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2008年01月12日
1月11日に成立したもう一つの新法
1月11日は新テロ法が成立した歴史的日である。その事については昨日のブログで書いた。しかし、その同じ日にもう一つの新法が成立した。薬害肝炎被害者救済法である。この劇的な対比について今日のブログで書く。
それにしても、新テロ法成立の茶番劇が、最後の最後に小沢民主党代表の本会議欠席するというおまけまでつくとは、さすがの私も想像しなかった。小沢氏には本当に失望させられた。何しろ政治家失格の安倍前総理からも批判される敵失を犯したのだ。総理を投げ出して国民に顔向けできないはずの安倍前首相が、新テロ特措法成立を見たとたん、「よかった」と国民の前に再登場してしゃべり、返す刀で本会議を欠席した小沢代表を批判したのである。
話はそれるが、安倍前首相の再登場について、10日の日経新聞に、「保守結集に意欲」という記事が載っていた。10日発売の月刊文藝春秋2月号に手記を寄せ、平沼新党の動きを念頭に「保守勢力のよりどころとして、さまざまな勉強会ができることは有意義」、「日本に本格的な保守政治を根付づかせるための捨て石となって粉骨砕身していく」と述べたという。
早速文春を買い求めて読んでみた。そして驚いた。なんと全編にわたって言い訳のオンパレードである。辞めた理由のすべてが潰瘍性大腸炎であり、その潰瘍大腸炎は加齢を重ねるごとに緩和されていくので完治する、もう大丈夫、という。その言い訳を長々と述べた後で、最後の2行に、保守政治実現のために粉骨砕身するからよろしく、と書かれているだけである。このような厚顔な安倍前首相にまで批判され、安倍再デビューのきっかけを小沢氏は与えたのである。
テレビ報道にはおまけがついていた。新テロ法成立の感想を聞く民主党代表議員として、そのテレビ局は、よりによって、暴言男横峯良郎と自らをアイドルタレントと勘違いしている姫井由美子を選んでいた。両議員はテレビの前で専門家よろしく出番が来たとばかり、嬉々として応じていた。何を答えていたかすら思い出せない。もはや政治はバラエテイショーだ。民主党は笑い物にされているのだ。
どうも前置きが長くなっていけない。薬害肝炎救済法の成立について書く。
言いたい事はただ一つ。与野党政治家が主役になって繰り広げられた茶番劇の末に成立した新テロ法に比べると、なんというすがすがしい新法であることか、その事を言いたいのである。
新テロ法の場合と違い、主役は、あきらめずに訴え続けた原告たちである。徒手空拳の普通の市民である。被害者であり肝炎患者という、まったくの弱者である。そしてその弱者を助けた弁護団であり、弱者の闘いを支援した世論である。
政府・官僚を追及した野党の政治家や、遅ればせに「政治決断」をしたこの国の首相は、あくまでも「主役の正義」に背中を押された脇役に過ぎない。
「お母さんには社会的正義があるのだよ」と子供から励まされ、あきらめずに訴え続けた(12日毎日新聞)5年間の末の勝利は、新テロ特措法成立の茶番劇とは対極にある政治ドラマであった。この吉報を見届けることなく死んでいった被害者とともに新法成立を心から喜びたい。
「正しい事をしている」という信念を唯一の頼みとして、この国の官僚支配による不条理な政策をひっくり返した普通の人たちの行動と勇気に、この国の未来を賭けたい。
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