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http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071211it04.htm?from=top
該当者不明の約5000万件の年金記録の約38・8%にあたる1975万件が、社会保険庁のコンピューター上で記録の持ち主を照合する「名寄せ」作業では持ち主の特定が困難であることが11日、社保庁の推計で明らかになった。
中でも、社保庁による入力ミスなどが原因の945万件は、原本の紙台帳との突き合わせ作業などを行っても、持ち主が特定できない可能性があるとした。すべての記録の持ち主を特定するという政府の公約達成は、極めて困難となった。
推計は社保庁が同日、自民党に対して示した。
それによると、社保庁が現在実施している名寄せ作業で、持ち主と結びつく可能性がある記録は、現時点で全体の約21・6%の1100万件にとどまっているとした。
このうち、すでに年金を受給している人の記録は300万件で、現役世代である年金加入者の記録は800万件だった。300万件の記録は、受給者数にすると約250万人分にあたることから、受給者のうち少なくとも250万人が、本来よりも少ない年金しか受け取れていない可能性がある。
社保庁は今月17日から、1100万件の記録について、本人への記録確認を求める「ねんきん特別便」を発送する予定だ。
一方、名寄せが困難な1975万件の記録は、<1>死亡している可能性がある人<2>結婚で姓が変わった人<3>社保庁独自の漢字カナ変換ソフトで氏名の読みが誤って記録された人<4>記録のオンライン化の過程で、社保庁による氏名などの入力ミスや偽名で届け出た人――に分類された。
これらの記録は、名寄せ作業だけでは対応が困難で、本人や遺族からの申し出が必要と見られる。
特に、945万件に上った「入力ミスや偽名の届け出」は、原本の保存状況が悪かったり、原本そのものが間違っている場合があることから、さらに持ち主の特定が困難だ。
5000万件で残された記録のうち1550万件(全体の約30・4%)は、死亡が明らかになった人や厚生年金の脱退一時金を受け取った人など、今後の支給などとは無関係の記録だった。
(2007年12月11日11時33分 読売新聞)
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