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☆ドクター桜井の日本診療☆ 〜516号〜 07.11.15
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◇この国を歪める人々
規制改革会議が混合診療の解禁を求めているという報道があった。
一見良い制度改正のように思えるが、混合診療の枠が増えていくと
いう事は、国民皆保険制度でカバーされる分が少なくなっていくと
いうことである。さらに言えば、国民皆保険制度でカバーできなく
なる分が増えれば、民間保険の出番が増えることになり、彼らの利
益が増すことになる。
アメリカは民間医療保険制度が主体であるが、極めて悲惨な状態
になっている。民間保険に加入できない高齢者や低所得者のために、
国はメディケアやメディケイドという公的な医療保険制度を作って
はいるが、それでも医療保険に加入できない人が約5000万人い
て、適切な医療を受けられない人が多数存在している。
また、民間保険会社は利益を追求することに汲々としている。そ
のため、保険料として集めたお金の75%しか医療給付に用いてい
ないのである。因みに公的保険は98%給付に用いており、医療保
険の場合、公的保険のほうが圧倒的に効率的である。
規制改革会議という組織は、その会議に参加している企業の利益
を上げるために、制度を変えてきたとんでもない組織である。利害
の抵触に当たる事は間違いが無く、心ある与党の議員もその事は理
解している。政治的な責任も無く、脱税しているような企業のトッ
プが議長を務めているのだから、それだけでどのような組織かが理
解されるはずである。
このような重要な問題を提起しているのだから、彼らを委員会の
参考人として呼びたいと主張しても、彼らは委員会に出席すること
はない。もし、自分たちの行っていることに自信があるのであれば、
委員会に出席して持論を展開すればよい。
このような人たちがこの国を動かしていることに問題がある。正
直、不必要な組織だと思うが、どうしても置きたいと言うのであれ
ば、委員から民間企業の人たちを排除するべきである。その上で、
経済財政諮問会議もそうだが、彼らを委員会に出席させるようにす
るべきである。そうしなければ、この国は一部の人たちにとって都
合の良い国に作り変えられていくからである。
参議院議員・医師 桜井 充
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