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http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/66883.html
社説
防衛省汚職 前次官は氷山の一角か(12月20日)
前防衛事務次官の守屋武昌容疑者が再逮捕された。
装備品納入で便宜を図った見返りとして、防衛商社「山田洋行」の元専務から現金のわいろを受け取っていた疑いだ。
最初の逮捕の容疑はゴルフ接待だった。今度は、妻と二女名義の口座に計約三百六十万円の送金を受けていたとされる。一部は二女の米国留学費用に充てられていたようだ。
業者と癒着して私腹を肥やす。それが防衛官僚のトップに上りつめた人間の行状であるだけに、罪はより重い。
守屋容疑者は国会の証人喚問で、二女の留学費用について「自分のカネでやっている」と答えていた。
ゴルフ接待を受けた際に、自分で一万円を支払っていたとの証言もうそだったという。
いずれも偽証罪に問われる話だ。汚職同様に国民を愚弄(ぐろう)している。
この事件をきっかけにして、防衛省をめぐるさまざまな疑惑や問題も浮かび上がってきた。
たとえば業者の水増し請求だ。防衛省によると、一九九八年の旧調達実施本部の背任事件後の分だけで山田洋行のほかに計十件あり、損害賠償の総額は六百億円近いという。
こんなことが長年、まかり通ってきたことに驚かされる。防衛省の発注業務がいかにずさんだったかを物語るだけではない。水増しを見逃す背景に、軍需産業との癒着があるのではないかと疑いたくもなる。
日本と米国にまたがる防衛利権人脈も少しずつ見えてきた。
一端は、日本の国会議員や両国の政府元高官、軍需産業関係者らが理事に名を連ねる「日米平和・文化交流協会」にうかがえる。
この協会に不透明な収入があることが、すでに分かっている。協会を通じて政治家にカネが流れている疑惑も取りざたされている。
国会は協会の専務理事を参考人招致することを決めた。守屋容疑者らに対する国会の追及は、中途半端に終わった感が否めない。今度こそしっかり、真相に迫ってほしい。
東京地検は、米軍再編などをめぐる沖縄利権にも捜査の目を向けているようだ。在沖縄米海兵隊のグアム移転や普天間飛行場の移設には、巨額のカネがかかる。
日米両政府が地元の強い反対を押し切って進めようとしている計画に、利権が絡んでいるとすれば言語同断だ。事実なら計画の見直しも必要だろう。
東京地検が押収した資料などから、防衛省が報償費で裏金づくりをしていたことも明らかになった。
組織の腐敗は相当に根深いようだ。防衛省改革を検討している政府の有識者会議には、その根を断ち切る大なたが求められる。
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