容疑で緒方容疑者らを追及している。
緒方容疑者はこれまでの調べに、満井容疑者から一億三千万円を受領した事実を認めたが、原資が総連資金だったことについては否認している。
関係者によると、緒方容疑者らは今年四月、総連幹部に、緒方容疑者が代表の投資ファンド「ハーベスト投資顧問」（東京都目黒区）が中央会館の買い主となり、ハーベスト社に投資家が出資する形で三十五億円で購入する話を持ちかけた。
満井容疑者は同月中旬、総連側が五年後に買い戻す際の上乗せ金七億円の半額三億五千万円と、仲介手数料一億一千万円、緒方容疑者への報酬一千万円などの名目で、計約四億八千万円の前払いを要求。総連側は売買契約の一カ月以上前に、要求通り四億八千万円を満井容疑者に支払った。
満井容疑者は、受け取った四億八千万円のうち一億三千万円を、四月下旬から五月中旬にかけて三回に分け緒方容疑者に送金。一億五千万円を売買の枠組みを考案した元信託銀行員河江浩司容疑者（４２）＝同＝に渡した。
その後、緒方容疑者らは資金調達の見込みがないのに今月一日、中央会館の所有権をハーベスト社に移転し、だまし取った疑いが持たれている。
満井容疑者は受領した資金のうち二億円を総連に返却しているが、残り二億八千万円は戻していない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007063002028510.html
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