★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK44 > 617.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://www.amakiblog.com/archives/2007/11/26/#000600
そして日本だけが残った
やはりこのことだけは書いておかなければならないであろう。豪州の総選挙における野党の勝利である。
自民党は内心おだやかでないに違いない。怖くて解散できないに違いない。24日に行われた豪州の総選挙で野党・労働党が圧勝し、11年ぶりに保守連合が政権を手放す事になった。
豪州の事だ。労働党になったからと言って対米関係を重視する政策には変わりはないだろう。しかしイラク問題や環境問題ではっきりと路線を変更することになる。驚くべきは11年間も政権を担ってきた現職の首相が落選したことだ。ここまで劇的な政治の変化を国民は求めたのである。
これで米国のイラク攻撃が始まってからわずか4年半で、イラク戦争を支持した米国の主要な同盟国のリーダーがすべていなくなった。25日の各紙の報道の中で、毎日新聞の見出しが一番的確であった。「米、『最後の朋友』失う」となっていた。振り返ってみれば、ブレア英国前首相を除いて、ブッシュの朋友はすべて選挙に敗れて退場した。そのブレア首相でさえ、イラク戦争を支持したことが原因で人気を失い、失意のうちに早期辞任に追い込まれたのだ。
イラク戦争の張本人であるブッシュ大統領が史上最低の支持率にあえぎ、もうすぐ本格化する米国の大統領選挙で、候補者が競ってイラク戦争からの撤退を訴えているなかで、ただ一人日本の指導者だけが日米同盟の重要性を強調し、アフガン給油を継続することが国益だと訴える。それに疑問を抱かない国民が半数近くもいる日本は、間違いなく国際情勢から取り残されている。
それにしても世界の国民の、選挙に関する熱狂振りはどうだ。政治家の言葉の魅力はどうだ。「国民みんなで歴史の新たな一ページを記そう」と勝利演説したラッド新首相に歓喜で応える国民。そういえば来年早々に行われるパキスタンの総選挙についても、現職陣営も野党陣営も、候補者も国民も、命がけの熱狂を見せている。指導者の呼びかけに地響きを立てて呼応する群集たち。指導者の言葉が国民の心を共振させている。
ひるがえって日本はどうか。天下分け目の政権交代の選挙を前にして、与党も野党もまるで選挙をおそれて逃げ惑っているかのごとくだ。国民もさめたままだ。無理も無い。今の政治家の中で、演説で大衆の心を揺さぶる政治家が一人でもいるというのか。
あの食わせ物の政治家の空疎な言葉に熱狂し、5年半もの長き任期をまっとうさせ、日本経済をここまで破壊させた責任を追及できないでいる日本国民は、今まさに政治の崩壊という形でそのツケを払わせられようとしているのだ。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK44掲示板
フォローアップ: