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コムスン事業所 19都県で不正の疑い 不適切含め4億3000万円【東京新聞】
2007年6月24日 朝刊
訪問介護最大手コムスンの事業所で、指定を受ける際に虚偽の申請をしたり、ヘルパーの配置数が基準を下回ったりするなど何らかの不正があったと疑われるケースが十九都県で判明していることが二十三日、共同通信の全国集計で分かった。
コムスンが不正や不適切に受け取った介護報酬額は判明分だけで計約四億三千万円に上る。都道府県の半数以上は現在も調査を続けており、総額はさらに膨らむ見通し。厚生労働省は介護保険法に基づき、悪質なケースは指定を取り消すなどの対応を取るよう求めている。
厚労省が六日に公表した五都県以外に、不正の疑いが判明したのは秋田、栃木、埼玉、千葉、神奈川、新潟、山梨、長野、岐阜、奈良、鳥取、香川、福岡、佐賀の十四県。
栃木県では「宇都宮西ケアセンター」(宇都宮市)が二〇〇五年十二月の開設後、四カ月間にわたり勤務者がおらず、運営実態がなかったことが判明。県は同センターが受けた介護報酬約九百五十万円を返還請求する。
長野市の「訪問看護ステーション北長野」は昨年十一月、別の事業所に勤務する看護師名を届けて指定を受け、計約二百四十万円の介護報酬を不当に得ていた。
神奈川、香川、佐賀各県でも勤務実態のないヘルパーらを常勤者として届け出るなど虚偽の指定申請が判明したほか、新潟、岐阜、奈良、鳥取各県でも同様の疑いがあるとして、県が確認中。
虚偽申請ではないものの、ヘルパーの配置数が基準に満たないなどの違反は秋田、埼玉、千葉、山梨、福岡各県などで確認された。
また十九都県の不正とは別に、タクシーの乗降介助をより報酬の高い身体介護として算定するなどの不適切な介護報酬請求も宮城、島根、愛媛各県などで指摘された。
不正や不適切な請求額はコムスンが自主返還を決めた分も含め少なくとも十一都県で計約四億三千万円で、内訳は東京都約二億円、神奈川県約一億円など。各自治体は順次返還を求める。
自治体の監査中や指定取り消し処分を出す前に廃止届が提出されたのは全国で百七事業所あったが、悪質な「処分逃れ」とみられるケースのほか、合理化のための統廃合も含まれる。
厚労省は六日、青森、群馬、東京、兵庫、岡山の五都県で不正があったとしてコムスン事業所の指定打ち切りを通知。同省の指示を受け、都道府県は事業所の監査や実地指導を進めている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007062402026707.html