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「2008年1月10日 (木)
日本を貧乏にする政策にNOと言おう(小野盛司)
(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第四弾です)
(2008年1月10日のJapan Timesの15頁に日本経済復活の会が紹介されています)
内閣府は、世界GDPに占める日本の割合が、平成6年には17.9%であったが、平成18年には9.1%まで下がったと発表した。平成19年には更に7.9%に下がるとの予測である。一人当たりのGDPもかつて世界一だったものが平成18年には18位にまで下がった(その後、ルクセンブルグがGDPを上方修正したので、内閣府は、「かつて世界二位だった」と修正して発表)。恐ろしい速度で日本が貧乏になっている。理由は簡単だ。政府の答弁書で認めているように、デフレを放置しているために、市中からどんどんお金が消えていって、日本国民全体が急速に貧乏になっているのだ。
デフレは怖い。昭和恐慌のときもそうだったし、世界恐慌のときのアメリカもそうだった。デフレのとき、国の借金を返そうとして増税や財政削減をする。それにより政府は借金が返せると勘違いしているのだが、実はそうすることによって、市中からお金を吸い上げてしまい、経済を縮小させてしまう。縮小した経済から、税収は増えず、ますます財政は悪化した。昭和恐慌や世界恐慌が幸運だったのは、経済の悪化が余りに急激に起きたので、国民の猛反発を買い、蔵相は暗殺され、政府は大規模な景気対策をやらざるを得なくなり、その結果経済は正常に戻ることが出来たことだ。これに対し、現在の日本の不幸は、ゆるやかなデフレのために、国民が長期間じっと耐えているために、その間にどんどん日本が貧乏になっている。デフレ脱却の唯一の方法は、減税や歳出拡大により、適切な量のお金を市中に流すことだが、このような政策の大転換は政治家にとって極めて大きな決断が必要となり、国民的合意が必要となる。
国民的合意を得る最良の手段は、計量経済学による徹底した分析を行い、デフレ下で行う景気対策が日本を豊かにし、財政も改善することを疑いの余地もないほどに完璧に示すことだ。すでにその分析は多く行われており、いずれもデフレの時の適切な規模の景気対策が素晴らしい効果を発揮し、日本が一気に豊かになり財政も健全化することが示されている。
(下記リンクは参照ページです)
○小野盛司 大西昭 「2005年度は減税すべきか、増税すべきか」
http://www.tek.co.jp/p/ajer05_1R.html
○宍戸駿太郎 「日本経済復活の政策シナリオ」
http://www.tek.co.jp/p/ajer05_1R.html
○小野盛司 「財政拡大で財政が健全化する!」
http://www.tek.co.jp/p/ajer03_00.html
皆さんは、減税や歳出拡大という景気対策が悪いことだと教えられていないだろうか。これは財務省にだまされているのである。『景気対策をやっても、景気はよくならない。国の借金が増えるだけ。』というのが、増税をし、歳出削減をしたくてたまらない財務省のだましのテクニックだ。財務省主導で行われた内閣府の試算では、景気対策で景気は良く成らず、借金も増えるだけの結果が出てるに違いないと思っていないだろうか。以前に書いたように、確かに、内閣府の経済モデルを使った試算は偽装なのは明らかだ。デフレ脱却のスピードが現実の数倍に設定してあるという、全く、人を馬鹿にしたデタラメなものだ。しかし、さすがに、無茶苦茶の経済モデルは作れない。
内閣府の経済モデルに関して滝実衆議院議員の質問と、安倍総理の平成十九年二月二十三日の答弁を紹介しよう。
●質問
今回の新中期方針の前身である「構造改革と経済財政の中期展望―二〇〇五年度改定」(以下「改革と展望」という。)は経済モデルによるシミュレーションを公表している。それによると新規国債発行額を五兆円増やし、それを所得税減税または公共投資を増額するような景気刺激策をとれば、成長は加速され、デフレ脱却を助け、少なくとも最初の一〜二年度には債務のGDP比を減らして財政再建に寄与させることができると結論付けている。問題は三年目以降で債務のGDP比が増える可能性があるということか。
●答弁
個人所得税を継続的に減税し、又は公共投資を継続的に増額するような景気刺激策を行った場合について、一定の仮定の下、これらの乗数表を用いて計算すると、御指摘のように、公債等残高の国内総生産比率は、当初の一年目及び二年目は低下するが、三年目以降上昇すると考えられ、中期的にみて財政健全化に寄与しない可能性があることが示されている。
つまり、政府は滝議員の指摘を、ほぼ認めている。
『減税や財政拡大をすれば、経済成長は加速され、デフレから脱却できるし、少なくとも最初に1,2年は国の借金のGDP比は減って、国の借金は軽くなる。』ということには、政府も財務省も内閣府も全く異論が無いのである!!この事実を国民は気付いていない。要するに景気対策をやれば、デフレは脱却できるし、経済成長は加速され国は豊かになることには、政府を含め、誰も異論はないということである。
国民は国の借金が大変だから、景気対策はできないと教えられている(だまされているというべきだろう)。しかし、安倍首相の答弁にあるように、景気対策をやれば、GDPが増えるために、少なくとも最初の1,2年は国の借金のGDP比でみれば、減るのだ。つまりGDPの増加率のほうが、借金の増加率より大きい。企業を考えても、その企業が借金を増やしたとしても、企業の売り上げや利益の伸びのほうが大きければ、何の心配もないのは明らかだろう。景気対策をやっても借金は増えるだけというのは、財務省の「国民をだますための論理」なのだ。彼らは、景気対策をやれば、国は豊かになり、少なくとも最初の1,2年は借金の増大以上の速度でGDPが伸びることを知っている。
しかし、積極財政で財政が健全化することを認めれば、増税ができなくなるから、必死で考え出した、財務省のだましのテクニックは、これからだ。3年目以降、財務のGDP比が逆に増えてくるという馬鹿な論理を持ち出した。こんな馬鹿な嘘にだまされてはいけない。嘘であることは具体的な数値を上げれば直ぐにばれてしまう。そこで、滝実議員は再質問をした。窮地に陥った政府は、平成十九年三月九日の安倍総理の答弁書で、何と内閣府の試算は誤差が大きくて使い物にならないのだという「論理」を持ち出した。まさに破れかぶれの論理で、この段階ですでに敗北を認めたわけだ。
●再質問
答弁書の上記モデルにおいて、増減税、公共投資の増減、短期金利の変動が経済財政に与える影響について、個別に試算結果が公表されている。そこで、例えばGDPの〇.五%だけ所得減税を行い、同時に〇.五%短期金利を引き下げる場合、景気が拡大し、デフレ脱却を助け、しかも債務のGDP比は三年以降も下がり続ける。これは、積極財政等が景気回復、デフレ脱却、債務のGDP比の削減の全てを同時に達成できることを示しており、このような景気刺激のための長期にわたる継続的な財政出動、金融政策こそが、高成長を最優先させる安倍内閣の経済政策に合致すると考えられるのではないか。
●答弁書
御指摘の「経済財政モデル(第二次版)」(平成十八年二月内閣府公表) における乗数表は、あくまで計量経済モデルの特性を検討するために作成したものであり、また、計量経済モデルによる計算結果は、誤差を伴うため、相当の幅をもって解釈すべきものである。このため、現実の経済政策を行うに当たっては、計量経済モデルによる計算結果を参考としつつも、その時々の経済状況等を十分に踏まえて総合的に判断することが必要である。
内閣府の試算は、民間のシンクタンクの試算と違い、誤差が大きすぎて使いものにならないのだという、政府の驚くべき発言だ。こんなボロボロの試算を政府が行っていては、国の経済はいつまでのよくならないのは明らかだ。それなら、内閣府のスタッフを総入れ替えして、優秀な人材を揃え、きちんと日本経済の立て直すための計量経済モデルを作るべきだろう。
減税や歳出拡大をすれば、経済は活性化し、デフレ脱却ができ、国民は豊かになり、財政は健全化するという計量経済学の結論に対して、政府は全く反論できなかった。真実だから反論できるわけがない。今こそ国民は声を上げるべきだ。増税や歳出削減などの、日本を貧乏にする政策を止め、減税や歳出拡大で日本経済を復活せよと。豊かな日本を取り戻せよと。
なお、上記のような政府の驚くべき答弁が信じられないと思う人は、衆議院のホームページを参照下さい。
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm
第166回国会で「経済モデルによるシミュレーションに関する質問主意書」という質問主意書(全3回)で掲載されています。(小野盛司)」
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2008/01/post_b4ba.html
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