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[民主主義の危機]福田総理『あわわわわ〜!』の背後から続々と噴出する裏金づくり「闇の構図」
<注>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20071210
【画像】京都、晩秋の風景2007/真如堂
[f:id:toxandoria:20071210215146j:image]ほか
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<注記>“福田総理『あわわわわ〜!』”については下記記事◆を参照してください。
◆2007-12-08付toxandoriaの日記/福田総理が『あわわわわ〜!』で掻き消そうとする防衛疑獄と特別会計の闇の深さ、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20071208
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近年、リスク管理の問題については十分に実証科学的・合理技術的な立場から様々な優れた知見が提起されつつあるようですが、最も肝心なことは、素朴な「ヒューマン・エラー」を回避するために政府・行政・研究者・企業・一般国民が情報を共有し、あらゆる局面でのコミュニケーションを深めつつ相互の信頼感を高める工夫を永続的に進めることです。
このような意味で、わが国は、本格的なグローバリズムが深化する時代を見据えたフランスあるいはEU(欧州連合)などにおけるリスク・コミュニケーションの動向を真剣に学ぶ必要があると思われます。なぜならば、『グローバリズムが深化する時代=果てしない危機の海の航海の時代』に忘れてならないのは「人的なリスク恒常性」(根本的な意味では回避不能なヒューマン・エラー)の問題だからです。しかも、このヒューマン・エラーを最も有効に回避する究極の方法はマンツーマンの双方向コミュニケーション以外に見当たらないのです。
そもそも、フランスにおけるリスクコミュニケーション (Risk Communication) は原子力利用に関するリスク回避の目的から始まったものですが、それは徐々に事故、災害、環境問題、人権問題(ヤスパース&ハンナ・アーレントに始まる人道の罪の問題=オランダ・ハーグの常設・国際刑事裁判所(ICC)が国際刑事裁判所規程第7条[1]に基づき管轄している/参照、下記関連記事★)など広く社会を取り巻く危機一般について、正確で客観的な情報を行政、専門家、企業、市民などが自覚的に共有しながら相互の意思疎通を深めようという、いわばヒューマン・エラーに焦点をあてた「重要な合意形成の手法」と認識されつつあります(参考資料、http://www.chemicaldaily.co.jp/books/kakushu/54103.html)。
★2007-08-01付toxandoriaの日記/2007年春、ドイツ旅行の印象[ハイデルベルク編]、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070801
このような観点からすると、僅か3ヶ月前に『無責任な安部総理の政権放棄』という前代未聞の政治的・国家的リスク(全国民の生命・人権・財産に関する危機)を経験したばかりであるにもかかわらず、早くもその直後の緊張感が解けてしまったかのように、防衛疑獄関連に止まらぬ「政・財・官・その筋・学(コンサル)」の癒着構造が産出する奇怪な巨大ゴキブリの如き魑魅魍魎たちが福田政権の周辺からピョンピョン飛び出しています。従って、今こそ、福田政権自身のみならずマスメディアも日本国民一般も「ヒューマン・エラーがもたらす危機=人的なリスク恒常性の問題」を真正面から受け止めるべきだと思います。
“平和ボケ”という言葉がありますが、それ以前の問題として、我われ日本国民は「リスクコミュニケーションの問題」を真剣に受け止めるべきです。たとえば、昨日から今日にかけて次第に大きく報じられるようになった『鹿島建設、キヤノン大分工場関連の架空外注費で6億円の裏金づくり問題(介在したコンサルは裏金30億円の申告逃れか?)』があります(参照、下記の各ニュースソースURL/NHKと毎日新聞が最も早く報じていた)。そして、ここに登場する立役者は鹿島建設、キャノンのほか「元政治家秘書・地元関連与党政治家(通産族議員?)・県知事(元、通産の高級官僚)・専門コンサル&その筋」らの人々で、言わば、この手の“癒着構造事件の常連さん”たちです。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20071209k0000m040125000c.html
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20071209k0000m040127000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071210it02.htm?from=top
http://www.asahi.com/national/update/1210/TKY200712100141.html
地方への大型企業誘致関連では、概ね、この種の癒着・腐敗の噂が付きまとうものですが、今回の<事件>は経団連会長をも務めるキャノンの御手洗会長がトップスターとして登場しており、鹿島建設が隠した所得の一部(大分県内のコンサル会社に渡っていた)は、鹿島建設がキヤノンの工場建設を請け負うための受注工作資金に使われた疑いも浮上していると報道されていることから、肝心の問題(キックバックの流れ)が中央政界へ波及する可能性も否定できないようです。
視点を変えると、この種の事件も“経営者としての根本的自覚を欠いたトップによる船場吉兆の食品偽装”に似た一種の「無自覚で悪質な偽装・詐欺事件」と見なすことができます。つまり、地元民や一般国民に対し、恰も自分たちは正々堂々と真っ当で健全な仕事(経済・生産・建設・販売活動など)をやっているかのように偽装していたと見なせます。近年、食品偽装など企業の不祥事が相次ぎ表面化していますが、その多くは社員らによる「内部告発」が切欠となったものです。
さらに、その背景を探れば、そこに浮上するのは“長期不況時の過酷なリストラ、やりすぎの成果主義人事、人件費削減のための過剰な非正規社員化”などによる従業員の会社に対する「帰属意識と忠誠心の希薄化」の問題が顔を覗かせます。しかも、皮肉な見方をするならば、無責任で不正直なトップが支配する不健全な多くの会社が、帰属意識と忠誠心の希薄な従業員らの「内部告発」によって“辛うじて逆統治(逆ガバナンス)されている”という異常なリアリズムが見えてきます。
まさに、今の日本は“相互信頼から相互不信の社会へ逆転した社会(or会社?)構造”となりつつあるのです。それは、まるでルイス・キャロル(Lewis Carroll/1832-1898)作『鏡の国のアリス(Through the Looking-Glass, and What Alice Found There)』のように異様な「逆さま社会づくり」に邁進するのが「防衛疑獄の闇を始めとして自らの背後からピョンピョン飛び出す巨大ゴキブリたち」を平然として(必要悪として?)飼い続ける福田政権だということになります。
そして、この問題は上で述べた「リスク・コミュニケーションの観点」からすれば最悪の状態であることがわかります。つまり、このような危機的状況を脱するには、今や、一刻も早く、あらゆる局面でのマンツーマンによる双方向コミュニケーション作用を回復する、いわば「ヒューマン・エラー回避の問題」へ真剣に取り組むべき時なのです。
・・・・・以下は[2007-12-06付toxandoriaの日記/国家情報評価に透ける“日米軍事同盟”原理主義の錯誤、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20071206]に対するコメント&レスの転載(4件中、前半部分の2件は再録)です・・・・・
pfaelzerwein(2007/12/08 01:19)さま to toxandoria
福田首相は“忠誠パフォーマンス”にもなっていないのでは?あまりにもポーズだけなのを指摘され、それで急いで強制採決へ(の意志表明へ)と動いたように思われますが、どうなのでしょう。
親父さんのワシントン訪問の不評を思い出しました。その時の大統領に向けた発言から思い出すのは、米食でもジャ「パン」とはこれ如何に?、それに答えて、朝食はトーストなのに「米」国と言うが如し、とまあ、そのレヴェルの政治家でしたが。
toxandoria(2007/12/08 13:42) to pfaelzerweinさま
pfaelzerweinさま、コメントありがとうございます。
少々ばかり異なる視点になりますが・・・
薬害エイズ問題で責任を問われた厚生省の役人が医学部を出た厚生課長ただ一人のみで、その上司である薬務局長・事務次官らは起訴対象から除かれましたが、その理由なるものに驚かされます。
これらの上司たちは文科系の事務官であり、彼らには医学的な判断能力がないからだというのです。こんな<屁理屈>が法的解釈の根本として罷り通るのだから、日本の凡ゆる組織のトップは<無責任で結構>だということになるようです。
今、日本では、グローバリズム時代の不祥事多発を回避するため「内部統制の強化」が叫ばれていますが、このような<非論理的でヘンな屁理屈>が法的解釈の根本として通用する限り、どのような小細工を施しても無意味なことだと思います。
福田首相が日常的に発する“あわわわわわ〜・・・”という珍妙な会話が過半の国民とメディアに支持される背景には、このような意味での深刻な問題が潜在しています。
また、このような<トップマネジメント層に属する人々は無責任で当然>とする世界でも稀なガバナンス意識の権化である「文部科学省」管轄下の異様な教育環境の中で、日本の子どもたちの「科学的リテラシー(応用力)」が劣化するのは当然だと思われます。
おそらく、“本当は賢い”日本の子どもたちは貧乏くじは引きたくないと思っているからです。
Ladybird(2007/12/09 07:02) to toxandoria
こんにちは.初めてお邪魔します.
>どうやら、この日本で最も激しく劣化中のものは子どもたちの「科学的リテラシー(応用力)」などではなく、それは複眼的な「政治リテラシー(応用力)」であるようです。
言い得て妙.拍手.
toxandoria(2007/12/09 22:05) to Ladybirdさま
Ladybirdさま、コメントありがとうございます。
本日の報道(とはいえ、な ぜか取り上げたのは今のところNHKと毎日新聞だけのようですが・・・)では、『キャノン=鹿島建設=大分県(知事は元通産官僚)=政治家=コンサル絡み の巨額使途不明・脱税事件』が明るみにでたようです(参照、http: //mainichi.jp/select/jiken/news/20071209k0000m040125000c.html)。
日 本経団連会長(キャノン御手洗会長)、トップ建設会社、政治家ら日本のトップレベルを自認する企業等が絡む不正取引・裏金絡みの脱税事件であり、しかも御 手洗会長は『若者の人間力を高めるための国民会議』の議長であることを考えると、これは、まるでブラックユーモアです。
日本の産業力を維持して成長を確保するため、“あわわわわ〜!”の福田総理は、裏金づくりの悪知恵に長けた経団連の御手洗会長や鹿島建設と手を携えて「ブラックユーモア・ジャパン」の創造を目指すのでしょうか?
実は、“本当は賢い”日本の子どもたちは「こんな不合理なガバナンスが罷り通る国で貧乏くじは引きたくない”と心の奥底で思っているのかも知れませんね。
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