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□<ネットカフェ>匿名性「捜査の障害」 警察庁本人確認要請 [毎日新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070329-00000056-mai-soci
<ネットカフェ>匿名性「捜査の障害」 警察庁本人確認要請
3月29日13時7分配信 毎日新聞
05年に警察が認知した不正アクセス行為592件のうち、昨年5月末時点で未検挙(277件)の半数にあたる139件がインターネットカフェなどのコンピューターから実行されていたことが警察庁のまとめで分かった。同庁の諮問機関「総合セキュリティ対策会議」(委員長・前田雅英首都大学東京教授)はネットカフェの匿名性が捜査の障害となっているとして、本人確認の徹底や、他人の情報を盗むソフトウエアの駆除機能をコンピューターに付加することなどを、業界の自主的な取り組みとして求める報告書をまとめた。業界の改善が見られなければ法規制などの強力な対策も必要としている。
同庁は近く、業界団体に顧客の本人確認の徹底を要請するほか、団体に非加盟の業者にも協力を呼びかける。
報告書によると、利用者の本人確認をしないネットカフェを利用し、ネットオークション詐欺などのサイバー犯罪が行われた場合は、店舗に顧客の記録がなければ、発信者を特定できず、犯人の特定も難しい。また、コンピューターに端末の操作内容を記録する「キーロガー」を仕掛けて他人IDなどを入手し、ネットバンキングなど利用して金を不正取得するケースも相次いでいる。
報告書では、顧客の氏名や生年月日について、各店舗が企業や学校が発行した書面で確認することを求め、さらにこれらの情報や、利用者の入退店時間や利用したコンピューターの情報を一定期間保存すべきだと指摘した。
ネットカフェはインターネットやゲームなとのサービスを提供する店舗で、24時間営業が多い。ネットカフェの業界団体「日本複合カフェ協会」によると、90年代後半から急増し、05年9月末現在の店舗数(漫画喫茶も含む)は前年8月比9.3%増の2737店。
同協会は05年9月、「利用者の身元を確認するため会員制度を導入するように努めなければならない」などとする犯罪防止のガイドラインを作成。これに沿った運営を行う店舗には「優良店」との証明書を交付することなどに取り組んでいる。しかし、ガイドラインに強制力はなく、協会加盟の店舗は05年9月時点で1130店で、全体の約4割にとどまっている。協会に加盟していない店舗では顧客の本人確認などはほとんど守られていないとみられる。【遠山和彦】
◇規制の効果は疑問 思想・信条の自由にかかわる部分も
園田寿・甲南大法科大学院教授(刑法)の話 自主規制でも、本人確認をした上でパソコンのログ(操作記録)を保存するレベルに行くと、思想・信条の自由にかかわってくる。海外などに設置されている「匿名サーバー」を経由すれば、ネット上の足跡が分からなくなるため、規制の効果は期待されているほど上がらない。犯罪予防の利益よりも、失われるものの方が大きいのではないか。ましてや、ログ保存等の法規制には賛成しがたい。
◇サイバー犯罪全体に対応する法整備進めることが必要
ネット問題に詳しい岡村久道弁護士の話 ネットカフェの匿名性を利用した犯罪多発の現状を考えると、警察庁の要請自体は理解きでる。ただネットカフェに限らず、サイバー犯罪全体に対応できるよう法整備を早急に進める必要がある。
最終更新:3月29日13時51分