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http://www.news.janjan.jp/world/0711/0711195872/1.php
会見の趣旨説明 (27分1秒)
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現地での活動を説明する「日本国際ボランティアセンター」の長谷部貴俊さん。 アフガニスタンで活動する日本のNGOが、ISAF(国際治安支援部隊)への自衛隊派遣に反対する趣旨の要望書を政府に出すことになった。
アフガニスタンに現地事務所を構えている日本のNGOはおよそ10団体あり、教育、医療、水の供給などの支援活動を続けている。
政府に要望書を提出するNGOは「日本国際民間協力会」「カレーズの会」「シャンティ国際ボランティア会」「ピース・ウィンズ・ジャパン」「日本国際ボランティアセンター」「JEN」の6団体だ。
要望内容は以下2項目―
●日本の支援が獲得してきたアフガンの人々の信頼と評価を踏まえ、軍事支援でなく復興支援を中心にした平和的なアプローチを今後とも追求すること。
●文民による復興支援を継続、強化すること。
19日、要望書提出に先立ち「慈母会館」(東京都新宿区)で記者会見が開かれた。「自衛隊のアフガン派遣に反対」とは明記していないが、記者団の質問に対して各団体の代表は「PRT(地域復興支援チーム:ISAFの一部門)には疑問点がある」「自衛隊が出ると我々NGOの活動にリスクが及ぶ」などと答えた。真意はいずれの団体も「自衛隊の派遣には反対」ということだった。
子供の教育は国家復興の礎だ(アフガニスタン。撮影:いずれも筆者) アフガニスタンの復興支援をめぐっては安倍晋三前首相が今年1月、NATOの理事会でアフガニスタンの復興に触れ「我が国はPRTへの協力を強化する」と発言している。最近では民主党の小沢一郎代表が「ISAFの復興支援部門(PRT)への自衛隊派遣」を唱えている。
「PRT(Provincial Reconstruction Team)は武力行使を伴わない、アフガニスタンの復興支援」などと言うと聞こえはいいが、実態はISAFの一部門なのだ。ISAFはアフガニスタンでタリバン掃討作戦を繰り広げている戦闘組織だ。
劣勢に立つプレッシャーで住民に対する誤射あるいは乱射も珍しくない。筆者はカブール発のリポートで、米軍苦戦の実情や乱射の問題を指摘している。地元の人たちは「ISAFの500m以内には近づくな」とまで言って恐れているほどだ。
PRTは軍事的には宣撫工作にあたる部門なのだ。誤射や乱射で反感を買った分、学校を建設したり、医薬品を提供したりして現地人を懐柔するのである。実際、部隊配置としてもPRTは、アフガニスタン全土に(東・西・南・北の4地域に分かれて)置かれるISAF各司令部の下に入る。
ISAFに参加するトルコ軍の装甲車。 アフガニスタンのPRTに自衛隊を派遣するということは「人殺しのお手伝い」に行かせるということだ。殺す相手は戦闘員だけではない。無辜の住民も数えきれないほど多く含むことになる。「憲法違反」などという難しい理屈ではない。
年配の読者はご存知だろうが、チョコレートを撒いても進駐軍(米軍)は進駐軍(米軍)なのだ。
アフガニスタンでは「日本の自衛隊がアフガニスタン派遣を決めた」との誤情報を掲載した現地紙もあるという。
現地で活動を続けてきたあるNGOのメンバーは「(新政権が誕生した)2002年頃は、日本人といえば歓迎されていた。それが今は不信の目で見られるようになった」と唇を噛む。
NGOのスタッフたちは日本から遠く離れたアフガニスタンで、それこそ血のにじむ思いで現地の人たちの支援にあたってきた。そして多大な信用を得てきた。現地の人の声を最もよく知っているのは、NGOを置いて他にないだろう。
福田さん、石破さん、高村さん、そして小沢さんに言いたい。アフガニスタンの復興に役立つのは軍隊ではない。ISAFには700人を超える死者が出ているが、丸腰の日本のNGOにまだ犠牲者は出ていない。これこそ現地の人々から信頼されていることの現われではないだろうか。
(田中龍作)
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