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元副工場長に実刑判決 フェロシルト不法投棄で津地裁【中日新聞】
2007年6月25日 夕刊
石原産業(大阪市)の土壌埋め戻し材フェロシルトの不法投棄事件で、廃棄物処理法違反(不法投棄)の罪に問われた同社四日市工場の元副工場長、佐藤驍(たけし)被告(69)らの判決公判が二十五日午後、津地裁で始まった。山本哲一裁判長は、フェロシルトの製造、開発を主導した佐藤被告に懲役二年(求刑懲役三年)を言い渡した。
同工場の元環境保安部長の宮崎俊(たかし)被告(59)は懲役一年四月、執行猶予五年(求刑懲役一年六月)、法人としての同社は求刑通り罰金五千万円とした。
佐藤被告は実刑判決を言い渡され、席に戻った後、震えて顔色が白くなった。山本裁判長は続行は難しいとして一時休廷とした。佐藤被告が別室で約二十分、地裁の看護師の付き添いで休憩し、午後二時すぎに公判は再開した。
判決の中で、山本裁判長は「実態は産廃である汚泥を埋め戻し材とごまかして投棄し続けた犯行は、社会的責任を考えない悪質なもの」と指摘。
同社については「組織的犯行で、両被告に責任を負担させながら利益を追求した」とした。
起訴状によると、両被告は共謀し、フェロシルトを産業廃棄物と認識しながら、中間業者を通じて不法投棄。二〇〇一年から〇五年にかけ三重県亀山市辺法寺町の山林に計約十三万千四百トン、〇三年に岐阜県土岐市泉町の山林に計約二千七百トンが埋められた。佐藤被告は〇二年、愛知県長久手町の山林にも、フェロシルトの類似商品約九百九十トンを投棄した。
検察側の冒頭陳述や論告によると、フェロシルトは〇一年から〇五年にかけて、東海三県と京都府に計約七十二万トンが埋められた。産廃であるフェロシルトを不法投棄したことで、同社は約四十億円の利益を得た。
【フェロシルト事件】 フェロシルトは、石原産業が酸化チタンの製造過程で出る廃硫酸を再利用して製造した土壌埋め戻し材。2001年8月から販売を開始した。三重県のリサイクル製品に認定されたが、05年に廃液の不正混入が発覚。環境基準を上回る六価クロムが含まれ、販売時に売価を上回る運搬、処理費を業者に支払う「逆有償」の実態も判明した。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007062502027088.html