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http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071220/plc0712201832011-n1.htm
町村信孝官房長官は20日午後の記者会見で、薬害C型肝炎訴訟の和解交渉で、政府が示した救済案が原告団に受け入れられなかったことについて「政府は大阪高裁の対応に誠実に対応していくつもりだ。原告も、ただ簡単にだめですと言うだけではなく、何らかの対応を考えいただきたい」と述べた。会見の詳細は以下の通り。
【奥田碩氏を内閣特別顧問に任命】
「政府は温暖化問題につきまして、京都議定書の目標達成に向けた取り組みを強化、さらにはポスト京都議定書、この枠組み構築のために国際的議論へ積極的に貢献をしていこうと取り組んでいるところであります。こうした温暖化問題への政府の取り組みをさらに強化するために、このたび、奥田碩トヨタ自動車取締役相談役、社団法人日本経済団体連合会名誉会長を内閣特別顧問に12月26日付で発令することにいたしました。今後、温暖化対策の企画・立案、内外との対話などに参画をしていただくことといたしております。あわせて、奥田氏には内閣特別顧問として、内外の経済情勢の推移に応じた経済政策全般について、総理にご助言をいただくこともお願いをすることとしております」
【薬害肝炎】
−−C型肝炎の訴訟の関係だが、今日、国が示した和解案について、原告側は被害者全員に対して責任を認めるものではないと。東京地裁の判決の範囲に限るという原則にとらわれたもので、意味付けが曖昧(あいまい)なものに金を出すことで問題の終結を図るもので到底受け入れられないと言って拒否をしたが、これについての受け止めは
「今日、大阪高裁に私どもが示した案というものは、何度も申し上げておりますけれども、これはまさに三権分立という観点から、司法の判断を行政府として尊重すると。大阪高裁の和解骨子案と矛盾することなく、同時に原告のみなさま方の思いも受けとめ、また、薬害というものを発生させてしまったおわびの気持ちも込めて、できるだけ、この関係する方々を救済したいという思いで舛添大臣が中心になって、昨夜までかかって調整を行ってまとめたものでございます。そうしたギリギリの案であるということなんですけれども、原告団が受け入れられないというご意向を示されたということは、大変残念な思いであります。感染者、患者の方々の長きにわたるご労苦というものを考えましたとき、一刻も早く解決したいと、こういう思いで私どもは提案をしたわけで、この思いは今も変わっていないわけでございます。大阪高裁は先般の和解案を出すときをはじめとして、従来、年内には合意成立に向けて調整作業にあたるということを触れておられますので、今後はその調整作業に誠意をもって私どもは対応していきたいと考えております。また、今、ちょうど予算編成中ではございますけれども、今後、医療費助成などの総合的な肝炎対策、これを来年度予算の中で具体化をしていく。そして、すべての感染者、患者の方々を対象にして実行していくというプランでございますが、これも来年度予算で数字を入れて具体化をして対応していきたいと考えているところであります。私どもとしては受け入れられなかったことは大変残念な思いでございます。しかし、やっぱり、原告、被告双方が司法当局に和解を、調整を原告が申し立てた。それで調整に乗り出した。それに対して、この案でなければ受け入れられないとおっしゃるのは、私は少々、司法の立場というものをどういうふうにお考えなのかなあというふうに思わざるを得ないわけでありまして、ぜひ大阪高裁の今後の対応というものに政府はさっき申し上げたように誠実に対応していくつもりでございますので、原告のみなさま方も、ただ簡単にだめですと言うだけではなくて、何らかの対応というものをお考えいただけないものかと思っております」
−−今回の国側の回答について、税金の使い方という観点でおうかがいしたいが、国が法的な責任を負わない部分についても和解金を支払うという内容なのか
「これは大阪高裁から示された案を基本的に私どもは受け入れ、それで本当に十分な救済ができるかというところを検討していったわけであります。でありますから、私どもはさっき申し上げたように司法の判断を重視したということでございますから、そういう意味で、トータルでご判断をいただきたいと思っております」
−−長官は午前中の会見で、事実上の全員救済ができると発言したが、これまで厚労省は一律救済すれば数兆円かかるというアナウンスをしていた。結果的には政府案で全員救済できるとなると、額に大幅な差があると思うが、厚労省側の説明にミスリードする部分はなかったか
「これは原告側が原告総数を1000人程度というふうに述べられたんですね。この交渉の過程の中で。これははっきりと彼らが出されたメモというか、文書の中にもそれは載せてあります。本当にそうなんだろうかということをわれわれも検討しましたが、かなり遅い段階で原告側が1000人程度であろうということを言われたものですから、そのことを考慮いたしまして、今回のこういう判断にいたったということであります」
−−そうすると厚労省側が数兆円かかるかもしれないと説明してきたことは問題ないということか
「それは、肝炎の患者というものの数というのは100万人とか200万人とかあるわけですね。その原因にはいろいろあるし、B型もあればC型もあると。それをどこまでどういうふうに把握するかという問題でありまして、別に捏造(ねつぞう)したわけでもなんでもない。いろいろな、それは考え方、計算の仕方というのがあるんだろうなと思います。私は数兆円なるものの根拠を別に聞いたわけではありません」
−−長官の話をうかがっていると、原告側が一律救済の旗を降ろさない限り、難しい状況ではないかとうかがえるが、認識はいかがか
「一律という意味が私には必ずしもよく理解ができないわけであります。特に司法の判断、和解案というものが出されているわけでありましょう。それとまったくかけ離れた、今まで解決というものは一度としてなされたことはないわけであります。しばしばハンセン病は政治判断だったという言われ方をします。しかし、これは熊本地裁の判決を多分、政府は受け入れないだろうと大方の人は思っていたかもしれないが、それを受け入れた。やはり、政府、行政の立場に立つものとしては、やはり司法の判断というものは三権分立の中で大変重いものであります。それをまったく無視した判断、あるいは行動というものを政府はとったわけではありません。それが法治国家というもんだと私は思っております」−−ハンセン病の時は小泉総理自ら公表したが、今回は厚生労働大臣が公表する形になった。原告は福田総理の政治決断を求めていたが、厚労省での記者会見になった理由は
「特にありません」
−−国の公的責任の部分について改めておうかがいします。国が法的責任を負わない部分についても和解金を支払ったということになると、同種の事案に与える影響は非常に大きく、たとえば、和解金は国民が納める税金から支払われるということを考えると、納税者の理解が得られるかどうかという問題も出てくると思うが。
「それは和解金ではない、基金という形の支払いを止めるべきだというご意見なんですか?ちょっと、質問の趣旨を教えてください」
−−法的責任について、あるから基金を支払うかどうかという質問だ
「いや、ですから、そういう基金による支払いというのは納税者の理解が得られないでしょうと、こういうご質問ですね。ご意見ですね」
−−法的責任がないのに支払うということは納税者の理解が得られない可能性があるので、ここについては。
「だから、問題だとおっしゃっているんですね。ちょっと、お立場なり、考えをはっきりした上で聞いてください」
−−いや、そこは長官のお考えを
「いやいや。あなたが聞いているんだから、まず、あなたのご意見を教えてください」
−−そこは、国が法的責任を認めた上で支払うのであれば、論理的につながるので、納税者の理解は得やすいと思うが、法的責任がないのに支払うとなると、同種の事案でも責任がないのに支払うのかということにもなってくる
「それは直接、間接、被害者の方々を、救済をしたいということで、司法当局もそう判断をされた。大阪高裁もそう判断されたわけでしょ。政府もそういう判断だということです」
http://gikou89.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_8909.html
福田総理ご自身の政治的判断は、官房長官の会見からできないということでしょう。
日本には、懲罰的賠償制度がない。ここが、この問題、事件の大きな原因であるような気がする。
原告側は、二度とこのような事件をおこしてほしくない。しかし、政府及びそれに関わる権力側は、今後もこのような事件がおこりえる。その時も同じような解決をされたらたまらないという思惑がある。
この件で、官僚側の抵抗という認識があるようだが、全くの誤解のような気がする。官僚側ではなく、福田総理をとりまく権力側の主張なのではないか。
今の日本で、このような事件に対して国内三大権力の一つが、薬害肝炎にしてもこのような解決をするよう促したということです。他の二大権力組織が、今後どう動くかわかりませんが、福田総理は、その一つである権力組織には、どうしても逆らえないということです。
その権力組織は、福田総理を徹底的に支持し、守っていくでしょう。そこに民主党は、今後覚悟して戦っていかなければならないということです。
ただ、その組織も外圧によって権力構造がくずれるかもしれません。というより、崩れ去るでしょう。
年金、偽装請負労働、薬害肝炎、耐震構造、労働災害などの問題、事件は、どうしても日本のマスコミ、国民世論に頼るしかない。もっと外国などのマスコミ、仲間と交流をして世界的な事件として扱うべき問題なのです。
年金、偽装請負労働、薬害肝炎、耐震構造、労働災害などは、すでに日本人だけの事件、問題ではなく、外国人をも巻き添えにしているのです。
日本の企業は、外国にも進出し、そこで社会的事業をしなければならなくなっている。
原告と同じ思いで戦っている国民は、訴える、或いは協力してくれる支持者を広げるしかない。
官房長官が、このような強い態度で会見したのも背景が見えてくる。
福田総理の心情も複雑であろうが、しかし、絶大なる支持層がなければ政権がもたなくなるという事情もある。
日本という国は、内からは変われないと言う事かもしれない。
民主党は、このままの体制でいくと次期衆議院選挙は、たとえ国民からの支持率が、与党自民党と拮抗していても過半数どころか、それすらいかない可能性が高い。今後、国民運動をどう引っ張っていけるかでしょう。
今回の和解決裂で、多分海外からは、日本の今の政権では、交渉能力無しと映るかもしれない。つまりは、外圧が、交渉無しで押し寄せてくる可能性があると言う事です。
経団連を背後に抱える与党自民党政権が、ここまで鈍いとは、外国からきた友人には、聞いていたが、私自身も驚嘆している。
福田政権が続くかどうかは、後は、政権の運しだいになるかもしれないと予感する。気持ちとしては、福田、小沢挙党で今の日本を引っ張ってもらいたかったが、今後の政治は、本当に一寸先は闇とかすのかもしれない。
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