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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/scope/CK2008010902078128.html
スコープ 政策協議への誘い水に 海外派遣恒久法 政府の思惑
2008年1月9日
政府は八日、自衛隊の海外派遣に関する恒久法制定の本格的検討に着手する方針を決めた。その背景には、自衛隊派遣の国会手続きを少しでも簡単にしようという狙いがあるのに加え、民主党内にも賛成論のある恒久法論議を、政策協議の誘い水にしたい思惑が透けて見える。だが、この問題をめぐり民主党の小沢一郎代表と政府の考えは容易には越えがたい壁がある。衆院選に向けて与野党の対決ムードが日に日に高まっていくことも勘案すると、早期に国会提出して成立させるのは極めて難しい情勢だ。 (岩田仲弘)
懸案だった新テロ対策特別措置法案(給油新法案)は、十二日にも成立するめどがついた。
にもかかわらず、政府が恒久法制定を急ぐのは、新法案は一年後には、期限切れとなり、国会で延長を求めなければならないことが念頭にある。さらに自衛隊の新たな海外派遣を迫られる事態が起きた場合には、また新しい特措法策定を強いられることになる。政府としてはこのような事態は避けたい。
そこで恒久法制定論が浮上したのだ。福田康夫首相も四日の年頭記者会見で、「国際平和協力であれば、迅速に活動できる体制があってもいい」と恒久法制定に前向き姿勢を示していた。
政府は、自民党防衛政策検討小委員会が二〇〇六年八月にまとめた「国際平和協力法案」をたたき台とし、与党と一体で検討に入る方針だ。
しかし、恒久法の早期制定には民主党の協力が必要になる。
民主党も新法案の対案の中で、恒久法制定の必要性を盛り込んでいる。政府がこの日「一般法(恒久法)の必要性は理解されつつある」(町村信孝官房長官)と強調したのもこのためだ。
だが、民主党とは自衛隊海外派遣に関する原則で大きな開きがある。小沢氏が主張するように自衛隊の海外派遣を「国連決議によって設立、あるいは認められた国連の活動」に限れば、米国を中心とする多国籍軍などへの支援活動に参加できなくなり、政府・与党内は受け入れがたい。
恒久法を制定することによって、自衛隊派遣が逆に難しくなるということも考えられる。法に国会事前承認を盛り込んだ場合、衆参両院で承認が得られなければ派遣はできないのだ。
こうした状況を考えれば、政府にとって恒久法論議は“もろ刃の剣”となる。
このため、首相自身もこの日夕、「国会提出を前提とした作業は指示していない」と記者団に述べ、法案の提出時期は慎重に判断する考えを強調した。
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