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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu158.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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【みくみくに】役所もテレビ局も権利者団体も、新しいサービスを妨害して
既得権を守ろうとしているため新しい産業が立ち上がらない【してあげる】
2007年12月28日 金曜日
◆みくみくにしてあげる♪(動画付)
http://www.youtube.com/watch?v=s_FX_9MFl1E
◆初音ミクJASRAC問題の「雨降って地固まる」について 12月27日 栗原潔
http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2007/12/jasrac-60f6.html
初音ミクJASRAC問題についてコメントしようといろいろ調べていましたが(はてなダイアリーでも指名で振られてましたし)、結局、両社が建設的な形で和解ということで結果オーライとなりましたね。
JASRACは著作隣接権ではなく著作権を管理する団体なので、作品データベース(J-WID)上のアーティスト名はinformation-onlyであり何らの権利が発生するものでもありません(たとえば、「初音ミクsings」でJASRAC管理曲を配信するたびに「栗原潔featuring初音ミク」とアーティスト名が登録されるのかというとそんなことはありません)。また、ここでのアーティスト名はおそらくは商標的使用ではないので、商標権に基づいて差し止めはできないと思います。ただし、どう転んでも、初音ミクにはキャラクターとしての財産的価値がありますし、クリプトン社はそれなりの投資を行ってきているので、法文上にはなくとも、クリプトン社にはキャラクターとしての初音ミクをコントロールできる権利(いわゆる、キャラクター権)があると考えてもよいと思います(※)。
...というようなことを書いても蒸し返しになるだけなのでやめときます(と言いつつ書いてますが)。
まあ、いずれにせよ、両社の和解内容もきわめて納得のいくものであり良かったです。中でも重要なポイントは以下かもしれません。
5.音楽著作権の処理に関しては、現在のシステム・ルールがネット時代に即応できていない不十分な部分が存在するという認識で一致し、時代に即応した新しいシステム・ルールを構築できないか両社で協力し検討してゆきます。
具体的には、作者さんが着うたや通信カラオケなどの営利事業からある程度の報酬を得つつ、ネットでの二次利用が自由にできるようなスキームが必要だと思います。これは、別に著作権法改正とかの大げさな話ではなく、著作権管理団体が信託(あるいは委任)の規定を変えれば対応できる話だと思います。(後略)
◆イタリアはなぜIPTVのリーダーになったか 12月28日 池田信夫
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/25e91e010425b31d4ee610b0bdfe8b6b
DailyIPTV誌の今年の回顧によると、世界のIPTVのリーダーはイタリアだ。各国のIPTVサービスが赤字に苦しむ中で、イタリアのISP、FastWebのユーザーは今年40%増、利益は60%増で、1999年の創業以来はじめて黒字になる。テレビ局と提携して地上波テレビ番組をすべてネット配信し、同時録画してオンデマンド配信するサービスまで開始した。これはHDDレコーダーをISP側にもつようなもので、視聴者は放送時間を気にしないで番組表(EPG)から選んで番組を見ることができる。
このように包括的なテレビ番組のネット配信サービスは、世界に類を見ない。放送の同時再送信はケーブルテレビや衛星放送に認められているが、オンデマンド配信についてはBGM1曲にまで個別の許諾が必要なので、この交渉が最大の障壁になっている。これに対してイタリアでは、音楽・映像などすべての権利を一括して管理する芸術家のギルド、SIAEが強い力をもっており、SIAEと包括契約すれば、個別の権利者との交渉が必要ない。ロイヤルティについても鷹揚で、「まずユーザーを増やすことが第一で、サービスが広がってから料金を取ればいい」とSIAEはいう。
これにはイタリア的な事情もある。ローマ市内全域でインターネットがダウンしても、日常茶飯事なのでだれも驚かない。借金は踏み倒すのが当たり前で、貸すのがバカだと思われている。おかげで金融市場が成立せず、家族からしか借金できないので、大企業が育たない。このようにsocial capitalがお粗末なため、イタリアはEUの最貧国に転落し、ベルルスコーニは政権から追放された。
しかし、こうしたイタリア的いい加減さが、IPTVで世界のトップランナーになった理由だ。政権と放送局とギルドなどのトップがみんな親戚だったりするので、権利関係の交渉も政界のボスがOKすれば一発で決まる。イタリアは、財産権の概念がしっかりしてないと経済がだめになるという「制度派経済学」のショーケースだが、この状況をみると情報を「知的財産権」と考えるのが間違いであることがわかる。世界中の通信業者がイタリアに視察に来るようになり、EU委員会もイタリアをモデルケースにして包括ライセンスの制度化を域内各国に勧告している。
それにイタリア人は経済成長なんか気にせず、音楽や美術や食事を楽しんでいる。「芸術はみんなのものだ」という数百年の伝統があり、作品を多くの人に見てもらうのがいいことだと考えている。その結果、IPTVが広がれば、芸術家の収入も増える。いわばユーザーがルネサンス期のパトロンのような存在として芸術を支援しているのだ。かつて近代の芸術・科学がイタリアから生まれたように、21世紀の情報文化もここから生まれるかもしれない。
日本はすべてこの逆で、あらゆる権利がクリアされて「コンプライアンス」を完璧にしない限りサービスがスタートできない。役所もテレビ局も権利者団体も、新しいサービスを妨害して既得権を守ろうとしているため、新しい産業が立ち上がらないから、日本の一人当たりGDPは世界第1位から18位に転落した。真の意味で文化を愛し、クリエイターへの「思いやり」をもっているのは、どっちの国だろうか。
(私のコメント)
インターネットにおける著作権の問題は「株式日記」でも何度か書いた事がありますが、馬車しかなかった時代の法律を自動車に当てはめるような無理があり、早くインターネットと著作権の問題を改めて規定しないと初音ミクのようなバーチャルアイドルも育たなくなります。このような全く新しいものを旧来の法律で規定するとみんな犯罪になってしまう。
「株式日記」でもブログや新聞記事を引用紹介しながら自分の意見を書いていますが、それにすらクレームをつけてくる人がいます。著作権には引用権が認められており、引用が認められなければ論拠を補強する事ができず、言論の自由と創作活動に支障が出るからだ。むしろ著作権を楯に言論の自由を妨害したりする手段に使われている。
◆インターネットにおける引用権と著作権についてネットに公開されたサイトは公共財として自由に引用できる 2004年7月23日 株式日記
http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/840.html
<あるいはまた、自分の主張の援軍を得るという意味にもなる。社会科学などの研究とその論文作成においては、自然科学とは違い、「実験」などによる検証ができない(だから、自然科学の研究論文においては、実験などの材料や方法等を詳細に明記し、第三者がそれにもとづいて「追試験」を行い、同じ結果が得られるものでないと、客観的な「成果」とは認められないルールである)ので、なおさら、「根拠」「出所」を示すことは欠かせないものである。>
◆「著作権者の法的権利を保護する」のが目的として中国政府は体制を批判する内容のブログを閉鎖している 2006年2月26日 株式日記
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/f426c34d72c8e5cc5a5baf1c7e3a174c
<しかしこのような事は日本でも行なわれており、先日も我が「株式日記」はプロバイダーの「ぷらら」によって突然サイトを閉鎖されてしまった。理由を尋ねたところテレビのニュースのキャプチャー画像を張っているからと言うことだったが、私は必要と認められる範囲内なら「引用」は認められると反論した。
このように日本でも著作権を厳密に解釈したり拡大解釈したりすれば、中国のような言論弾圧は可能なのだ。ニュース記事を元に時事問題を評論する時にもニュースサイトなどから記事をコピーしなければ読者は内容を把握できなくなるからだ。サイト上のニュース記事は数週間で消えてしまうからだ。>
初音ミクの問題にしても、インタ−ネット上に誕生したバーチャルアイドルをドワンゴが商標登録しようとした事に対して2ちゃんねるなどのユーザーが反発して問題になったようですが、インターネット上に生じつつある文化と、従来の著作権とが対立している格好だ。2ちゃんねるでも「ノマネコ」を商標登録しようとした玩具メーカーとも同じような問題が起きた。
このようにインターネット上に誕生しつつあるものに対して、既成の団体や会社は既得権で押しつぶそうとしていますが、だから日本には新しい産業が育たない。グーグルやユーチューブなども著作権法を厳密に解釈すれば違反になるようなものですが、日本では片っ端から押しつぶしていますがアメリカなどでは映画テレビなどの団体はしばらく様子を見ようといったスタンスだ。
池田信夫氏が指摘しているように情報や作品すべてを「知的財産権」として囲い込んでしまったら新しい創作は育たないだろう。音楽産業にしてもネットのダウンロードでCDが売れなくなってきていますが、アーティスト達はライブ活動で稼ぐ事が主流になるだろう。困るのはレコード会社でありアーティストや作曲家などはユーザーから直接支払われるダウンロード料金からもらった方が割がいいのだ。
映画などにしても違法なDVDが出回っていますが、困るのは映画館であり映画会社はDVDを売ったりダウンロード販売で稼ぐのが主流になるだろう。ソフトが500円ぐらいで販売されれば違法コピー商品も誰も買わなくなる。そうなればユーチューブなどが宣伝媒体となり利用されるだろう。テレビ局などはいまだにユーチューブを目の敵にしているから新しい産業が日本で育たないのだ。
言論活動にしても、選挙でもネットを解禁すべきだと主張してきましたが、総務省や自治省などの役人の勝手な解釈で、ネットも文書や図画にあたるとして禁止していますが、だから金のかかる選挙が無くならないのだ。「株式日記」でも選挙中でも政治的な意見をバンバン書きましたが選挙違反でつかまる事はなかった。裁判でもネットと選挙での関係を裁いた判例はまだ無いからだ。
「株式日記」をこのように毎日書く事が出来るのもネット上に公開されているブログなどを毎日見ているからですが、これが有料化されたり、著作権で保護されたりしたらネットの意味はなくなるのではないかと思う。テレビがこれだけ普及したのも視聴が無料だからでありスポンサーでテレビ局は経営されている。ブログなどもいずれは広告やアフィリエイトで稼ぐのが多くなるのではないかと思う。そのためにはネット利用者をもっと増やしていかなければならない。
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