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□教員試験問題漏えいの元校長、自殺遺体で発見…福岡市 [読売新聞]
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/suicide2/story/04yomiuri20070204i104/
教員試験問題漏えいの元校長、自殺遺体で発見…福岡市 (読売新聞)
福岡市立小中学校の教員採用試験漏えい問題で、市教委の桑野素行・元理事(60)(1月18日に懲戒免職)から問題案を聞き出したとされる元市立小学校長(65)が4日午前10時50分ごろ、福岡市西区金武の山中で遺体で見つかった。
遺体の状況から福岡県警は自殺と断定した。
調べによると、遺体は元校長を捜していた親族が見つけた。木の枝にひもをかけて首をつったらしく、死後1か月程度経過しているとみられる。
元校長は昨年12月30日、漏えい問題に絡んで市教委の事情聴取を受けた後の1月1日午前、同市早良区の自宅を歩いて外出した。しかし、帰宅しないため、家族が県警早良署に捜索願を提出。「早良区の山の中で歩いている元校長を見かけた」という目撃情報が寄せられ、県警と市消防局、市教委などが付近の山中などを捜索していた。
[2007年2月4日16時18分]
▽関連記事
□福岡市の教員試験漏えい、元理事を刑事告訴へ [読売新聞]
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070129i215.htm
福岡市の教員試験漏えい、元理事を刑事告訴へ
福岡市立小中学校教員採用の2次試験漏えい問題で、市教委は29日、問題案を元市立小学校長(65)に漏らした市教委の桑野素行・元理事(60)(懲戒免職)を、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で、福岡県警に刑事告訴することを決めた。
植木とみ子教育長(57)は責任を取って、吉田宏市長と教育委員長あてに辞職願を提出した。
市教委はあわせて、「再発防止委員会(仮称)」の設置などを盛り込んだ最終報告を発表。情報管理に関するマニュアルを作り、2次試験について抜本的に見直す。また、過去5年間にさかのぼった調査の結果、今回以外に漏えいはなかったとした。
(2007年1月29日23時8分読売新聞)
□漏えい理事、懲戒免職に/教員試験問題で福岡市 [四国新聞]
http://www.shikoku-np.co.jp/national/social/article.aspx?id=20070118000162
漏えい理事、懲戒免職に/教員試験問題で福岡市
2007/01/18 11:12
福岡市の教員採用試験漏えい問題で市教育委員会は18日までに、試験問題を漏らした市教委の理事(60)を懲戒免職処分にすることを決めた。また「合格者は善意の第3者」として、再試験は行わないことを決定。同日午後、記者会見して発表する。
理事は市教委の調査に対し、卒業校の福岡教育大で先輩に当たる市立小学校の元校長(65)に試験内容を口頭で伝えたと説明していた。
しかし市教委のその後の調査で、当初、受験生に伝わったとされていた2次試験の「集団討論」や「模擬面接」だけでなく、論文や実技を含んだ2次試験のすべてが漏えいしたことが判明。
元校長は理事からの情報をもとに「予想問題」を作成。昨年8月の採用試験2次試験直前に福岡教育大同窓会が主催したセミナーで受験生に配った。市教委の調査では、合格者約220人のうち、25人が「予想問題を見た」と回答している。
□福岡市教員試験 合格者取り消さず 理事を懲戒免職 原案の漏えい認定 [西日本新聞]
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070118/20070118_066.shtml
福岡市教員試験 合格者取り消さず 理事を懲戒免職 原案の漏えい認定
教員採用試験の漏えいを認めた福岡市教委理事の懲戒免職を発表する植木とみ子教育長=18日午後、福岡市役所 福岡市立小中学校の教員採用試験漏えい問題で同市教委は18日、元小学校長(65)に出題原案を渡したとされる桑野素行・市教委理事(60)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。また、採用試験の有効性については「漏えいで合否を左右するまでの影響はなかった」として認定。漏えいした「予想問題」を試験前に見た合格者を含め、内定取り消しや再試験は行わないことを明らかにした。今後は植木とみ子教育長らの監督責任や再発防止策などを検討し、今月末をめどに最終報告をまとめる。
関係者の事情聴取を通して市教委は、桑野元理事が試験約1カ月前の昨年7月中旬、2次試験の原案を元校長に漏えい。元校長は入手した原案を基に予想問題を作成し、母校の福岡教育大卒業生らを対象にした試験対策の勉強会で配布したと結論づけた。
市教委の調べに対して桑野元理事は、原案を渡した可能性を認めながらも「資料に紛れた」と過失を主張しているというが、故意であれ過失であれ、原案がそのまま元校長に手渡されたと認定。この事実が「教育行政の信頼を失墜させた」として免職を決めた。
一方、試験の有効性については、原案と予想問題の内容が一致したり趣旨が同じだった集団討論や模擬指導、論文など5科目で受験者の得点状況を分析。2次試験の受験者464人のうち、事前に予想問題を見た受験者の平均点は、見ていない受験者よりも集団討論で0.08点▽模擬指導で1.45点▽論文で0.89点高かった。
ただ「この点数の差では合否への影響はない」と判断した。
桑野元理事は植木教育長を通じ「受験者、教職員、児童・生徒、市民の皆さまに甚大な不信と不安を与えたことを深くおわびします。今回の件の責任は私にあります」との談話を発表した。
=2007/01/19付 西日本新聞朝刊=
2007年01月18日23時45分
□「2次」すべて漏えい? 福岡市教員試験 論文、実技問題も 原案手渡し濃厚 [西日本新聞]
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070112/20070112_014.shtml
「2次」すべて漏えい? 福岡市教員試験 論文、実技問題も 原案手渡し濃厚
福岡市立小中学校の教員採用試験漏えい問題で、同市教委は11日、中間報告を発表し、これまで漏えいが指摘されていた集団討論と模擬指導に加え、論文や実技など2次試験の出題原案すべてが漏えいしていた可能性が高いことを明らかにした。市教委は、試験問題作成にかかわった「試験問題検討委員会」委員長の市教委理事(60)が元小学校長(65)に出題原案そのものを渡していたとみている。市教委は、今月中に最終報告をまとめ、理事らの処分や元校長が作成した勉強会資料を入手して合格した受験者への対応を決める方針。
一方で、元校長は昨年末の事情聴取で、出題原案について「見せられておらず、紙でもらってもいない。具体的に説明を受けたわけではない」と説明。理事の証言と食い違いがあるが、元校長は行方不明になっている。このため、市教委は内部調査に限界があるとして、刑事告発を含めて対応を検討する。
市教委の調べでは、2次試験のうち、試験前に問題が非公表なのは6科目。このうち模擬指導と集団討論は漏えいした疑いが既に判明していたが、その後の調査で「論文」「体育実技」などについても出題原案と勉強会資料がほぼ一致していたことが分かった。合格した221人のうち、少なくとも25人が、この資料を入手したり、見たりしていたことが判明したといい、さらに合格者から事情を聴く。
市教委によると、試験前の昨年7−8月、元校長が理事室を訪れ、2人の出身校の福岡教育大(福岡県宗像市)同窓会が主催する受験対策勉強会の講師紹介を依頼。2次試験の実施方法を尋ねた元校長に対し「頼まれたわけではないが、ヒントめいたものを与えようという気持ち」(理事)で、出題原案のキーワードを伝えたという。
元校長はメモを取りながら聞いたが、理事は合格者の手記を元校長に渡した際、検討委の資料として手元にあった出題原案を「気付かずに一緒に渡したかもしれない」と話したという。元校長はそれを基に勉強会資料を作成。8月20日の勉強会で配布したとされる。
理事は「公平性を欠くことになるが、何とかしてやりたいという気持ちがあったかもしれない。情報漏えいになるという意識はあった」と話しているという。
植木とみ子教育長は「教育に携わる者としてあるまじき行為。教育行政全体に対する市民と受験者の信頼を傷つけ、申し訳ない」と謝罪。問題原案の管理に問題があったことも認めた。
=2007/01/12付 西日本新聞朝刊=
2007年01月12日01時39分
□教員試験問題漏えい疑惑 理事(60)が原案を渡した可能性 [TVQ]
http://www.tvq.co.jp/news/news.php?did=2450
教員試験問題漏えい疑惑 理事(60)が原案を渡した可能性
(2007年1月11日 17時24分)
福岡市の教員採用試験の内容が漏えいしたとされる問題で、市の教育委員会は記者会見を開き、植木とみ子教育長は、教育委員会の理事が試験問題の原案を小学校の元校長に渡していた可能性が高いと発表しました。
市教育委員会の中間報告では、去年、元校長が理事を訪ね試験対策について相談。
その際、理事は試験問題を元校長に渡した可能性が強く、これを基に元校長が予想問題を作って母校の福岡教育大学の卒業生に配布していたということです。
□福岡市教員試験漏えい 週内にも全容公表 市長、事実解明を指示 [西日本新聞]
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/fukuoka/toshiken/20070110/20070110_001.shtml
福岡市教員試験漏えい 週内にも全容公表 市長、事実解明を指示
会見する吉田市長 福岡市の吉田宏市長は9日の定例会見で、同市立小中学校の教員採用試験内容が漏えいした問題について、「本当にあってはならないこと。早急に事実を解明するよう(市教委に)指示している」と発言。週内にも、教育長が事実関係のほぼ全容を公表するとの見通しを示した。
■再試験には慎重姿勢
漏えいによって試験問題を事前に知っていた受験生との「不公平」を是正するため、再試験をする考えはないか記者に問われたが、吉田市長は慎重姿勢。4月から新学期が始まることもあり、「再試験かどうかは別にして、調査結果、分析をもとに判断したい」と述べるにとどまった。
また、試験内容を市教委理事から伝えられたとされ、現在行方が分からなくなっている元小学校長の捜索への協力を、区役所や消防局、消防団など関係機関に呼び掛けたと説明。吉田市長は「あり得べからざることがあっている」と強調し、再発防止策の検討を指示したことも明らかにした。
一方、この日の会見で吉田市長は、昨年11月の市長選で、自身の陣営が公費負担の選挙カー賃料を、実際に車を借りたレンタカー会社ではなく、別の看板製作会社に請求させていた問題にも言及した。
「公費の支給申請ミスは重い。(手続きに)慎重さを欠いた内容があり、大変遺憾だ」として、別会社名義の請求が自身の選挙陣営のミスだったと釈明。その上で「公費負担分については返還することが適切だろう」と、全額返還する考えを示した。
申請ミスの経緯については「(手続きの)途中で混乱していたこともあるみたいなので、事実関係が分からないところもある」と話した。
=2007/01/10付 西日本新聞朝刊=
2007年01月10日00時47分
□市教委理事が教員試験問題漏らす 出題予想のたたき台に [中国新聞]
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200701070170.html
市教委理事が教員試験問題漏らす 出題予想のたたき台に '07/1/7
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福岡市の教員採用試験漏えい問題で市教育委員会は六日、市教委理事(60)が試験前の昨年七月ごろ、市立小学校の元校長(65)に口頭で問題案を伝えていたと漏えいの事実を明らかにした。理事と元校長は福岡教育大のOB。漏えい情報を基に作成された「予想問題」は、同大卒業生を対象とした試験対策セミナーで配布されていた。
これまで漏えいが疑われたのは、二次試験「集団討論」の小学校教諭用と中学校教諭用、同「模擬指導」の小学校用計三種類だったが、市教委は同日、模擬指導の中学校用問題も漏らされた可能性が高いと新たに発表した。
元校長は昨年末の市教委の事情聴取に「理事室で理事から聞いたキーワードに、これまでの教育経験を加味して、予想問題のペーパーをつくった」と事実関係を認めたという。
元校長は聴取後の今月一日から行方不明となり、家族が福岡県警に捜索願を出した。理事も体調不良を理由に出勤していない。
元校長がつくったという「予想問題」は実際の試験問題と言い回しなども酷似。新たに漏えいが分かった中学校用の模擬指導でも、用意した九つのテーマのうち、六つがほぼ同じだった。市教委は「キーワードを聞いただけで作成できるかは疑問」としており、調査を継続した上で、連休明けをめどにさらに詳しい経緯を公表する方針。
セミナーは福岡教育大の同窓会が開催するもので、元校長が講師を集めるなど中心的な役割を担っていた。
元校長は昨年八月の二次試験直前に開かれたセミナーで予想問題を配布した。小中学校の教員採用試験では二百二十一人が合格したが、市教委が合格者に行った緊急アンケートの結果、セミナー参加者を中心に約二十人が予想問題を「見たことがある」と回答した。
セミナーには、福岡市以外の教員採用試験志願者も含め約五十人が参加していたという。
市教委理事は、教育長、教育次長に次ぐ組織内ナンバー3のポスト。
□「中学」採用でも漏えいか 福岡市教員試験 [西日本新聞]
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070107/20070107_003.shtml
「中学」採用でも漏えいか 福岡市教員試験
福岡市教委は6日の記者会見で、同市の中学校教員採用試験でも「模擬指導」のテーマが漏えいしていた疑いが強いと明らかにした。
試験は昨年8月22‐25日に行われ「夏休み明けに髪の毛の色を染めてきた生徒を学級担任としてどう指導するか」「給食の後片付けをいつも同じ生徒がしているときの対応」など8テーマが出題されたが、このうち、一部の受験生が事前に入手した予想問題と「6問が一致し、1問が予備の問題と一致した」(同市教委)という。
予想問題は、小学校教員の採用試験問題が漏えいしたのと同じ昨年8月20日、福岡市での受験対策勉強会の場で配られたとみられるため同市教委が関係者を聴取。元小学校校長は「いずれも自分で作り、勉強会で配った」と、市教委理事は「キーワードという感じで(元校長に)話したかもしれない」と関与を認めたという。
=2007/01/07付 西日本新聞朝刊=
2007年01月07日05時12分
□「予想」予備校で出回る 福岡市教員試験漏えい 受験者仲間でコピー [西日本新聞]
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070106/20070106_012.shtml
「予想」予備校で出回る 福岡市教員試験漏えい 受験者仲間でコピー
福岡市立小中学校教員採用試験問題漏えい疑惑で、試験問題と酷似した「予想問題」は、福岡市内の予備校に通う受験者に出回っていたことが5日、分かった。関係者によると、受験者が「県内の事前対策セミナーで配られた資料」として持ち込み、予備校内で複写するなどして10人以上が持っていたとみられる。この予備校の講師は「最近の受験者はどんな資料でも共有しあう。たぶん漏えい資料と知らずにコピーしたのだろう」と話している。
「事前対策のセミナーで配られた資料がある」。2次の面接試験前日の昨年8月21日夕、予備校事務室。小学校教員を受験した福岡市の男性は、「予想問題」をコピーしていた友人数人から声をかけられた。手渡されたA4のコピー用紙には「模擬指導 例」と書かれていた。
男性は、事前対策問題の一種だろうと思ってよく見ていなかったというが、試験終了後、確認して驚いた。受験した模擬指導のテーマが含まれていた。周囲に聞くと、出題された6問中、4問までが“的中”していた。
22日の面接試験終了後、驚きは予備校内で広がった。予備校の職員によると、受験者の1人が「勉強会に参加した人から(試験前に)もらって目を通してたんだけど、試験で同じ問題が出た」と「予想問題」を持ってきたという。「これと、これが(試験に)出てた」。受験者は指さしながら、職員に具体的に説明したという。
「2次試験対策のセミナーに行った友達からもらった」「友人からコピーしてもらった」。出どころは定かでないが、その後も何人もの受験者が同じ「予想問題」を持参してきたという。
面接試験初日、受験者から、どんな試験問題が出たかを聞き取り調査していた予備校の講師も、ある受験生から打ち明けられた。「先生、プリントと同じ問題が出ました」
不審に思った講師が試験の結果発表後、合格した教え子たちに呼び掛けると、十数人が同じ「予想問題」を持ってきたという。「本当に出題されるなんて…」。口が重い受験者たちの1人が不安そうに訴えた。「(予想問題は)捨てました。もう、その話題に触れるのはやめてください」
■合格者ら怒りと不安 「不正許せぬ」 ずさん管理も批判
福岡市立小中学校の教員採用試験をめぐる問題漏えい疑惑で、5日、試験の合格者から「みんなが不正をしたように思われると悔しい」「試験が無効にならないか」と怒りや不安の声が相次いだ。
中学校教員に合格した男性は「問題が出回っているなんて、うわさも耳にしたことがなかった。本当なんですか」とあぜんとした様子。「合否判定でも不正が行われたのではないかと疑われてしまう」と、やり切れない表情だった。6年間、中学校の講師を続け、念願の合格を果たした30代の女性は「事前に問題の内容を知ることができれば合格したも同然。不正があったのなら許せない」と怒りをあらわにした。
教員を目指す者としての姿勢を問う声も相次いだ。男性は「教員になろうという人間が、なぜ不正から職業人生をスタートしようと言うのか」と疑問を投げかけた。また中学校教員に合格した女子大学生は「漏えいが事実ならば、不正をした人が堂々と合格してしまったことになる。不正者を排除できないなんて試験として機能していない」と福岡市教委の管理体制にも怒りの矛先を向けた。
=2007/01/06付 西日本新聞朝刊=
2007年01月06日05時07分
□教員試験問題、市教委理事が漏らす 元校長に口頭伝達 [中国新聞]
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200701060239.html
教員試験問題、市教委理事が漏らす 元校長に口頭伝達 '07/1/6
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福岡市の教員採用試験漏えい問題で市教育委員会は六日、委員会の理事(60)が試験前の昨年七月ごろ、市立小学校の元校長(65)に会い、口頭で問題案を伝えていたと漏えいの事実を明らかにした。市教委の現職幹部と教員OBが試験問題の漏えいに関与していたことが判明した。
元校長は昨年末の市教委の事情聴取に「理事から聞いたキーワードに、これまでの教育経験を加味して、受験者向けの予想ペーパーを作った」と事実関係を認めたという。元校長と理事は、福岡教育大の先輩と後輩という親しい関係だった。
元校長は聴取後の今月一日から行方不明となり、家族が福岡県警に捜索願を出した。理事も体調不良を理由に出勤していない。
元校長がつくったという「予想問題」は実際の試験問題と言い回しなども酷似しており、市教委は「キーワードを聞いただけで作成できるかは疑問」としている。調査を継続した上で、八日をめどにさらに詳しい経緯をまとめ、公表する方針。
元校長は福岡教育大の同窓会が開催する教員採用試験対策のセミナーで中心的な役割を果たしており、予想問題がこのセミナー受講者の間で活用された可能性もある。
漏えいしたとみられるのは、昨年八月の教員採用二次試験で、決められたテーマを受験者が話し合う「集団討論」と、児童への「模擬指導」の問題。
予想問題は試験前に出回っており、集団討論九テーマのうち「団塊世代大量退職の対策」など七つ、模擬指導も六テーマのうち四つが実際の問題と酷似していた。
□市教委幹部から元小学校長へ漏洩か 福岡の教員試験問題 [朝日新聞]
http://www.asahi.com/national/update/0106/SEB200701060003.html
市教委幹部から元小学校長へ漏洩か 福岡の教員試験問題
2007年01月06日12時18分
昨年8月に実施された福岡市の小中学校教員採用の試験内容の一部が漏洩(ろうえい)していた問題で、試験問題の作成にかかわった市教委幹部の一人が、事前に内容を元市立小学校長へ伝えていた疑いが強いことが市教委調査委員会の調べでわかった。元校長は教員試験の受験者向けに個人的な勉強会を開いていたといい、調査委が昨年末に事情を聴いた後、連絡が取れなくなっている。調査委は、市教委幹部からさらに事情を聴き、元校長が漏洩された問題をどのように扱ったのかなどを解明する方針だ。
市教委などによると、幹部は市教委内の試験問題検討委員会(11人)のメンバーの一人。元校長は福岡県内の大学の出身で、退職後に教員試験の受験者向け勉強会を開き、この幹部と関係が深かったという。
市教委は昨年12月28日、外部から漏洩の指摘を受けて調査委員会を設けた。その後、この元校長が漏洩にかかわった疑いがあるとして事情を聴いたが、今月1日から連絡が取れなくなっているという。
調査委はこれまでの調べで、試験問題を保管していた部屋に外部から侵入するのは難しいことから、漏洩は市教委職員によるものと断定。この幹部が、検討委で知った問題の内容を何らかの方法で元校長に漏らしたのではないかとみている。漏洩した問題の中には、昨年7月6日に開かれた検討委の後で削除された内容も含まれていたことがわかっている。
漏洩したのは、小中学校教員の部の2次試験で実施された「集団討論」と、小学校の部の2次試験で実施された「模擬指導」で使われた試験問題。集団討論は全9問、模擬指導は6テーマのうち4テーマが、漏れた内容とほぼ同じだった。受験者は計464人(うち小学校は288人)で、221人(同153人)が合格。市教委は全合格者からの聞き取り調査も進めている。
□教員試験漏えい 元校長、受験講習で配布? 母校OB会が開催 福教大 合格率低迷 課題に [西日本新聞]
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070106/20070106_030.shtml
教員試験漏えい 元校長、受験講習で配布? 母校OB会が開催 福教大 合格率低迷 課題に
福岡市教委の教員採用試験漏えい問題で、事前に試験問題を入手していたことを認めた元小学校長は、母校の福岡教育大OB会が主催した受験対策セミナーで、不正に入手した問題を資料として配布していた疑いが強まっている。同大では最近、教員試験の合格率低迷が問題となっており、合格率を上げるために元校長が問題を不正入手したとみられている。
関係者によると、セミナーは昨年8月20日、同市中央区の同大関連施設で開催。福岡市などの教員試験を受ける同大卒業の受験生ら数十人が参加、OBが試験官役を務め、模擬指導や集団討論があったという。元校長は、OB会の副会長で、福岡市地区を担当。元校長がセミナー開催の中心的役割を果たしていた。セミナーでは、複数の資料と一緒に、元校長が不正入手した問題も参加者に配られたという疑いが浮上し、市教委が昨年末、元校長から事情聴取した。
OB会長によると、昨年12月30日、元校長から会長宅へ電話があり「セミナーの件で市教委から事情聴取を受ける」と報告を受けた。元校長の行方が分からなくなった翌日の2日早朝、元校長の家族から「セミナーで配布した資料が不正入手した予想問題だったようだ」と聞いたという。
同大では、卒業生の教員試験の合格率が低迷。OB会からも懸念する声が出され、合格率向上を課題に掲げて本格的な受験対策に乗り出していた。
OB会長は「疑いが事実であれば大変遺憾だ。市教委の調査を見守りたい」と話している。
=2007/01/06付 西日本新聞夕刊=
2007年01月06日14時22分
□試験問題、無施錠会議室に保管 教員試験漏洩の福岡市 [朝日新聞]
http://www.asahi.com/national/update/0106/SEB200701060001.html
試験問題、無施錠会議室に保管 教員試験漏洩の福岡市
2007年01月06日06時44分
福岡市教委が昨年8月に実施した小中学校教員の採用試験の一部が、事前に漏洩(ろうえい)していた問題で、市教委の調査委員会が、市教委職員が漏らしたと断定していることがわかった。問題を知りうる立場にあった職員は25人。調査委は、どの職員が関与していたのか、経緯を慎重に調べている。漏洩した試験問題を事前に知っていたかどうかを確認するため、5日から2次試験の全受験者を対象に聞き取り調査も始めた。
これまでの調べで、漏洩されたとみられる試験問題は、市教委教職員部の職員が作成し、昨年7月6日に市教委の問題検討委員会に提出された内容とほぼ一致していた。また、検討委で使った試験問題は、同年8月14日にシュレッダーで廃棄するまで、同部の会議室に段ボール箱に入れて保管されていた。
この会議室は施錠されず、廃棄の際に試験問題の部数を確認しないなど管理はずさんだった。しかし、平日は大勢の職員が出入り口近くにおり、外部の人間が目立たずに侵入するのは不可能に近かった。同部全体が施錠される休日に、市財政局が管理する鍵を外部の人間が使った形跡もなかった。
これらの状況から、調査委は外部の何者かが試験問題を抜き取って漏洩した可能性はないと判断。調査の対象を職員に絞った。
すでに市教委は漏洩した職員が特定された場合に備え、職員の処分について検討を始めている。だが、職員による採用試験の漏洩は同市で初めてのケース。明確な処分の基準はないが、関係者は「他の自治体の例を探しているが見つからない」としつつ、懲戒免職を視野に置いている。
一方、市教委は5日から採用試験を受けた464人全員を対象に聞き取り調査を始めた。8日までの4日間に、漏洩した試験問題を事前に見たかどうかを確認する方針だ。事前に見た受験者と見なかった受験者の平均点に明らかな差があるかどうかを調べるが、市教委幹部は「(2次試験の)面接試験は人物本位。事前に問題が分かっても得点に大きな影響はないのではないか」と話している。