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不動産元社長が立案 朝鮮総連本部売却話【東京新聞】
2007年6月17日 朝刊
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)が中央本部(東京都千代田区)の差し押さえを免れようとして、土地建物の所有権を緒方重威(しげたけ)元公安調査庁長官(73)が代表の投資ファンドに移した事件は、公安庁と総連といういわば“敵対”する取り合わせが、世間をあっと驚かせた。ところが、所有権移転登記までの経緯が分かってくると、総連側から相談を受けた不動産会社元社長(73)が計画を練り、親しくしていた緒方元長官を前面に立てて計画を進めた構図が浮かび上がってきた。
関係者の話を総合すると、総連側は緒方元長官と会う以前の今年三月ごろ、有力幹部が旧住宅金融専門会社(住専)の大口融資先だった元社長に相談した。
二十年ほど前、元社長は総連から千代田区の土地を購入して高層ビルを建てたことがきっかけで幹部と知り合いになった。ビルは中央本部の近くにあった。
整理回収機構(RCC)から六百二十八億円の返還を求められている総連は、今月十八日の民事訴訟の判決で敗訴する可能性が高く、差し押さえを免れるために所有権の移転先を探していた。
一方、元社長は六年ほど前、港区の団体最高幹部から緒方弁護士を紹介され親しく付き合っていた。元社長は一九九八年、住宅金融債権管理機構(現RCC)の差し押さえを妨害した容疑で警視庁に逮捕され有罪判決を受けたが裁判に関与したのが緒方元長官だった。
◆元銀行員も加え
総連幹部から依頼を受けた元社長はまず、団体最高幹部に三十億円での購入を持ちかけたが、総連への賃貸が条件だったため断られた。
そこで元社長は知り合いの元銀行員(41)らと今回の所有権移転スキーム(枠組み)を考案。投資家を募って三十五億円で土地建物を購入し、総連から毎年三億五千万円を得て投資家に配当、五年後に総連が買い戻すというものだった。
そのために元社長らが“ファンドの顔”として代表就任を要請したのが緒方元長官だった。関係者は「緒方さんは相手が朝鮮総連ということで、当初はあまり乗り気ではなかったが、最後は引き受けた」と話す。元長官によれば、報酬は売買成立時に一千万円と毎年百万円ずつ五年間支払うという内容だった。
◆「うさんくささ」
緒方元長官と元社長は四月下旬、総連側代理人の土屋公献・元日本弁護士連合会会長(84)と面会した。元長官と土屋弁護士は司法修習で同期だったが、ほとんど面識はなかった。元社長は土屋弁護士に「有力なファンドを知っているから大丈夫だ。だが、自分の名前は出したくない」と緒方元長官を紹介した。
元長官について「元検事、元長官ということで全面的に信用した」という土屋弁護士は今月初め、資金の支払いがないまま所有権を投資ファンドに移転。元社長には次第にうさんくささを感じるようになったが、「北朝鮮との一日も早い国交回復が必要」との信念に基づき、「中央本部がなくなれば在日朝鮮人の人がよりどころを失う」との危機感から移転手続きをした。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007061702024801.html