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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-12-27/2007122701_02_0.html から転載。
2007年12月27日(木)「しんぶん赤旗」
県公社発注業者
キヤノン、鹿島指名
随意契約 大分誘致巡り新疑惑
党県議と日曜版調べ
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大手ゼネコン「鹿島」の巨額脱税疑惑が浮上している、キヤノン大分二工場をめぐり、新たな疑惑が浮上しました。キヤノンが工場用地造成工事を「鹿島」に発注するよう大分県土地開発公社に依頼して随意契約が結ばれ、工事費もふくれあがっていたことが、日本共産党の堤栄三県議と日曜版編集部の調べで分かりました。
県土地開発公社が造成したのは、二〇〇五年操業の大分キヤノンと今年操業の大分キヤノンマテリアルの二工場の用地。
本来、県土地開発公社の発注工事は、県の契約事務規則に準じて二百五十万円以上は原則競争入札です。ところが「鹿島」がすべて随意契約で受注していました。
この裏にあったのがキヤノンからの要請でした。キヤノンは公社理事長にあてて、造成工事発注では「鹿島建設株式会社を選定していただきたく…よろしくお願い申し上げます」という文書(〇三年十一月二十一日付)を提出。公社は要望通りに、異例の発注をしていました。
しかも、随意契約した造成工事の工事予定金額は、設計変更で次々と増額されました。
県土地開発公社が行った大分キヤノン二工場に係るプロジェクトの用地造成は総額八十億円にもおよびます。
〇三年から〇四年に随意契約した大分キヤノン(デジカメ工場)用地造成では、当初二十三億九千四百万円の工事契約金額が設計変更で七億七千万円増額し、約三十一億六千万円で契約しました。
続く二〇〇五年に随意契約した大分キヤノンマテリアル(インクタンク・トナーカートリッジ工場)の用地造成では、当初工事契約額四十五億一千五百万円が設計変更され約三億円増額の約四十八億一千万円に。この約三億円もふくめて当初予定よりふくらんだ十八億五千万円を県が税金で穴埋めしました。
二つの工場で設計変更でふくらんだのは約十一億円にも。
さらに、キヤノン従業員寮となっている土地も、県土地開発公社が「鹿島」と随意契約を結び造成。キヤノンの御手洗冨士夫会長(日本経団連会長)や大分県の広瀬勝貞知事と親しい人物が社長を務めるコンサルタント会社「大光」(大分市)に約一億四千万円で売却されました。
キヤノン誘致には、総額で五十三億円の県の補助金が投入されました。
キヤノン誘致を推進してきた広瀬知事を御手洗会長が選挙応援するなど、企業と行政の癒着の疑惑が取りざたされています。
すでにキヤノン関連工事の受注にあたって関与したとされる大光に、「鹿島」から多額の仲介手数料が渡ったと指摘されています。
堤県議は、「キヤノンの強い要求で、競争入札とすべき工事がなぜ随意契約となり、なぜ水増しされたのか。知事と御手洗会長との深い関係が指摘されており、徹底した疑惑解明が必要だ」と話しています。
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