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陸自装備汚職 他社参入恐れ焦る?【東京新聞】
2007年6月23日 夕刊
陸上自衛隊の後方支援装備契約をめぐる汚職事件で、贈賄容疑で逮捕された専門商社「伸誠商事」常務松井智則容疑者(44)は、同社の主力商品で独占状態だった「野外炊具」に不具合が続発し、他社が参入する可能性が出てきたことから危機感を強めていたことが、警視庁捜査二課の調べで分かった。焦燥感が引き金になって贈賄工作を強めた疑いもあり、同課は同容疑者らを追及する。
調べでは、野外炊具は四十年以上、同社が随意契約で納入していた。二〇〇二年夏ごろから不着火や燃料漏れ、火力不足などの不具合が発生。〇四年度には改良を余儀なくされた。
以後、陸上自衛隊内では「改良がうまくいかなければ同社を契約から外したほうがいい」との意見も出ていた。また「野外炊具に参入の意向を示している他社がいる」との話も浮上。松井容疑者は大きな危機感を抱いたとみられる。
松井容疑者は、収賄容疑で逮捕された陸上自衛隊一等陸佐西真悟容疑者(44)に依頼し、〇四年から〇五年にかけて、野外炊具の改良品契約に有利な取り計らいをしてもらおうと、現金数十万円を渡した疑いがもたれている。
結局、昨年三月、陸上幕僚監部装備部と伸誠商事が参加した検討会で、西容疑者が同社を後押しする発言をし、今年二月の入札では同社がサンプル品を落札。不具合を改善した同社の野外炊具が〇九年度以降も、続けて納入されることが見込まれているという。
信用調査会社によると、伸誠商事の〇五年九月期の売上高は約二十七億円。同期は〇四年からの自衛隊イラク派遣の関連装備の納入が伸び、さらに同年十月の新潟県中越地震の自衛隊活動で特需があり、前期比7・5%の増収を達成。同社の業績が、防衛省からの受注に大きく頼っている現状を示している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007062302026569.html