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2007年12月12日
日本経団連の政治献金は贈収賄にあたらないのか
企業献金が当然のように語られてきた。しかし税制優遇にせよ、残業代ゼロ法案にせよ、企業に有利な政策を政府に求める事との見返りに政府・与党に政治献金する事は、利益誘導にあたらないのか、贈収賄とどこがちがうのか。
かねてから疑問を抱いていたが、12月11日、12日の朝日新聞の連載「揺れる日本経団連」を読んで、あらためてその思いを強くした。
経団連は毎年政党の「通信簿」を作って公表している。政党の政策課題をA−Eの5段階で評価し、高い評価の政党に多くの献金を公然と行ってきた。そしてその結果今日まで献金のほとんどが自民党に渡ってきた。
ところが7月の参院選挙の結果、民主党への政権交代の可能性が囁かれるようになった。その結果、日本経団連が揺れ始めたという。自民党が慌て出したという。そして今でも日本経団連からの政策評価が低い民主党が、経団連に言い寄っているという。
福田内閣の発足から間もない10月初旬に開かれた自民党と日本経団連の首脳懇談会でこんなやりとりが交わされたという。
「民主党の政策でも、良いものは評価を上げることもありうる」
「我々が結党以来の(最も)困っているときに、なぜそんな事をいうのか・・・民主党の政策は(資金計画の裏づけのない)約束手形みたいなもの。政策評価は、そうした面を含め、しっかり比べて欲しい」
その一方で日本経団連が11月に公表した政策評価では、例年通り民主党の政策にはA評価はゼロ。それどころか6項目で評価を下げ、事実上の最低評価となるD評価が増えている。一方自民党の政策は例年通りA評価が9個ある。
民主党のある幹部は「私たちもまじめに政策を作っている。正直、こんなに低いものかという思いはある」と不平をもらし、またある議員は「政策を金で売るつもりはない」と反発する。
数ある政策の中で税制は経団連にとって最大の関心事である。消費税の引き上げや法人税の引き下げを柱に、数々の租税特別措置を求めている。租税特別措置とは、特定の政策を後押しする目的で、本来払うべき税金を軽減したりする「隠れ補助金」である。
昨年度は残業手当を廃止するホワイトカラーエグゼンプションの導入を目指して経団連は自民党に働きかけたが、世論に押された野党、労組の反対にあって、自民党はこれを見送った。
自民党も民主党も企業献金は欲しい。だからといって経団連の要求を呑んでしまっていいのか。経団連という利益集団に配慮していいのか。
民主党は違法な労働形態である「偽装請負問題」に絡んで、キャノン会長でもある御手洗経団連会長の参考人招致を要求する構えを見せたが実現はしていない。おりしもキャノン大分工場受注をめぐって鹿島建設の所得隠しが発覚し、その一部が使途不明金として御手洗経団連会長や元通産省次官の広瀬大分県知事の知人に渡っていたという疑惑が報道された。これが真実であれば大スキャンダルである。しかしこの疑惑は押さえこまれつつある。騒ぎは広がらない。民主党も追及する姿勢は見られない。
金で政策に手心を加える、これを利益誘導と呼ぶのではなかったか。
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