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http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2007112402066871.html
2007年11月24日 朝刊
【ガザ市(パレスチナ自治区)=萩文明】パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスのガザ最高幹部、マフムード・ザハル元外相が二十二日、本紙と会見し、二十七日に行われる米国主催の中東和平国際会議は「大失敗に終わる」と主張。具体的成果を得る見込みの小さいアッバス自治政府議長は「アラブ諸国とパレスチナの間で信用を大きく失う」と述べた。
同会議はパレスチナ分裂を受けブッシュ米大統領が提唱、ハマスは排除される。ザハル氏は「会議で交渉再開を宣言しても、何カ月も時間をむだに使うだけだ」と指摘。アッバス議長は事前交渉で囚人釈放などの確約を得たが、ザハル氏は「難民帰還権や東エルサレム帰属など、多くの重要問題が本来は取り上げられるべきだ」として、不十分との認識を示した。
会議の意図については「政権弱体化で苦しむイスラエルはアラブ諸国との関係正常化を求めている。米国は大統領選で『パレスチナ問題の解決に着手した』と宣伝したいだけ」と分析。「政治的にイスラエルと米国側(の主導)で、パレスチナには適切な時期ではない。議長は出席するべきではない」と警告した。
『議論より封鎖解除を』
【ガザ市=萩文明】米国での中東和平国際会議の“陰の主役”は、ブッシュ政権に会議開催の動機を与えたハマスと、その支配下のガザだ。だが国際包囲で苦しむガザに、期待の声はまったくない。
「ガザ住民の生活を破壊しながら、米国がイスラエルの利益を守るための会議だ」。二十二日、経済封鎖への抗議デモに参加したマルーフさん(54)はこう力説した。
ハマスのガザ制圧後、イスラエルは制裁を強化。国際社会から孤立したガザでは物資欠乏やインフレが続いている。
住民救済とは無関係の同会議に、デモ参加者のガヘンさん(40)は「そんなくだらないことより、今すぐ(閉鎖された)境界を開けろ」と憤る。ハマス幹部も「パレスチナの苦しみの根本的な原因に触れず、効果的な占領の方法を議論するだけ」と話す。
会議開催の狙いの一つは、和平への希望を与えて穏健派のアッバス議長を支え、民意のハマス離れを促すことにあった。
しかし、イスラエルとパレスチナの事前協議の難航で、国際会議が和平過程の再生につながる展望は小さくなった。当初、国際包囲に直面し焦燥感を強めたハマスの危機意識は薄れ、逆に「敵失」への期待が高まった。
ハマスは会議に合わせて、ガザ内外で抗議行動を予定。「無意味な会議」と印象付ける戦術が奏功すれば、アッバス議長には大きな痛手となる。
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