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以下は11月3日付・15面から直接貼り付け。
＜防衛省・商社 癒着の構図＞軍需商戦 甘い蜜／海外出張は至れり尽くせり／元幹部が語る（しんぶん赤旗）
「商社との癒着は今回だけのことではない。軍需商社にはつきものだ」。守屋武昌前防衛省事務次官が軍需専門商社「山田洋行」（東京都港区）の宮崎元伸元専務から接待
漬けになっていたことが大問題になっています。兵器調達業務にもかかわった防衛庁の元キャリア官僚が、本紙に語った軍需をめぐる防衛省と大手商社の癒着の実態は―。
山田洋行は軍需専門ですが、大手の総合商社も軍需商戦には力を入れています。防衛関係の受注は、予算枠通りで値引きもなく大もうけできるからでしょう。だから接待
にも熱心です。調達業務など直接の利益にかかわる官僚はもちろんですが、そうでない部署の人間も広範に接待漬けにしています。
大手商社が接待するのは、彼らにとっては当たり前という感覚でしょう。官僚がいつどの部署に異動するかも分からないから、将来の受注のためにもとにかく関係をつくっておくということです。そうした人間関係を最大限に利用するのが商社の商法です。
海外に視察や出張に行った際には、朝ホテルを出ると大手商社の担当者が車を用意して待っています。それはもう至れり尽くせり。夜の接待はもちろん、休日には観光案内もしてくれますが、いっさい費用は商社持ちです。官僚側もそれを心得ているので、わざわざ土、日の休日をはさんで出張の日程を組んだりします。
直接に接待するとまずい場合は、商社や軍需産業が金を出した社団法人や個人を介在させる方法もあります。たとえば社団法人が主催するゴルフコンペやパーティーなら疑われず、官僚や政治家は参加しやすいですから。
自分は、そもそも防衛省の兵器調達に商社を間に入れるのはおかしいという考えです。問題になっている次期輸送機CXにしても機体は国産だが、外国製エンジンの購入は、なぜ商社を使わなければならないのか。防衛省がメーカーから直接買って、機体の製造企業に渡せばいいのです。そのほうが安くてすむ話です。
国民の税金を、商社を介在させることでわざわざ汚い金に変える「逆マネーロンダリング」が行われているといわざるを得ない。商社自身が大きな中間マージンを得るだけでなく、官僚や政治家が接待などを通じて国民の税金を食い物にするという構図です。
軍需企業が大もうけできる背景には、軍事予算のずさんな使われ方があります。自分も調達業務にかかわって、そのでたらめぶりを直接に体験しました。
ある米艦船の定期点検修理で、日本側が負担する費用の見積もりが、ある日本企業からあがってきました。原価計算を担当する部署のチェックも受けたものでしたが、どうみても露骨な水増し請求なのです。防衛庁には積算能力はないのかと思いました。
GDP（国内総生産）の1％という大枠で予算を消化しなければならないというところから、いいかげんな予算の使われ方がされています。大蔵省（現財務省）も防衛予算にかんしては、きちんとした査定はしていません。特別扱いなのです。
結局のところ、官僚、政治家と企業がそろって防衛予算という甘い蜜（みつ）を吸っているのです。守屋氏の疑惑が起きても、だれもが「当たり前のことをやっていたのに」としか思っていないのが本音でしょう。
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【gataro】
自衛隊・防衛省がいかに国税の無駄遣いをしているかは、自衛隊の戦闘機が名古屋空港で離陸途中に墜落、炎上した事故からも明らかだ。場合によっては大惨事につながる事故だったが、人命に関わらずにすんだことは幸いだった。
この墜落した戦闘機は１機が120億円もする「世界一高価な戦闘機」。元々国産として開発するところをアメリカの横槍で日米共同開発となった。アメリカの貿易赤字解消と日本独自の軍事技術開発を許さぬアメリカの姿勢がそうさせたという。
アメリカ言いなりになった結果、開発費は1650億円から一気に２倍にふくれ上がり、3200億円になった。１機当たり価格も当初予定の80億円が1.5倍の120億円に。しかも開発途中にもトラブルが連続していた。
そんなこんなの無駄遣い（1兆円かけて開発、配備した）の果てに、自衛隊では性能が低いとしてすでに次期戦闘機を開発する計画に入っている。次もやはりアメリカ言いなり開発の公算が大である。
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【関連記事】
2007年10月28日(日)「しんぶん赤旗」
防衛省天下り４７５人／軍需上位１５社／受注７割 自民に多額献金
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-10-28/2007102801_01_0.html
2007年11月2日(金)「しんぶん赤旗」
海自派兵燃料／落札率ほとんど１００％／笠井議員告発 “官製談合ではないか”
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-11-02/2007110215_01_0.html
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