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http://www.amakiblog.com/archives/2007/12/19/#000631
2007年12月19日
封印された鹿島建設の所得隠し事件
鹿島建設が所得隠しをして国税局から追徴課税されたというニュースがNHKや大手新聞によって報じられたのは12月11日であった。それから一週間、この事件は何もなかったかのように封印されてしまった。
この事件は単なる所得隠しではない。日本を代表する企業キャノンが、大分市に新設した事業所の受注に絡んだものだ。キャノンの御手洗会長は日本経団連の会長でもある。
しかも下請け工事を発注したように装って約6億円の裏金を作っていたという事件だ。裏金の使途を鹿島は国税当局にさえ明らかにしなかった、出来なかった。その為「使途秘匿金」と認定され制裁まで受けている。異常な事件といえよう(12月11日読売新聞)。
しかもその後の報道によれば、裏金の一部はキャノンの会長である御手洗富士夫氏と同郷の、懇意にしていたコンサルト会社社長の口利き謝礼として渡った疑いがあるという。御手洗会長は報道陣に対し、「(私は)関係ない。迷惑している」と一蹴したが、大分県の広瀬勝貞知事(元通産省次官)はコンサルタント社長について、「選挙の関係でお世話になり、よく知っている。キャノンのことは彼も知っているので教えてもらっている」、「いろんな人の情報を得ながらやるわけだから、そういう意味では一つの役割、意義があったかもしれない」と、事業所誘致に影響があった事を認めているというのだ。限りなくきな臭い。
キャノンの御手洗会長は財界総理として日本経済はもとより政治までも動かす影響力を持っている。その事は、前任者の奥田トヨタ会長が小泉元首相の長期政権と二人三脚で日本を動かした事からも明らかである。
だとすればこの不祥事の真相次第では大きな問題に発展する可能性がある。事件の推移から目が離せないと誰しもが考えたに違いない。
しかし不思議な事にその後のメディアの追及はまったく見られなかった。そしてこの事件はあたかも何も無かったかのように慌てて封印された。
そう思っていたら、12月19日の日刊ゲンダイが「人と事件」のコラムで、松崎隆司の署名入り記事として次のように書いていた。
・・・経団連会長、御手洗富士夫氏のお膝元で今、大問題が噴出している・・・(裏金の)大半が地元のコンサルト会社「大光」に流されているとされている・・・実は、大光の大賀規久社長は兄弟そろって御手洗氏とはじっこんの仲。大賀社長の兄は県立佐伯鶴城高校の同級生でキャノンの同期入社。キャノン退社後大分県で建材販売会社を経営。横浜市にある御手洗氏の自宅の設計・施工も行っている。大賀氏も高校の後輩だ。
「御手洗氏は大分に帰ると、大賀氏としばしば会っていました。こうした関係を利用して大賀氏は、キャノンが大分で建設した2工場の従業員寮を建設し、運営している。また大賀氏が経営する警備会社『デユーク』は2工場の警備業務を請け負っています」(地元事情通)。取引する工場は大分以外にもあるというから、御手洗、大賀両氏の関係はまさに親密といえよう。
(しかも)大賀氏は単に御手洗氏の知り合いというだけではない。大分の大型建設工事の仕切り役として知られ、広瀬勝貞大分県知事をはじめ元警察官僚、元熊本国税局長などとその人脈は幅広い。県発注の大型工事などでは、「業者の『大賀詣で』が頻繁に行われていた(前出の地元事情通)。
今回のキャノン工場の建設は当初、大林組が優勢とされたが、結局、鹿島が落札。この裏で大賀氏が動いたとも伝わっており、地元政官財の『フクサー』ぶりがうかがえる。
大賀氏が手にした裏金がその後どうなったか定かではない・・・」
一タブロイド夕刊紙でも、ここまで調べられるのである。なぜ大手新聞は書かないのか。追及しないのか。間違いなく「本件はこれ以上書かない」という暗黙の了解がある。その不自然さが事件の疑惑を限りなく深めている。やはりこの国は偽装だらけの国だ。
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