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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/scope/CK2008010102076549.html
大胆予測 ’08日本の政治 衆院選どうなる? 秋解散 与党過半数割れ
2008年1月1日 紙面から
あけましておめでとうございます。去年は「ねじれ国会」「首相の政権投げ出し」「大連立騒動」など、前代未聞の出来事が続きましたが、政権を争う衆院選があると予想される今年も、激動の一年になりそうです。そこで、担当記者たちが一年間の政治を占ってみました。本紙は、正月の「大胆予測」を毎年行っていますが、今年の予測は、例年よりも、さらに大胆にしたつもりです。
問 福田首相は四日、伊勢神宮に参拝するそうだけど、何をお願いするのかな。
答 「衆院選で勝って政権を維持できますように」と祈るに決まっているよ。
問 本当に今年、衆院選があるのかな。衆院の任期満了は二〇〇九年九月なのに。
答 解散時期の本命は七月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)をこなした後の秋だよ。
■逆風
問 新年早々の国会で、解散ということはないのかな。
答 与党は臨時国会で新テロ対策特別措置法案(給油新法案)を衆院で再議決して成立させる構えだ。民主党が首相問責決議案を参院で可決するかもしれないけど、首相はそれを無視するつもりだ。だから早い時期の解散はないと思う。民主党も問責決議案という切り札は、もっと効果的な時期に使いたいだろう。
問 予算の成立後の春はどうかな。そういえば、昨年の夏(八月二十三日付)に「麻生首相で来春解散」という予測記事を読んだ覚えがある。
答 状況が変わったので、訂正したい。自民党は参院選惨敗の反省を生かし、地方や弱者対策に配慮した〇八年度予算を成立させた後、解散に打って出るのが得策と踏んでいた。そのころには、与党への逆風がやみ、民主党も政権担当能力の欠如をさらけ出すとの読みもあった。
問 でも福田内閣の支持率は、今も低迷したままだ。
答 逆風は衰えるどころか、強まっている。だから解散を先送りせざるを得ない状況なんだ。
■中央突破
問 とすると、民主党は逆に早く解散に追い込みたいのでは。
答 当然、民主党にとってベストは、与党が最も嫌がる春だ。「宙に浮いた」年金記録の照合・通知期限が三月に来る。この時点で「最後の一人、最後の一円まで年金を支払う」との公約が実現不可能だと確定する。
問 年金問題は国民の関心が高いから、与党には大打撃だね。
答 さらに、民主党は揮発油(ガソリン)税の暫定税率を継続するための租税特別措置法改正案に反対する方針だ。同特措法は三月末で期限が切れるから、年度内に成立しなければ、ガソリンの値段が下がる。拍手喝采(かっさい)する有権者が多いだろう。
問 与党は、衆院で特措法案を再議決して成立させるのでは。
答 民主党は「民意に反する」として、首相問責決議案のカードを切る可能性が高い。しかし、首相としては、ここで解散すれば、民主党の思うつぼだから、いくら批判を浴びても「サミット前に政治空白はつくれない」と中央突破すると思う。そして、サミットで政権浮揚を図り、解散に踏み切ると思う。サミットが国内で開かれれば、マスコミ露出も増える。首相や与党は、そこに期待しているんだ。
問 期待ほど支持率が上がらなかったら…。
答 与党は任期満了も視野に入れ始めるだろう。しかし、今年秋の機会を逃せば、〇九年度予算の編成、審議中は解散しにくいから同年春から夏の間に選択肢が絞られる。そうなれば、文字通り追い込まれて解散することになりかねない。
■二の舞い
問 与党は、衆院選を福田首相で戦うことに不安を感じていないのか。
答 首相は当然、衆院選でも指揮を執るつもりだ。
でも、支持率が20%を切れば「福田降ろし」の動きが出る。首相は高齢だし、小泉純一郎元首相のようなカリスマ性もない。次の衆院選は政権を懸けた大一番なのだから、もっと魅力的なトップを担ぐべきだという意見が強まるのは避けられない。
問 「ポスト福田」の候補は。
答 前回の自民党総裁選で善戦し、人気の高さを証明した麻生太郎前幹事長は、意欲十分だ。サプライズを狙うなら「日本初の女性首相」としての小池百合子元防衛相かな。小泉氏の再登板待望論も出るだろう。
問 で、最大の関心は、衆院選の結果だ。今まで話を聞いた限りでは、与党には厳しい展開になりそうだね。
答 首相には申し訳ないが、過半数割れして政権を失う可能性もある。与党は今、参院で否決された法案を再議決させることができる三分の二以上の議席を確保しているが、三分の二の維持など、夢のまた夢。
自民党の古賀誠選対委員長は全国行脚の結果を踏まえて、「このままでは、(昨年七月の)参院選の二の舞いになる」と危機感を強めている。
問 理由は。
答 小泉、安倍政権が取り組んだ構造改革で、自民党は建設業や特定郵便局など従来の支持団体を切り捨てた。地方で自民党を支えてきた集票マシンは、ぼろぼろだ。かといって、小泉政権の時のように都市部の無党派層の支持を得られているわけではない。
問 民主党のほうが勢いがあると。
答 参院選後も政党支持率が高水準を維持しているのは、政権交代の担い手として認識されてきた証拠だろう。ただ、単独で過半数を制するには、まだ力不足だ。
問 与党も民主党も過半数に達しないということがあるのかな。
答 その場合、与党と民主党の双方が多数派工作して過半数を確保した方が政権を取ることになるが、与党が過半数を割れば、その段階で福田首相は引責辞任するだろう。そして後継者が多数派工作の先頭に立つ可能性が高い。
この場合も、さっき名を挙げた麻生氏らが下馬評にあがるだろうが、誰が後継者になっても、勢いに乗る民主党の攻勢をしのぐのは至難の業だろう。
(渡辺隆治)
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