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「連立」打診―まず総選挙が筋だ
びっくりするような提案が、福田首相の口から飛び出した。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#syasetu1
きのうの小沢民主党代表との党首会談で、「政策を実現するための新体制をつくることもいいのではないか」と、連立協議を持ちかけたのだ。ライバル関係にある2大政党が連立を組む、いわゆる「大連立」の呼びかけである。
大連立は、ドイツのメルケル政権など例がないわけではない。だが、今回の打診は多くの日本国民にとっては、キツネにつままれたような話だろう。
両党は夏の参院選で激突し、自公連立政権が過半数割れし、民主党が初めて参院第1党に躍り出たばかりだ。遠からず行われる衆院の解散・総選挙でいよいよ政権交代が問われる。ほとんどの国民はそう思っていたはずである。
首相にとってのメリットは明らかだ。
テロ特措法の期限が切れ、海上自衛隊はインド洋から撤収することになった。給油再開のための新法は、民主党の反対で成立のめどがまったく立っていない。給油問題に限らず、今のままでは重要な政策が何ひとつ前に進まない。
「政治が止まっていいのかどうか。状況を打開しなければいけない」。そう語る首相の思いは理解できないでもない。同時に、政権を握りつつ、政治を前に進められるのなら、自民党側に失うものはあまりないという計算もあろう。
給油新法とともに、自衛隊を海外に出す際の恒久法でも合意できるなら一挙両得でもある。
私たちは、頭から大連立を否定するつもりはない。たとえば2大政党が国政の基本的な課題で衝突し、にっちもさっちもいかないとき、打開策としてあり得るかもしれない。
だが、いまの時点での大連立はあまりにも唐突に過ぎる。とりわけ民主党にとっては、危険な誘いというほかない。
日本の政治には政権交代が必要だ。国民にもうひとつの選択肢を示し、総選挙で政権を奪取する――。民主党は国民にそう訴えてきた。
それなのに、肝心の勝負をしないまま、大連立で政権入りという甘い誘惑に負けたとなれば、有権者への背信だ。民主党がこの呼びかけを拒否したのは当然で、むしろ小沢氏がただちに断らなかったのが不可解である。
ただ、政治を停滞させないための工夫が必要だというのはその通りだ。
今週、政治資金規正法の改正をめざす与野党6党の協議が始まった。薬害肝炎患者の治療費をどう公的に支えるかなどでも、与野党で接点を探る動きが本格化している。
与野党が折り合える政策は進める。その一方で、どうしても基本的な考えがぶつかる政策は何か、つまり対立軸は何なのかを国会論戦を通じて国民に示す。
いま必要なのは、そうしたメリハリのある与野党関係ではないのか。談合のような「大連立」話はききたくない。
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