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ねじれではなく、分立政府と言うべきhttp://blog.goo.ne.jp/mamikiyo8425/e/d6ef99d281feb3bc40c82848ae06d6b2
18日の朝のTBSの「時事放談」を見ていたら、パネラーの藤井裕久衆院議員が面白いことを言っていた。総選挙の話から連立の話になった時、「外国特派員協会の幹部からねじれということを言わないようにとの申し入れがあった。米国ではねじれではなく、いまのような状況を分立政府という。たとえばイラク戦争の時の政府は統一政府というのだ、という。米国ではイラク戦争も分立政府だったら起きなかっただろう、という声がある。だからねじれだからと言って、そう否定的にばかりとらえることはない、米国では分立政府のがいい、という向きさえある」と言ったのだ。日本ではねじれはよくないから連立ありき、との意見が大勢を占めつつあるが、かねてそうかな、と疑問に思ってきたのにやっと納得できる見解にぶちあたった感じである。さすが、民主国家、米国である。まだまだ学ぶべきことは多そうである。
この時事放談は司会の御厨貴東大教授が総選挙から連立の話のもっていき、もう1人のパネラー、塩川正十郎元財務相に意見を求めたところ、塩川氏は「連立は難しい。それより政界再編成が起きるだろう。ねじれが元に戻ってもまた、ねじれになり、9年間続くことになりかねない。国民はこれはダメだということになり、政治の仕組みを変えてくれ、ということになるだろう。政策協議会のようなものをつくるのも一つの手だろうが、やはり政界再編成にいきつくことになるだろう」と語り、司会が「藤井さん、いかがですか」と振って、分立政府の発言が飛び出した。
渡辺・小沢騒動の余波はいまだに続いていて、連立をめぐる議論が盛んに行われている。この場合、ねじれなる現下の政治情勢はよくないということが前提となっていた。
藤井発言はこの見方に対して真っ向から立ち向かったもので、よくぞ言ってくれた、との思いが強い。考えてみれば、米国は上院を共和党、下院を民主党がそれぞれ過半を占めており、日本のいまの状況とそっくり同じである。それなのに米国では連立の動きが出ているか、といえば、そんな動きはない。むしろ、イラク戦争に対してブレーキの役割さえ果たしている。2大政党制の歴史の長い米国ではこうした事態は慣れっこなのだろう。民主主義であり、選挙で政権を選択する制度を採っている限り、二院(日本では衆院・参院)での逆転現象は起きる可能性は常にある。英語では「separate governmennt」とでも言うのであろうか。
大体、ねじれなどという表現そのものがよくないことを前提にしているような言葉である。ねじれという表現を採った時点で、よくない現象である、との判断に立っているわけで、問題はそれがだれにとってよくない現象なのか、ということである。米国のように分立政府という表現なら連立なるような動きに発展しなかったかもしれない。当初からねじれなる言葉を言い出した人は連立に持っていこう、との意図があったのかもしれない。
日本語の妙といえば妙であるのかもしれない。政治用語については絶えず、民主主義の大先輩である英国、米国ではどういう表現をしているのか、チェックすることが必要なのかもしれない。、
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