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2007年12月18日発行 三十一号
9条改憲阻止の会
TEL &FAX:03−3356−9932
E−mail:kyujokaikensoshi@utopia.ocn.ne.jp
政治的混迷の中で僕らの対抗力を模索しようではないか
「国民の生活のために暮れ正月かけてやらないといけないことなら別だが、中身は米国の軍艦に油をくれてやる話だ。もう出直しをやる以外にはない」。これは小沢一郎が福田首相を批判した講演の一節である。怪談の相手に対する恨みかよ(?)というのはこの際抜きにして正当な発言である。福田内閣に対する支持率も急落しているが、テロ新法のためにだけ、それも衆院での再議決の時間稼ぎのためだけの会期延長に対する国民の反応であると言える。送られてきたメールに「テロ新法賛成(?)反対(?)全国投票」の報告がある。全国の33箇所で実施し、賛成が1013(16%)、反対4186(67%)、分からない1071(17%)とあった。これが国民の意識の実態であろうとも書かれていたが実相に近いのだと思う。
早いもので僕が「9条改憲阻止の会」の運動に加わってから一年を過ぎたが、この間に国会をめぐる動きは一変した。強行採決を連発していた安倍は退陣し、参院選挙では野党が多数になった。そして、政府与党は次々と政治的破綻や矛盾を露呈させながら国会運営で手詰り状態に追い込まれている。この間のテレビに登場する首相や閣僚は言い訳ばかりしており、これじゃ「言い訳(ない閣)」と思える。小沢一郎のいう出直し、つまりは衆院選挙で政権交代を実現することも現在の政権への対抗の道であり、僕はそれを支持する。しかし、同時に僕はもう少し別のベクトルでの対抗を模索もしているし、その重要性を実感している。選挙による政権交代は現在の政府与党の政治に対する有効で現実的な対抗策ではある。しかし、僕らはもう少し別に直接民主主義的に国民の声が政治に反映し対抗力となる道をも模索すべきであると思う。これは政権交代という対抗に対立するものではなく、それを生かすものとして重層的に関係する。
例えば、「憲法9条改憲阻止」という運動は政府与党の改憲に対抗することだけに終始しないということだ。確かに改憲阻止はそれを大きな目的にしている。だが、その運動の中には憲法9条の精神を<憲法法律=憲法条文>にとどめないで現実化していくという積極的な契機も内包されている。この契機を理念から政治的構想に発展させ現状の政府や政治に対する対抗性を高めたいという志向性がある。国際的な安全保障の原則に憲法9条の精神を置くという試みはこれからのことである。とりわけアジアの中でそれが政治的に試されるのはこれからだ。憲法9条の精神もまた時代の中で輝くし、イメージも変わる。そして現実に向かって動きだす。その時代的な息吹や波動を感じているのだ。歴史の流れの中に憲法9条もある。
政府はイージス艦への迎撃ミサイルの装備を急ぎその成功を宣伝する。この背後にアメリカの世界的なミサイル配置戦略がある。テロ戦争の背後で進められてきた軍拡である。理念なき冷戦構造の再現だ。共和党のこの戦略への民主党の批判が高まる中でブッシュ大統領の退陣前にその日本版を政府は急いでいるのだ。これはアジアでの軍拡競争を誘発する危険な道である。アメリカ共和党の世界戦略を猿真似する政府与党や軍事官僚の愚かな行為だ。テロ特新法ともつながっている。これは憲法9条の精神に対する冷水かもしれないが憲法9条の精神はこの戦略と対抗する力であることを失ってはいない。
(文責 三上治)
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