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市民相手に『反戦』偵察 『民主主義への挑戦』 陸自の内部文書 対象の市民ら怒り【東京新聞】2007年6月7日 朝刊
共産党が六日公表した陸上自衛隊情報保全隊の「内部資料」。A4判百六十六ページに及ぶ記録からは、メディアや市民の動きに神経をとがらせていた様子が読み取れる。陸自を取材した新聞やテレビの記者、フリージャーナリスト、反戦を訴えた市民グループ関係者など「監視された側」からは、「民主主義への挑戦だ」「自国民に攻撃の矛先を向けている」と、激しい怒りと批判の声が上がった。
二〇〇四年一月に宮城県内で「イラク・戦争とこどもたち」と題した写真展を開いた写真家の森住卓さん(56)は「民主主義社会への挑戦だ」と強調。「軍事組織の自衛隊が国民の動向を監視するという人権侵害もまた、軍が暴走を始める時には起こり得ること。改憲問題とも連動しながら起きていることを、国民の側は知るべきだ」と警鐘を鳴らす。〇四年、立川市の自衛隊宿舎で反戦ビラを配布するため立ち入ったとして住居侵入罪に問われ、上告中の市民団体「立川自衛隊監視テント村」メンバーの高田幸美さん(34)は「自衛官に監視されているなんて、思ってもいなかった。公安警察とも連携しているのかも。自国民に攻撃の矛先を向けているということでしょうか」と憤る。
同年、千葉県のJR津田沼駅で、自衛隊のイラク派遣反対ビラを配ったと記録された社民党千葉県連合関係者も「公安警察に監視されていることは実感していたが、自衛隊までが…」と驚きを隠せない。「ただ戦争反対という一点で党派を超えた活動をしているだけで、嫌な感じだ」と不快感をあらわにした。
東京都小平市内で支援者三人と一緒に自衛隊のイラク派遣反対のビラをまいた東京都小平市の橋本久雄市議(56)は「陸自小平駐屯地には旧陸軍中野学校の流れをくむ情報機関の養成所があるが、ここまで系統的に国民が監視されているとは」とぶ然とした。
〇四年に東京・市谷の防衛庁(当時)周辺で「防衛庁を平和の灯で取り囲もう!」というデモに参加した護憲団体「コスタリカ平和の会」の大山勇一事務局長(36)は「特段の犯罪行為をしていない市民団体の情報収集を行うのは違法。防衛省は国民に経緯を説明し、関係市民団体に謝罪すべきだ。自らの組織に対立する主張を封印しようという意図が見え見えだ」と批判。また、労働組合でつくる三多摩平和運動センター(立川市)の出田光雄事務局長(67)は「初めて聞く話で、これまで監視されているとは気付かなかった。国民世論が気になっていたのかもしれないが、自衛隊は何か後ろめたいことでもあるのかと思ってしまう」と話した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007060702022316.html