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2007.12.9(その3)
森田実の言わねばならぬ[783]
平和・自立・調和の日本をつくるために【570】
最近感心したこと(12)――関西・大阪の風土と人情[その1]
関西テレビ「スーパーニュースアンカー」(16:55-17:55)のコメンテーター(金曜日に出演)として毎週大阪に通うようになって学んだこと
「人間が新しい境遇に慣れることは、実際驚くばかり早いものだ」(大佛次郎『赤穂浪士』の中の大石内蔵助の言葉)
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2007年10月から関西テレビの「スーパーニュースアンカー」(16:55-17:55)の金曜日に出演している。10月は、以前から約束していた講演のため2回しか出演できなかった。11月も講演のため2回休み、3回しか出演できなかった。関西テレビには迷惑をかけた。申し訳ないと思っている。
12月からは休まない決意である。75歳を過ぎているので健康に気をつけ、迷惑をかけないようにしたいと心している。
11月末まで5回出演して感じたことは、東京のテレビと比べるとゆったりしていることだ。東京のテレビ局は、みんながせかせかしている。常に急いでいる。みんなが視聴率を異常に意識している。張り切りすぎている。これに対して関西テレビは、皆が自然体であり、ゆったりと仕事をしている。一人一人に自由があり、個性がある。人間味がある。芸能界の方と並んでコメントすることが多いが、関西の芸能人は上品である。コメントにも自然なユーモアがある。
番組のスタッフ全員が、明るさと笑いを重視している。私はいままで「笑い」と縁のない世界で生きてきたが、関西テレビ出演2カ月の体験を通じて「ユーモア」と「笑い」の大切さを理解できるようになった。
関西テレビへは新大阪駅または伊丹空港からタクシーで行く。過度の規制緩和のため、タクシードライバーの所得は激減し、大変になっていると聞いたが、運転手さんは皆ゆったりとしていて親切である。大阪のことを質問すると、丁寧に親切に教えてくれる。そして私が「大阪人はゆったりしていて温かい」と言うと、「大阪を批判してください。大阪もアカンところがぎょうさんありますから」と言う。みなさん、謙虚である。
駅弁を食べる楽しみもある。大阪へはほとんど品川駅から新幹線に乗る。東北地方や新潟方面へ行くときには、ときには東京駅を使う。出発時に駅弁を買う。ほとんどすべての種類の駅弁は食べてしまったが、東京駅と品川駅の駅弁の種類に比べると新大阪駅の方が多いように思う。味は大阪のほうが、私には合っている。いまは新大阪駅の駅弁を全種類食べ尽くすことを目的に楽しんで食べている。
経済状況は東京より関西・大阪のほうがよくない。関西・大阪の優良企業が次々と本社を東京に移している。「この流れはいまも止まっていない」とタクシードライバー氏は私に教えてくれた。雇用状況も東京よりかなり悪い。だが、大阪には東京にない落ち着きがある。じたばたしていないのである。長い歴史の中で形成された風土の違いかもしれないが、常に急いでいる東京と違う。人間に適したスピードで動いているような感じが大阪にはある。
10月から2カ月の間、まだ5回しか出演していないが、関西テレビのスタッフはみんな謙虚である。それでいて姿勢はいい。背筋をピンと伸ばして自然に振る舞っている。東京のテレビ局には卑屈な態度を見せながら心の奥底は傲慢な人が時々いるが、関西テレビにはいない。卑屈な態度をとる者はいないが、心底は謙虚である。
私の最近の心境を率直に言えば、関西・大阪にだんだんと惚れ込み、深入りしつつある。いままでの人生75年間のうち小学校卒業までは24時間伊豆の伊東で生活した。戦争末期から6年間、小田原市の中学・高校に通った。夜は伊東、昼は小田原の生活だった。それからあと東京へ出た。東京で56年間生活してきた。私は関東地方でずっと生きてきた。大阪では何百回も講演したが、ほとんどとんぼ返りだった。関西テレビの番組に毎週生出演するという形での大阪での本格的な仕事は初めてである。いま、関西・大阪に溶け込もう、そして、できれば関西・大阪の再生のために役に立ちたいと決意している。
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