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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007122590071427.html
【経済】
増す負担、決まらぬ財源 08年度予算の政府案決定
2007年12月25日 07時23分
政府が二十四日に決定した二〇〇八年度予算案は、政策的経費である一般歳出が前年度から0・7%増えた。社会保障費が3・0%増えたのが大きな要因だ。今後も高齢化の進展で膨張するのは必至。しかし、政府方針の「〇七年度をめどにした消費税を含む税体系の抜本改革」は参院選敗北であえなく先送りされ、社会保障財源のめどは立っていない。社会保障費の増大に政府はどう対応するのか。手当てが遅くなるほどツケは大きくなる。
〇八年度予算案の一般歳出四十七兆三千億円のうち、社会保障費は二十一兆七千八百億円で、46%を占める。前年度から六千四百億円増えた。
一般歳出の中で増えた項目は他にもあるが、規模も意味合いも違う。科学技術振興費は1・1%増、中小企業対策は2・2%増だが、両者の増加分を足しても二百億円に満たない。政府が経済成長を図るために重点配分した「攻め」の予算でもある。社会保障費増は高齢者の増加に伴う「守り」の配分にすぎない。
しかも、政府管掌健康保険(政管健保)への国庫補助一千億円を、大企業の健保組合などに「肩代わり」させる奇策まで使って、二千二百億円抑制した結果がこれだ。膨張傾向は今後も続く。政府は、〇七年度からの五年間で社会保障費を一兆一千億円抑制する方針だが、舛添要一厚生労働相は今月中旬、「今年は何とかいったが、来年は無理かなという感じだ」と削減が限界にきている現状を指摘した。歳出を切れないなら歳入を増やすしかない。政府・与党が描いていた本来のシナリオはこうだった。今月の税制改正論議で消費税率引き上げを決定し、来年の通常国会で法案を成立させる。そして〇九年度から実際に税率を引き上げ、基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げる財源に使う−。シナリオはこの夏、与党の参院選敗北で幻となった。
このままでは、社会保障費の増大を賄いきれなくなる−。危機感を抱いた政府や自民党の中からは今秋、将来的な増税が必要だとの示唆が相次いだ。内閣府は、二〇一一年度の財政再建目標達成のため、最大で消費税約2・5%分となる六兆六千億円の増税が必要だと試算。自民党の財政改革研究会(与謝野馨会長)は、二〇一五年度をめどに、必要となる消費税率を10%程度とはじいた。
〇八年度予算案、税制改正大綱には表れなかったが、増税の必要性は政府・与党の中に浸透しつつある。衆院解散・総選挙という政治的要素も交えながら、〇九年度の基礎年金の国庫負担割合の引き上げに向け、今後、消費税増税が議論される可能性がありそうだ。
(東京新聞)
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