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都内高卒求人 期限付き派遣・請負拡大 今春6.3% 不安定雇用募る懸念 【東京新聞】2007年6月24日 朝刊
今春卒業した高校生を対象にした東京都内の求人のうち、6・3%が働く期間に期限のある派遣・請負だったことが、東京労働局の調査で分かった。全国の高卒の就職内定率は二〇〇三年以降上昇に転じ、今春は96・7%。だが、この数年は派遣や請負会社からの求人が増え、高校側には不安定な雇用が広がることへの懸念の声も出ている。
同局職業安定課の星野亜弓主任が、都内のハローワークからの報告を基に集計した。
調査結果によると、昨夏から今年三月までに受け付けた四万四千八百六十一人の高校新卒者対象の求人のうち、働く期間に期限がある派遣は五百七人、請負が二千三百三人だった。この数字には都内に本社がある会社の全国への求人も含まれるが、会社によって支社などが地域ごとに行っている採用活動の数字は含まない。また、警備や建設などの職種は雇用主以外の仕事場で働くことが前提なので、除外されている。
同局は一昨年も一定期間、調査を実施。星野主任は「期間や分類方法が違うので単純比較はできないが、派遣や請負はじわじわと増えているという印象だ」と言う。また、労働者派遣法の規制緩和で、一般の求人でも派遣・請負が増えているのに加え、「若い人を採用したくても自前では難しい企業が、派遣会社に採用を働きかけている側面もあるようだ」とみている。
日本高校教職員組合が二十九道府県の四百七十二校で行った調査では、就職決定者に占める派遣・請負などの割合は、〇三年度に3・3%だったのが、今春は4・0%に上った。「一つの請負会社から六十枚ほどの求人票が一度に送られてきた」(滋賀)「直接来校したり、パンフレットを何度も送付したり熱心な求人活動をしている印象」(兵庫)などと、就職戦線での存在感を強めている。一方、「休日の少なさ、給料の低さ、求人票とのギャップが多い」(山形)「一年後に正社員にするという請負も、確認するとそうではないことが多い」(大阪)など、労働条件に関する懸念も多いという。
厚生労働省若年者雇用対策室は「求人活動は法令に違反していない限り自由」としているが、「できるだけ安定した仕事に正規に雇用してもらう、という観点からは、派遣などは高卒者に勧められない」と言っている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2007062402026723.html