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NO.66 決意の夜に（灰色のベンチから）
ーasahi.netより引用ー
「市民のために不動の心を」 山口県岩国市長、丸刈りに
在日米軍再編に伴う岩国基地への空母艦載機移転を
巡って混乱が続く山口県岩国市の井原勝介市長が２６日、
頭を丸刈りにして登庁し、記者会見で
「市民を守るために頑張りたいという思いを示した。
何者にも惑わされず、不動の心を持ちたい」
と述べた。
国は、市長の移転反対姿勢を理由に市庁舎建設への
補助金約３５億円の交付を見送っている。
３月以降、移転容認派が多数を占める市議会との対立から、
補助金を合併特例債に置き換える予算案が計４度否決された。
井原市長は
「市が厳しい状況にあるので市民を守るために頑張りたい」
と語った。
事態打開のために出直し選に打って出るとの見方も出ており、
辞職の決意を固めたのかと問われると
「そんなことはありません」
と否定した。
ー引用終わりー
岩国の空母艦載移転を巡るニュースは、
給油法案と同じ性質を持っているし、
日米関係とそれが及ぼす政治家や国民への
影響をしる上で恰好の例だ。
米軍基地にはうるさい朝日新聞でさえ、
この程度しか書けないおっかない事例だけど、
岩国市長にはとてつもない圧力と恐怖が
日々注がれている。
頭を丸めて決意を固めた彼を、
そして彼が置かれている本当の状況を、
もっと知らさなくちゃいけない。。
resolve
ことの発端は２００５年だ。
イラクの一連の流れから、
アメリカ軍が再編されることになった。
当時の英文を訳すと、
『あらゆる状況に置いて、アメリカ軍がどこにでも
スピードを持って駆けつけられる体制」
のスローガンを持って、それは実行されることになった。
難しく考えることは無い。
要は先制攻撃出来るように、
米軍の基地を見直しましょうというもの。。
世界中のほとんどの国からすれば、
『戦争中毒のアメリカが、またなんか言い出した』
『あんな最低な国に関わりたくない』
という感想だろうけど、
アメリカの忠実なる僕であるこのニッポンは、
そうはいかない。
『アメリカ様が基地を再編されるそうだ！』
『日本も全面的に協力をしなくてはいけない！』
日本人の命よりアメリカの国益を大事にする
自民党が支配するこの国では、
とんでもない事態が待っていたんだ。
resolve
ほどなくしてアメリカからの命令が届く。
『米海軍厚木基地の空母艦載機部隊を
米海兵隊岩国基地に移転せよ（日本の金で）』
といういつもながらのでたらめなミッション。
普通の国なら寝言は寝てから言えと一蹴だが、
アメリカ様の戦争・防衛利権が大好きな自民党は
一味もフタ味も違う。
防衛庁（当時）長官額賀氏を中心に、
岩国基地への移転計画が建てられたんだ。
計画と言っても、今となっては実にシンプル。
自民党お得意の、『あらゆる手段』と使っても
実行しろという強行突破式。
「空母艦載隊を岩国に移せ！」
「反対するようなら圧力で封殺しろ！」
安っぽいハリウッドアクション映画みたいな
台詞だが、現実に今日本で起きていることだ。
resolve
早速岩国市議会に国からの根回しが始まる。
要望は勿論、議会での空母艦載機の岩国基地
移転可決だ。そして餌は、市庁舎建て直し予算と
公共事業の蛇口の絞り具合。。
え？ 米軍基地再編と何が関係あるのかって？
全く無いよ。だけど仕方ない。日本はそういう国なんだ。
地方市議は、各派閥の推薦人の他に、
各地区の有力者、主に大地主や網元、
それに地元企業の役員なんかがなることが多い。
公共事業予算が下りなければ、
彼らにとっては大打撃。。
そこをうまく突いたわけだ。。
根回しの甲斐あって、議会は一気に空母艦隊
受け入れムード。。
市民の意見なんて誰も聞くつもりは無かったのだ。
（目的の為なら手段を問わない政府も、
市民の為より自分の為という岩国市議も、
どちらにも価値は無い。最低だ。）
resolve
「これでアメリカ様にまた褒めて貰える」
と来年のアメリカ国債を買う換算をしていた政府だが、
大きな誤算があった。
それは地方政治の仕組み。
どんなに議会で満場一致しようが、
市長には議題の否決権がある。。
岩国の井原勝介市長が、市民の意を聞く必要が
あると拒否権を発動したんだ。。
井原氏は当たり前のことを言っているだけに過ぎないが、
その当たり前が出来ないのが日本の政界だ。
そしてその当たり前を一番恐れているが政府であり、
ユナイテッドステイツオブアメリカなんだよな。。。
これには政府も大慌てだ。
まさかの否決。
当然ながら井原氏にも圧をかけたろう。
井原氏がこの時期、厚生省の人間と
連絡・面会を多くしていたという情報もある。
〔井原氏は９８年まで労働省（現厚生省）にいた〕
それでも井原氏は断固突っぱね、
「住民投票をして民意を問おう」
と市民に未来を託すことにしたのだ。
住民投票の結果なら、市長だって納得出来るし、
政府だってそれを無視するなんて横暴に
出られるはずが無いものな。
実にオーソドックスな手法に出た訳だ。
（勿論、政府の様に、それに合わせて
住民投票法を変更するなんて汚い真似は
してないよ）
resolve
確かに井原氏は正しい。
だけど、結果的には彼は甘かった。。
政府を買いかぶりすぎていたのだ。
アメリカと一緒に戦争をしようとするやつらに、
全うな常識はもはや通じない。
戦争利権に目がくらんだ政府は、
驚くべき行動に出た。。
２００６年２月２１日。
額賀福祉郎防衛庁長官 記者会見。
「投票結果にかかわらず、移転計画は進めますよ」
日本の民主主義がとっくに崩壊していることと、
日本が６０年前の悪魔の国に戻りつつあることを
再認識させられるショッキングな出来事だった。
その後行われた岩国市住民投票において、
有権者数（投票数でなく）の過半数を
反対が占めると言う圧倒的な結果を見せる。
岩国市民は立ち上がったのだ。。
けれども、それを察知してかのような政府の見解。
「アメリカ軍再編は国策だ。おまえら国民が
勝手に投票ごっこするのは勝手だが、もう空母艦隊移転は決定事項だ」
つくづくこの国に正義は無い。
resolve
議会でも日米政府の圧力は続く。
市長が何度予算案を提出しても、
戦争利権・基地利権に目がくらんだ
議員達が一斉否決。。
市民投票の結果を知った上でこんなことが
出来るのだから性質が悪い。。
結果４度否決され、臨時市議において
ようやく妥協点で予算通過となった。
未だに市庁舎建て直し費用は国から
補助が下りていないし、
永田町と最も強いつながりを持つ山口県
にも関わらず、岩国市への公共事業は減少した。
正しいこと…じゃないな。
当たり前のことをしている、言っている井原市長が、
圧力に挟まれ、窮地に立たされた訳だ。
それでも彼の肩には市民の意思がかかっている。
そしてこれは冒頭に続くのだ。
彼は頭を丸めて、決意を固めたのだ。
朝、テレビではおちゃらけた感じで
報道されてたが、最低としか言い様がない。
産●グループだろうが、朝●グループだろうが、
彼の置かれている立場を考えれば、
真剣に報道してしかるべきだろう？
米軍基地どうこう以前に、
彼が否定されたら、この国の民主主義も
否定することになるし、同時にそれは自民党
軍国主義を肯定することにもなる。
「国策だから」
「基地があるということは安全ということだ」
「市民は何もわかってない」
国益と言ってもいつだってアメリカの国益じゃないか。
市民が投票で嫌だと言ったんだ。
アメリカの命令だから日本の住民投票なんて
意味がないとでも？
そんなに素晴らしいものなら、
統一教会と創価学会が所有する
広大な土地に来てもらえばいいじゃないか。
一番守りたいのはそこだろう？
感情的におれが書いたところで、
何が変わる訳でもないけど、
これを読む２３００人に、真実が伝われば十分だ。
あんたらなら、きっと意図がわかってくれると信じてる。
〜あとがき〜
読者が送ってくれた情報の中に、次のような部分が
ありました。
【某サイトでは、井原市長のことを、在日に騙されて
火病って頭丸めちゃったという風に扱われています。
そして岩国市民は、日本が強くなってはこまる在日が
集団組織票を持って投票結果を変えたか、在日に
脅されて、反対にいれさせられたのだろう。と書かれ
ています。流石ですよね。この国はもうおかしいです。
空母艦というのは、言わずもがな、遠く離れた国に
攻撃をする為のものです。一応嘘でも、在日基地は
日本を防衛するための基地だからこそ、日本が莫大な
税金を使って維持しているんですよね？それが他国を
攻める拠点にしようとする計画を、住民が反対するのは
当然です】
その通り。日本は狂ってきていますね。
ですが狂っているのは一部の人で、多くの人はそうでは
ありません。しかし、狂った人たちの意見が公にされやす
い為、あたかも全体意思の様に見えてしまうのかも
しれませんね。北朝鮮、中国、ロシアなんかよりよっぽど
アメリカと在日基地の方が、日本にとって脅威であるという
真実を、まずは多くの人が知る必要があると思います。
ＫＥＮ
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