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市長記者会見「米軍再編の対応方針について」
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○日 時 平成19年11月28日 16時〜
○場 所 第一会議室
○担当課 基地対策課
市長 それでは、今後の米軍再編に関する基本方針ということで、従来から、近いうちにこれまでの経緯を整理した上で、今後の方針についてお示しをしたいと申し上げていたと思いますが、それを今日発表したいと思います。
お手元にありますように、少し大部になっていますが、これまでの国との交渉の経緯を資料としてまとめたものと、資料編、それからこれまで何が行われてきたかということの時系列で整理をして、資料として差し上げています。
それを参考に見ていただいて、経緯を踏まえて3枚ぐらいで、これまでの協議の状況の中から、問題点、課題、論点ということで整理してあります。基本的事項と、安全安心ということで、3点ずつぐらい整理をしてあります。それを見ていただいたら分かりますので、全部詳しくは言いませんが、後で見ていただきたいと思います。
基本的事項は、まず岩国への移駐の必要性、目的等について議論したことが整理されています。簡単に言って、厚木基地の負担軽減が目的になっているわけですが、単純に岩国に全部持ってきても、問題の根本的解決にはならないのではないかと。沖合移設が一つの理由として挙げられていますが、建設は再編の受け皿として行われたものではないわけでありまして、それではなかなか納得できないのではないかということが書いてあります。
それから、従来から岩国は基地を受け入れて、基地の安定的運用にも協力をしてきているわけですが、その安全保障政策と地域住民の安全安心をどうバランスを取るか。基地機能の今以上の強化は容認できないというのが一つの原則で、市議会でも決議をされていましたし、私も度々市議会なり、市民に対してもそのような方針を明らかにしてきました。
その原則にのっとりながら、それを大切にしながら、例えばKC−130の受け入れ問題やCH53Dのヘリコプターの受け入れ問題などにも対応したきましたが、今回の移駐案は、それをも大きく、はるかに超えるものであり、従来の岩国の大切な原則からかなり逸脱をしているものですし、従来の経緯、国とのやり取りの主旨も尊重されていないという点が大きな問題点としてある。
それから、いろいろな議論はありますが、民意の尊重という意味でも、この移駐案については、住民投票や市長選挙でノーという民意も示されています。もちろんそれがすべてではありませんが、そうした住民の声というものがなかなか配慮されていない、国に届いていないという点、それが生かされていないという点が、やはり問題点として残っているのではないかと思います。
安全安心については、騒音が一番大きな問題になっています。これまで騒音予測コンターに基づいて説明を受けてきましたが、長年にわたって苦しんできた周辺住民にとっては、なかなか不安が払拭しきれない状態にある。さらには、厚木の訓練の状況も必ずしも明らかにならないこともある。
そして、騒音予測が厚木のシミュレーションという形で示されていますが、コンターで示された騒音の状況が、実際に艦載機部隊が来たときにそれが担保されるのかというと、シミュレーションであって担保がされていない、来てみないと分からないという状況があり、かなりそれが大きな不安になっているということがあります。
それから、後の条件提示とも関連しますので簡単に言いますが、NLP、FCLPの恒久的な基地の建設場所が明らかになかなかならない。これと、岩国の訓練のあり方が密接に関連することになるのではないかと思います。
それから、埋め立てに関連して、公有水面埋立法との関連、あるいは変更承認の手続き等についての課題が残っているのではないかと考えています。
そのような課題、論点を指摘しながら、まとめとして、艦載機部隊移駐案について、岩国市として納得できない大きな理由としていろいろありますが、2つに大きく分けると、そこにありますように、まず1点目は部隊の大きさ、負担の大きさに対する不安というのがどうしても払拭しきれない、将来の生活の安全安心という観点から、あまりにも規模が大きすぎるということの不安です。それが第1点です。
それからもう1つはハードではなくてソフトというような意味で、それだけ大きな部隊の移転にもかかわらず、国の進め方に問題があるのではないかと。一方的な説明、地元の声を余り聞かれないで一方的に進められるという進め方、適切な手続きが取られていないのではないかと。
もう一方で、新庁舎建設補助金のカットだとか特措法による再編交付金だとか、アメとムチというような手法で強引に進められているというのは、不信感を高めるだけではないのかと。そのような手法の問題点があると。
そのような状況の中で容認する、認めるということになれば、基地に関するルールというのもなくなってしまうし、今後歯止めがかからなくなる、責任も持てない状況になってしまうのではないかと。
今度の移駐の、部隊の規模の大きさ、負担の大きさに対する不安ももちろんですが、そうした進め方に対する問題は、今回の移転だけに限らず、将来にわたって基地とのあり方、関わり方が変わってくるかもしれませんので、もっと大きな問題点になるのではないかと考えています。
そのような中で、いろいろな問題点が今申し上げたようにあるわけですが、現時点において、5つの条件を国に対して提示したいと思います。その条件について、真摯に協議を行っていただいて、お互いに納得のいく解決策を得る努力をしたいと思いますし、納得のいく解決策が得られれば、一定の合意が可能になると考えています。
その5点はそこに書いてあるとおりで、1点は、沖合移設建設の完成後に試験飛行を実施して欲しいということ。2点目は公有水面埋立法の問題。埋め立ては、艦載機の移駐というのが全く予定されていない段階で承認を受けて始まっているわけでありまして、あれだけの部隊が来るということになると、そもそも埋め立ての目的に反する恐れがあるのではないか、違法の恐れもあるのではないか。少なくとも変更承認はしなければいけないだろうと思いますし、変更承認に当たっては、騒音に関する環境影響評価、アセスメントが行われていませんので、環境影響評価を行った上で変更承認を行う必要があるのではないかと考えています。
それから、FCLP、NLPの恒久的な施設の建設場所を明確にした上で、艦載機部隊がやってきたら岩国でどのような訓練が行われるのか、訓練のあり方についても重要な関心がありますので、その点も明らかにすべきであるということ。そして、日米地位協定。安全安心という意味での犯罪等に対する地位協定の見直しも必要ではないか。
最後に少し性格が違いますが、市議会でも一致して意見を出していますが、海上自衛隊の岩国への残留ということをお願いしたいということ。以上、申し上げた5点は条件提案ですので、お互いに意見を尊重しながら様々な議論する中で解決策を見つけていくことができればいいのではないかと。
そのような協議を、私は是非とも、いつでも行っていきたいと思いますので、国の方も是非とも協議に真摯に臨んでいただき、解決策を見つけていく努力を互いにすべきではないかと思います。
繰り返しになりますが、解決策が見つかっていけば合意をするということが可能になるのではないかと考えています。
以上がこの中身ですが、これを既に市議会の方にも会派ごとに事前に説明はしてあります。今日の資料を一斉にお配りしています。市議会とも十分に協議をしなければいけませんし、市民にもこの情報を提供した上で、前からも申し上げているように、今いろいろな不安だとか意見だとかが出ているわけですので、米軍再編、艦載機部隊の移駐について、岩国としてどう判断をこれからしていくのか、十分に市議会、市民とも議論をした上で、判断をしていかなくてはいけないのではないかと考えています。それと合わせて、市議会とも十分に意見交換をし、協議もしていきたいと思います。
再編問題については、これが私の方針ですので、市議会とも十分に協議をしながら方向性を探っていきたいと思いますが、予算や条例など重要な案件について、今対立関係の中で全てが停滞している、なかなか案件が通らない、承認が受けられずに、市民にもご迷惑をお掛けしている状態にありますので、いい悪いは別にしても、完全に解消することは難しいかもしれませんが、少しでもねじれが修正されて、市民に迷惑がかからないよう行政運営ができるように、市議会との関係も少しでもよくなっていくように、努力をしていかなくてはならないと考えているところです。
これは、まだ国には提示していません。これは、皆さんや市議会への資料で、この中から特に条件提示を中心にして国にも近々お話をしたいと思っています。まだ明確には決まっていません。
記者 一定の合意というのは、艦載機の移転を認めることもあるということですか。
市長 もちろんです。当然です。一定の合意ということは、そういうことです。
記者 この5項目すべてを合意した場合ですか。
市長 5項目はそれぞれ提案ですので、例えば真摯に協議を行っていって、5項目の一つ一つについて、お互いにどこかで歩み寄るなどの合意点を見つけていく努力をしていかなくてはならない。全体もそうだと思います。
ですから、これはあくまで私の提案でありますので、真摯に全体について協議をしていき、一つ一つについてもお互いに妥協しながら、全体についてもお互いに妥協しながら、どこで合意点を見つけていくかということだと思います。はっきりしたことは、今どこまでということは言えるわけではない。
記者 国との協議で、冒頭に書いてありますが。
市長 新庁舎の建設補助金のことを言い忘れていました。最初に新庁舎の補助金のことが書いてあります。大事なことを忘れていました。そこに細かい経緯はたくさん書いてありますが、新庁舎補助金は再編問題本体とは別枠で整理をしているつもりです。
結論から言えば、従来の約束、合意に基づいて、予定通り、具体的に言えば35億円程度ですが、交付していただくように、改めてまた要請をすると。そのことが、前向きに行われる、考えていただくということが、信頼関係を回復し今後の米軍再編についての協議も円滑に進めるためにも必要ではないかと思っており、それは別枠で書いています。
記者 そうすると、補助金交付がないということは信頼関係がないということだから、協議に今入れないということですか。
市長 そのようなことではありません。前提とは書いていません。並立的に書いてあるわけですので、前回は前提と書きましたが、今回は前提とは書いていなくて、例えば補助金交付が前提です、それが先でそれが交付されなければ次の協議は入りませんということではなく、国は同時決着と言われましたが、少し意味は違いますが、同時的に並行的に考えて協議をしても私はいいと思います。
ただ、補助金について前向きに考えていただけないということであれば、なかなか円滑に協議も進まない、信頼関係もなかなか保たれないのではないかという思いはありますので、そのようなことは書いてあります。
記者 前回は半歩譲歩して国にお願いをしたら蹴られたので、今回は一歩以上譲歩して国と協議をするということですか。
市長 いえ。前回と今回でそういうことだとは少し言いにくいのですが、前回は補助金の交付というタイミングもあって、あのような申し入れをしたのですが、残念ながら賛同を得られなかったという中で、改めて再編問題全体について、きちっとした私の考え方を示し、今後の大きな方針を示そうということであって、前回が半歩で今回が一歩だとか、そのようなことではありません。
ただ、今回は前回言ったこと以上に網羅的に、重要な点を網羅して今後の基本方針を示したということです。
記者 資料の基本的事項ところで納得できないと書いてあるのに、条件提示で国が話しをしてくれれば一定の合意ができるというのは矛盾しているように思えるのですが。
市長 矛盾はしていないです。そういうことについて基本的に真摯な話し合いができれば、将来に対する不安だとか不信だとか、国の進め方に対する不信感だとか、やり方の問題点だとかそういうこともよくなっていくのではないかということで、全体に合意ができていくのではないかと思います。
記者 民間空港が入っていませんが。
市長 民間空港とか具体的なことはここでは言っていないです。民間空港とか、愛宕山とかいろいろあるのかもしれませんが、具体的な問題は別です。
これは再編本体について言っています。再編交付金をどうするか、地域振興策はどうするのかという話しがあるのかもしれませんが、そういうことではなくて、再編本体について、いつも言っているように民間空港と取り引きするつもりもないし、新庁舎の補助金と取り引きするつもりもないし、再編交付金と取り引きするものでもないし、地域振興策と取り引きするものでもないし、国の安全保障と地域住民の安全安心の観点から正々堂々と議論して、どこでバランスを取るのかが重要なポイントである。
その点について、どう進めていくのかということがこの考え方です。そういう付随的な問題はここでは何も書いていない。
記者 逆に言えば、この5点を条件に国と条件闘争に入るということですか。
市長 条件闘争という言葉はよくないです。そうではなくて、先ほどから言っている国の安全保障と地域住民の安全安心が一番大切なポイントですので、そのポイントについて論点を深めていけば、今このようなことが考えられるということです。
記者 新庁舎の補助金が全額交付されない限り、国とは協議に入れないということですか。
市長 先ほど違うと言いました。
記者 資料に書いてあるのは、米軍再編に関する協議を円滑に進めることは困難であると書いてあります。協議はするが困難ですか。
市長 はい。
記者 信頼関係が回復できないと書いてありますが。
市長 先ほど言ったことが分からないですか。この間言ったのは協議に入る前提として交付してほしい、交付しなければ協議には入れないのではないかということです。
記者 こういうことを前提というのではないですか。
市長 前提とは言っていないです。例えば、新庁舎の補助金が交付することが決まらなくても条件提示の協議にも入れるという意味です。信頼関係が回復されなければ、全体の協議は円滑に進まないかもしれません。
記者 移駐前提ではないですか。
市長 違います。協議には入ります。
記者 国にはいつ行きますか。
市長 近々に行きます。
記者 市議会開催前ですか。
市長 市議会前にしたいと思いますが、なかなかアポイントが取れないので発表ができません。
記者 どういう形で国に提示するのですか。
市長 直接行きたいと思いますが、時間が取れないかもしれませんのでまだ分かりません。
記者 先日から今日の昼にかけて、国へアポイントを取ろうと努力されていましたが、結局取れなかったということですか。
市長 ずっといろいろな働きかけはしています。
記者 公明党は明日アポイントが取れて、防衛省の寺田政務官と会うのですが、これについてはどう思われますか。
市長 私に聞かれても分かりません。公明党は公明党で努力をされていますので、私にコメントしろと言われても分かりません。
記者 国に対して条件提示ができた場合ですが、返答を当然求めると思いますが、いつ頃までに返事をいただきたいですか。
市長 別に特に考えていません。それは協議の中ですぐに言われるかもしれませんし、また少し時間がかかるかもしれませんので、それは協議の中で考えていきたいと思います。
記者 今回の条件提示自体が、交渉の前提条件みたいなものを示しているようにみえるのですが。交渉そのものということより、例えば試験飛行を行うとか、公有水面埋め立ての手続きとか、FCLP恒常的施設の明確化とか、国が政策を決めていくのですので、市長は逆にこの条件を実現しろと突き付けているような、このことそのものをやるかやらないかということですか。
市長 これは私の提案で、試験飛行ですので、ここに時期も書いてなければ、やり方とか規模とかいつにするのか、そういうことは何も書いていません。
私も軍事的な意味とか基地の運用とか厚木基地、岩国基地の運用など専門的な知識を持っているわけではないですので、アメリカ側の協力も必要だと思いますし、そういう点は協議をしていかなくてはいけない。その中からお互いに納得のいく方向を探していかなくてはならない。それぞれ全部そうだと思います。
そういう中で、それぞれについて、全体について納得のいく解決策が得られれば合意ができるのではないかと思います。
記者 この条件の中で、1番と2番は表裏一体というか、環境、騒音の与える影響はどのくらいなのかということですか。
市長 騒音とかそういう問題に関連する問題です。
記者 この2つが実施されなければ話にならないのですか。
市長 先ほど言いましたように、それぞれについてどう協議していくか、全体についてどう協議していくかということは、申し訳ないですが、皆さんとここで協議していくつもりはありません。個別の問題も全体の問題も協議していく中でどう解決していくかにかかっています。
記者 戦闘機が移駐した場合に、騒音問題を解決するために試験飛行をしてくださいという趣旨ですか。
市長 はい。
記者 移駐前提ということでよろしいですか。
市長 ご自分のパターンで言わないでください。移駐前提ということになると、いわゆる容認を前提、受け入れを前提ということですが、そうではないです。
前から言っていますが、受け入れ前提で議論するわけではないけれども、実際に移駐された場合に騒音はどうなるかという議論はしなくてはならない。それまで拒否したらなんの議論にもなりません。
移駐反対だから、来た場合の騒音、安全安心対策は一切議論しないということであれば、なにも議論しないということになるのでそういうことではないです。
記者 状況を見ていると、住民投票、市長選挙から1年半以上経って、今ごろこういった条件案を出すというのは、時間稼ぎを逆にしているという見方もできるのですが。
市長 そういううがった見方はやめてください。本当に安全安心とか国防と地域の安全安心という観点から、資料の前段に書いてあるようにとても納得できる状況ではない。その納得できる状況ではないのに、それをこれからどう対応していくかということになると、国と十分に協議して納得できるかどうかです。
お互いに納得できるかどうかということが解決策のポイントですので、その観点からこういう点について納得できる議論をしていかなくはいけない、納得できる解決策が得られれば合意できるが、解決策が得られなければ、なかなか前に進みことは難しいと思います。
記者 本来は市長就任時に示す内容だと思うのですが、なぜ示すのですか。
市長 そのようなことはないです。長い間の交渉協議をしていく中で、今徐々に詰めていってやっとここまできている。前段でも今年の始め、去年あたりから納得できていないので岩国としてさまざまな提案としてきています。
例えば、戦闘機の数を減らせとか、移駐全部をもってくるのはとても負担が大きいので厚木に残しておいて、全国に訓練分散するなかで、岩国も負担を受けることはやぶさかではありませんよと。様々な提案をしてきてきます。
私は中身を修正していただくのが一番いいと思います。あれだけの部隊をいきなりもってこられても大変なことになるという心配や不安が市民の間から大きいわけですので、持ってこられないのが一番いいし、来るにしても負担を減らしてもらうとか、持ってくるやり方を変えるとか、そういう根本的な修正案等を提案してきています。
ところが、そういうことは拒否をされてなかなか話し合いが平行線のまま続いているという状況の中で、世の中の情勢も、岩国の情勢も、議会の情勢もいろいろあるわけです。いろいろな厳しい情勢の中でここまできている。
現時点において、これまでの市議会とか市民の意見交換などを踏まえて、現時点ではこういう課題について提示すべきだと判断しました。ここにきているからこういう提示をしたということです。
記者 揚げ足をとるようで申し訳ありませんが、さきほどの話の中で、これまで機数を減らすなど要するに移転案の根本的な修正を求めてきたと言っていますが、今回は機数を減らすことについては、修正は求めていかないのですか。
市長 そういうことは入っていません。
記者 59機来ることを前提に話し合うのですか。
市長 来ることを前提にと言われても誤解を生じるかもしれませんけど、受け入れを前提に話し合うわけではないです。国から提案されている内容について話し合いたい。
記者 12月1日に市民集会がありますが、その集会でこういった条件を提示することを報告するのですか。
市長 集会の場でどのようなことを言うかということは、まだ今ここで言うべきことではありません。
記者 こういった提示をしたということは報告しないのですか。
市長 何を言うかは分かりません。まだ原稿もないですので、分かりません。
記者 国は、これまで何度も岩国に来て説明をしましたが、日米の再編の合意については動かせない、変えない、進めると何度も説明していますが、この条件は例えば海上自衛隊や再編の合意事項を変えろという話になるので、事実上不可能な話ではないですか。
市長 そう言われればそうです。海上自衛隊残留の部分は、内容変更を求めています。そのほかの部分は違います。
記者 逆に言えば、これまで何度もいろいろと、国会の場でも地元議員が言われていましたが、駄目だと跳ねつけられていますので、事実上この話自体が進まないのではないですか。
市長 それはいろいろな議論がありますが、来るものは来るということを前提に議論するのであればそうですが、私は来るものは来るという前提で議論しようとは思っていませんので、受け入れを前提に議論しようとは考えていません。お互いに納得のできる解決策がなければ、前に進むことはできないという判断で私は言っています。
記者 国は、岩国の米軍基地は航空自衛隊基地で行うということで、譲歩してきていますが。
市長 おっしゃっている意味が分かりません。
記者 先ほど市長は、「そう言われればそうですね」とおっしゃいましたが、そうすると市長自身はこの条件が不可能な条件だと思っているということですか。
市長 そんなことは全然思っていません。
記者 「それ言われればそうですね」と先ほど言われましたが。
市長 そうではなくて、先ほど質問で、移駐案自体を修正するものは入っていないのですねと言われたので、艦載機の移駐案自体を修正するものは入っていませんが、再編全体ということであれば、自衛隊の移駐も再編の中に含まれているわけですので、その修正を求めてこれから交渉していくということです。
記者 沖合移設の完成は2009年の3月です。FCLPの方が、ロードマップでは2009年の7月か、あるいは早いかもしれませんが、少なくともこれから2年程度これが実施されるまでに交渉の期間がありますが。
市長 交渉の期間があるかどうかは、それは相手側の交渉次第ですので、私が交渉の期間があるということは言えません。
記者 先延ばしではないですか。
市長 そのような見方はやめてください。
記者 条件提示に試験飛行などが入っていますが、逆に国側が試験飛行についてはどうしてもできないという話になると、一定の合意は難しいという理解でよろしいですか。
市長 これは私の提案で、1から5まで提案をしています。もっと分かりやすく言えば、1から5まで100パーセント、私の言っているとおりにならなければ一切交渉しませんということではありません。
これは提案で、これを巡って国も真摯に協議してほしい。1についても協議をして、1についてもどこかでお互いに妥協して、どこかで合意をすることができれば、それでいいわけです。
2についても、3についても、4についても、5についてもそうです。全体の5項目についても、完全に5項目を全部合意しなければいけないのかということも、それは強弱があるし、いろいろなことがありますので、全体の協議の中で全体的に合意ができて、これで納得できるのではないかということになれば、それは合意が可能かもしれません。
それは、これからの協議です。今どれか取り出してこれが駄目なら駄目ですかとか、これがこうであればいいのですかと言われても、それはこれからのことです。
記者 今回のこの提案で、市議会とのねじれも解消したいということでしたが、今回説明を受けた多くの議員からは、これまでと変わっていないといったとらえ方が多いですが、これでねじれは解消できるのでしょうか。
市長 それは、前から市議会の皆さんにも市民の皆さんにも、私の考えが曖昧だとか分からないといった問題点もあるように言われていたわけですので、今回明確に方針を示すことによって、市議会も私もよく議論し、大きな方向性、どのようにしていくのかということを判断していきたいと思います。
その第一歩として私の考え方を示すべきだと思って示したわけですので、これを巡って市議会でも散々議論はされると思いますし、これからいろいろ話し合いをしていきたい。
その中で、先ほど言ったように、再編問題については十分に議論をし、その他の市政の課題についてもできるだけ市民に迷惑が掛からないように、一度には行かないでしょうが、少しでも円滑に行政が流れていくように努力したい、ねじれが少しでも良くなるように努力していきたいということです。
記者 もし、ねじれが解消できなかった場合は、民意を問うのですか。
市長 そんな仮定とか先のことは今は言いません。
記者 試験飛行を実施できるのは沖合移設の完成後ですか。
市長 そこにはそのように書いてあります。
記者 その場合、試験飛行をしますと完成前に国が言った場合、それで一つの合意が成り立って、試験飛行の結果によって合意が覆るとかそういったことはないですか。
市長 そういう点もこれからの協議に掛かっていると思いますが、一般的には試験飛行をしてくださいというのは、そこまで書いてはいませんが、試験飛行をした結果、実際の騒音の状況を我々が判断して、諮った上でお互いに判断しませんかという意味です。
記者 FCLPなども、きちんとした明確なものがある程度確約できるまでは、合意は難しいということですか。
市長 それは議論の中で、それがいつになるかは分かりませんが、事前にそのような話が出てくるかもしれないし、いつそのような議論ができるか、明確になっていくかは分かららないけれども、それは議論の中で判断していきましょうということです。
記者 今回このタイミングでこの内容を出した、このタイミングはどういう意味だったのかということを、もう一度お伺いしたのですが。今まで国と協議してきた内容、初めて出すような内容は多分ないと思いますが。市民に対して示したこととか市議会に対して示してきた内容だと思うのですか、今回改めてこれを整理して、このタイミングで出されたことについての意味を質問したいのですが。
市長 以前から、岩国市の中で意見が分かれているし、市議会と私の意見も分かれてきているし、市民の中でも意見が分かれている、あるいはいろいろな状況の中で不安も高まってきている中で、私の方針も明らかでない、どうするのかという議論がありましたので、できるだけ早く私の方針を明確にした上で、岩国市としてどのような方向性をとっていくのかという大きな判断をしなければいけない時期に来ているのではないか。そのような意味で、私の考え方を明確にしますと言ってきました。それで、今日提案しました。
12月議会がありますので、12月議会の前にはお示しをしたい、市議会でも十分に議論をしていただきたいと思ったので、ギリギリになってしまいましたが、12月議会の前に出したということです。
いつもはここで発表すると同時に議会に資料を配布していたのですが、今回は皆さんよりも市議会に配慮しようということで、皆さんに言う前に市議会に今週初めから説明をしています。その上で皆さんに発表したということです。今回は順番が違いましたが。
記者 なぜ違ったのですか。
市長 市議会に十分お話しをしたいと思ったからです。
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記者会見資料(PDF:116KB)
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