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http://news.www.infoseek.co.jp/gendainet/society/story/11gendainet02034871/
福田老人は誰のために首相をやっているのか (ゲンダイネット)
町村官房長官が以前、新聞記者との会合で、こんなふうにこぼしたことがあるそうだ。
「ねじれ国会の状況下で明確な内閣の意思がないと批判されるのが辛い」
福田政権は一体何をやりたいのか。ちっとも見えないという批判に対する苛立ちである。町村は「ねじれ国会」を“言い訳”にしていたが、そればかりでもないだろう。福田の政策は「温かい政治」みたいな抽象論しか聞こえてこないし、外交では独自色を出すのかと思ったら、今頃、勉強会を立ち上げる。「首相になるなんて考えてもみなかった」と語っていたように、そもそも、空っぽなのである。
福田政権の目的は、とにかく政権維持だけだ。そのために民主に談合を持ちかけ、頭を下げる。ヌエのような政治家だ。
こうした福田のスタイル、正体は今国会ではっきり分かった。大連立構想では自衛隊派遣の恒久法や国連中心主義への転換まで持ちかけたと報じられているし、その後、成立した法案も民主党案にスリ寄り、とにかく、衝突を避けている。改正被災者支援法は民主が主張したとおり、今年の4災害も支援の対象になったし、「消えた厚生年金」救済特例法案では、従業員の保険料をピンハネした企業の責任を徹底追及する民主党の修正案が事実上、通った。労働法改正案も妥協し、肝炎対策も最後はケンカ回避とみられている。
一方、民主も自民とは巧妙に妥協していて、政治資金規正法の改正ではいつのまにか当初案から後退した。「すべての政治団体」の「1円以上」の領収書公開のはずが、政党交付金は対象外になり、1万円以下の公開には条件がついた。
なんだか、与野党がなれ合い、談合しているのである。
●選挙か怖くて談合の両党
背景にあるのは解散怖さだ。法案で激突し、国会が緊迫して、解散・総選挙になったら、お互い困る。自民党は逆風、民主は準備不足である。だから、表向きは与野党が対立しているように見えて、裏ではお互いの腹の内を読み合い、妥協の道を探っている。なるほど、空っぽの福田でも政権維持できるわけだ。政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「どうも福田、小沢の党首会談以降、成立した法案の経緯などを見ているとキナ臭い。小沢代表の訪中が決まった際、町村官房長官が『成果を期待したい』などとエールを送った時もアレッと思いました。談合、なれ合いと言うかどうかはともかく、与野党間にあうんの呼吸がある。少なくとも解散の時期は話し合って決めようという約束があるように見えますね」
民主党の鳩山幹事長は焦点の新給油法について、参院でたなざらしにせず採決することを匂わせている。参院が会期内に否決してくれれば、衆院で再議決し、法案は通る。話ができていれば、ハプニング解散はない。両党安心というわけだ。
●国会終盤に民主・小沢も不在のしまらなさ
自民、民主の緊張感のなさは、今月6日からの小沢訪中にも表れている。
民主党は、当初から決まっていた予定と“言い訳”しているが、国会会期末のこの時期にやることか。訪中団は小沢代表のほか、羽田孜最高顧問、菅直人代表代行、山岡賢次国対委員長、野田佳彦広報委員長ら衆参46人の国会議員。20万8000円の旅行代を払った一般参加者400人も同行している。新給油法が4日にようやく参院で審議入りし、これからが最後の攻防なのに野党の大物不在では締まらない。 それでなくとも、民主は額賀喚問要求で腰砕けになった。守屋が逮捕され、政治家、官僚、武器商人の癒着解明が急務なのに、自分の方からズッコケた。自民は安心して、国会を延長し、給油法の強引成立に舵切りしたのである。
「4年以上も次官に君臨した“天皇”が捕まり、証人喚問では久間元防衛相や額賀財務相の名前が出た。本当だったら、国会は緊迫し、解散風が吹き荒れる。とてもじゃないが、会期延長などあり得ない展開になるはずです。それなのに、こんな締まらない展開になっているのは、自民はもちろんのこと、民主も解散が怖くて及び腰になっているからです。少なくとも小沢代表は次の選挙で民主が過半数を得るのはムリだと思っている。首相に問責決議をぶつけるのはいいが、出合い頭のハプニング解散は困るわけです」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)
●老獪首相のピンボケ政治
どうしようもない永田町の異様政治ではないか。政権維持しか頭にない首相。頼みの野党も頼りにならず、肝心の国会は“談合”でノラリクラリ。そうしているうちに、国民生活はどんどん悪い方向に向かっている。原油高騰でガソリン価格は1リットル=150円を突破し、小麦やポリ袋などの日用品価格も急上昇だ。スタグフレーションを心配する専門家もいる。
帝国データバンクが先日発表した11月の全国の景気動向調査で、景気動向指数は原油高騰、円高、株安が原因で前月より1.1悪化して39.5になった。03年12月以来の40を下回る低水準だ。
それなのに福田は何もせず動こうとしない。構造改革の継続なのか、修正なのか、それすらハッキリしない。誰が司令塔になり、どういう経済政策を掲げ、それを実践するためにどうやって予算でメリハリをつけるのか。これもてんで見えてこない。頭にあるのは談合国会を上手に泳いで生き残ることとブッシュに約束した「新給油法」だけなのである。
「福田首相を見ていると、何のために最高権力の座にいるのかと考えてしまいます。米にいい顔をし、官僚とつるんで自民党政権を生き永らえさせ、従来の利権を維持することだけが目的ではないのか。そのためにひたすら解散・総選挙から逃げている首相を見ていると、国民はどうなってしまうのかと思います。一刻も早く解散して、政治が機能するようにすべきです」(法大教授・五十嵐仁氏=政治学)
得体が知れない老醜首相のピンボケ政治はたくさんだ。
【2007年12月8日掲載記事】
[ 2007年12月11日10時00分 ]
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