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自称専門家には心の傷を癒す力などない。薬をばらまくだけである。
実際,無神経な言葉で不快な気持ちにさせられた。本当に許せないことだ。
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震災で子を失った母を追跡調査 英知大教授が出版
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2007/01/29
阪神・淡路大震災でわが子を亡くした母親三十四人の追跡調査を続けてきた英知大学(尼崎市)の高木慶子教授(人間学)が、調査を通して心のケアのあり方を問う著書「喪失体験と悲嘆」を出版した。自らも震災で心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった高木教授は「予期せぬ肉親の死に直面した被災者の声に耳を傾けてほしい」と話す。(飯田 憲)
「無神経な言葉で痛手」半数超に
高木教授は神戸市内の修道院で被災。精神的ショックで数日間寝込んだが、すぐに避難所や仮設住宅を訪れ、カウンセラーとして被災者のケアに努めた。
子どもを失った母親らを対象にした追跡調査は一九九七年から開始。神戸市内のカトリック修道院で毎月開かれている「命」をテーマにした集会などで相談を受けるなどした三十四人から、電話や面談による聞き取りのアンケートを実施。調査は九七年から二〇〇〇年まで計三回にわたった。
著書では、この調査結果などを主に紹介。家族関係や生活環境の変化のほか、悲しみの状態がどう移り変わっていったか-などについて、母親らの回答が掲載されている。中にはわが子を失った後、夫が自殺したり、離婚したりしたケースもあった。
震災から五年を経た二〇〇〇年の調査では、「家族や友人の親切が受け入れられた」「この体験を通じ人にやさしくなれた」などと八割に回復の兆しも確認できた。
一方で、「精神科医や友人らの無神経な言葉に傷ついた」との回答が半数を超えたといい、高木教授は「社会全般に被害者への思いやりに欠けるところがある」と指摘。今後の課題に医療関係者やカウンセラーが集まる援助機関の必要性を訴え、結んでいる。
今後は英訳も進める予定で、「未曾有の被害をもたらした震災犠牲者の喪失感を世界に知らせたい」としている。
A5判百三十六ページ。千八百九十円。医学書院TEL03・3817・5600