★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK44 > 1094.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://www.amakiblog.com/archives/2007/12/11/#000618
2007年12月11日
薬害肝炎被害者の直訴を傍観するこの国の政治家たち
政治家の使命とは一体なんだろうか考えさせられる光景である。
薬害肝炎被害者たちが誠意ある救済を求めて福田総理に直訴した。これほどまでに行政の罪が明らかになっているというのに、官僚主導のこの国の行政は国民の願いにまともに向かい合っていない。もはや政治的決断しかない。そう決意して被害者たち自らが立ち上がったのだ。被害者全員の一律救済を実現するのは国の当然の義務である。誰もそれを行おうとしない。被害者が立ち上がるしかないのだ。何の後ろ盾もない弱者の一人一人が力を合わせて叫ぶしか、為す術(すべ)がないのだ。
ところが福田首相は面会を拒否した。裁判所が和解案を提示する前の面談は困難だという。しかしそれでは遅い。官僚である裁判官が政府に全面的な非を認める和解案を出すはずはない。公正な解決が行われないまま終わってしまう。だからこそ被害者たちは首相の政治決断を求めているのである。時代劇に見られる光景である。弱者の庶民が代官やお侍のすそにすがって命がけの嘆願をしているのである。それを福田将軍は振り払ったもだ。
福田は愚かだ。支持率回復の絶好の機会を逃がした。自民党を救う最後のチャンスに気づかなかった。官僚主導の政治しかできない福田の限界である。小泉政治と違ったスタイルの政治でごまかそうとした福田政治の底が知れた瞬間だ。福田は自民党政権最後の首相になるだろう。そうならねばならない。
しかし、福田は政権政党の政治家だ。政権政党は官僚の上に乗ってこの国を支配してきた。その政党の政治家が官僚と対決できないのは考えてみれば当然なのだ。政権政党の政治家は一般国民の敵なのである。選挙支持者のためには、あるいは支援組織のためには利益誘導でもなんでもするが、それ以外の一般国民の事などまるで念頭にない。これが与党政治家の実態だと割り切れば腹も立たない。
腹が立つのは、そのような政権政党を攻撃し、政権交代を求めている野党の政治家たち、特に、弱者の味方を標榜している護憲政党の政治家たちの冷淡さである。
罪のない国民が、輸血を受けたばかりに肝炎に罹って死んでいく、その責任を誰もとろうとしない。被害者の救済が公正に行われる事がない。こんな不条理があろうか。しかもその薬害は行政の過失がなければ防げた事が明らかになっている。それなのに政府や官僚は被害者の救済に誠意を見せようとしない。そんな政府と官僚の罪を糾弾し、救済策を命じることこそ野党政治家、とくに護憲政党の政治家の仕事ではないのか。政治家がそれを行わなければ誰が行う事が出来ると言うのか。
なぜ菅直人は立ち上がらないのか。福島みずほや志位和夫が先頭に立ち、薬害肝炎被害者らをともなって官邸に乗り込もうとしないのか。テロ特措法や守屋疑惑追及に忙しく、解散・総選挙問題に明け暮れる彼らが、なぜ目の前の差し迫った孤立無援の被害者の救済のために、行動を起こせないのか、起こそうとしないのか。
そして川田龍平である。彼は今何を考えているのだろう。何をしているのだろう。彼は自らの薬害被害の体験を活かし、政府、厚生官僚の罪を糾弾し、政府の姿勢を変える事を訴えて国会議員になったのではなかったか?薬害肝炎被害者の苦しみ、悲しみ、怒りをもっとも共有できる国会議員ではないのか?その川田龍平がめでたく国会議員となった今、被害者の先頭に立って、彼らを率いて官邸に乗り込み、福田総理に政治的決断を迫らなければ、一体誰がそれを行うというのか。
もし川田龍平が、他の護憲政党と一緒になって、平和・反戦や原子力問題や社会問題に取り組もうと考えているのなら、そして今後末永くこの国の政治家として居座り続けようとしているとしたらとんだ勘違いだ。そんな政治家は他にも山ほどいる。そしてそれらは結局は何も出来ずにただの政治家に堕していく。政治家であることに安住して税金の無駄遣い政治家に成り果てていく。川田龍平を支えている取り巻き連中がそれを許しているとすれば、彼らは川田龍平を国会議員に送り込み、彼を利用して国政を私物化しようとしている連中に違いない。
私の考えが間違っている事を切に願う。この国の政治家は与党を目指す政治家はもとより野党、護憲を売り物にする政治家も、誰一人本気になって弱者のために犠牲になる政治家はいない、そんな覚悟のある政治家が一人もいないからこそ、この国の政治は良くならない、私は本気でそう思っている。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK44掲示板
フォローアップ: