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米捕虜に食料与え、戦死の学徒兵 沖縄戦の物語を出版『若い世代に広めたい』 【東京新聞】2007年6月22日 夕刊
沖縄県出身で神奈川県相模原市の元高校教師外間喜明さん(62)が、一九四五年の沖縄戦で戦死した学徒兵宮良英加さん=当時(19)=の物語を書いた本を五月に出版した。米兵の捕虜に食料を与えた宮良さんの人道主義を「若い世代にも広めたい」と話している。
この本は、詩と写真で沖縄の自然や人々を描いた「うちなー賛歌〜沖縄の心、メッセージ」(かりゆし出版)。二〇〇五年に出した初版に、宮良さんの話を加えた改訂版。
宮良さんは石垣島出身で沖縄師範学校に入学。鉄血勤皇師範隊に動員されると「一度は生徒を教えてみたかった。戦争のない時代に生まれたかった」と口にした。最前線で右手を負傷、ガス壊疽(えそ)で腕を切断された末に亡くなった。
四四年十二月生まれの外間さんも、出征した父親と当時三歳の兄を戦争で失っている。九五年ごろ、新聞で宮良さんを知り「私も『かんぽーぬくぇーぬくさー』(艦砲射撃の食い残し)。人ごとと思えない」と、ゆかりの人を訪ね始めた。
米兵に食物をあげた話をしたのは、宮良さんの同期生の大田昌秀元沖縄県知事。米兵は首里城の近くの木に縛られ、空を見て「この戦争は勝つ」と言っていたという。食料の提供がばれ、宮良さんは銃で顔が“お化けになるほど”殴られた。
外間さんは、今年五月にも石垣島の親族や同級生に思い出を聞いた。「友人が海軍に入るときも『死ぬな』と話した博愛主義者。こんな人がいたことを全国の方に知ってほしい」と話している。
「うちなー−」の問い合わせは外間さん=電042(746)0195。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007062202026280.html