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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2007112302066676.html
【社説】
党首会談 国会でなぜ討論しない
2007年11月23日
密室でばかり事を運ぼうとするのは感心できない。首相は野党党首との会談で給油新法案成立に協力要請したが、拒否された。なぜ国会で議論しないのか。一度も開かれない党首討論はどうした。
党首会談は米国、シンガポールを相次いで訪問した福田康夫首相がブッシュ米大統領らとの会談内容を説明したいとの名目で設定された。
先日の小沢一郎民主党代表との密室会談で大連立騒動が起きたため、同党執行部には警戒感が根強い。そこで幹事長、国対委員長の“監視”のもとで行う形式をとった。
首相と小沢氏の会談は四十五分間行われた。インド洋での海上自衛隊の給油活動を再開させる新テロ対策特別措置法案の成立、年金など社会保障問題や自衛隊の海外派遣恒久法制定に関する政策協議の開始…。首相は「何とか頼む」と再三にわたって懇願した。
ブッシュ大統領に給油新法案の早期成立を約束したものの、ねじれ国会では見通しが立たない。社会保障問題も喫緊の課題だが、与党だけで議論しても所詮(しょせん)は実を結ばない。ならば国益を大義にもう一度「低姿勢」で事態を打開するしかない。そんな思いからの会談だったようだ。小沢氏が乗りやすいよう恒久法制定のカードも添えて。
小沢氏の返答は明確だった。「国会の議論で結論を得る方針だ」と、いずれも拒否した。至極当然のことだ。前回の密室会談で両氏は公開の討論を避けて、たった二人で決着させようとしたことに国民は激怒したのだから。
そもそも、首相就任以降、小沢氏との間で一度も党首討論が開かれていないのは問題だ。衆参両院の第一党党首がテロとの戦いに向けた国際貢献のあり方や消費税問題についてどう考えているのか。国民の前で丁々発止の議論を繰り返し行ってしかるべきだろう。それが緊張感あるねじれ国会の“醍醐味(だいごみ)”のはずだ。
それなのに密室会談の影響などで、党首討論は延期に次ぐ延期となっている。二十八日で調整されていた日程も、十二月十二日に先送りになった。
国民にどれだけ待ちぼうけを食わせるのか。首相、小沢氏ともに猛省を促したい。
今回の党首会談の決裂については首相も百も承知で、会期再延長の上、給油新法案を衆院で再議決するためのアリバイづくりをしたのではないかとの観測も出ている。事実ならこれまた国会軽視もはなはだしい。反論があれば、一刻も早く党首討論をするしかないだろう。
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