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2007年11月03日
深刻な中東情勢を前にして迷走する日本の政治
10月30日のブログで、党首会談に応じた小沢民主党代表に疑義を呈した。そのブログを書いてすぐに日本を離れた。11月2日夜に日本に帰ってきたら、二回目の党首会談のニュースで持ちきりであった。
おどろくべき政治の混迷だ。その真相はいずれ明らかにされるであろうが、もはや一日も早く総選挙が行われなくてはならない。そしてその結果がどうであろうと、さらなる選挙が必要となるだろう。何度も選挙を繰り返し、日本の政治は真の政界再編が行われて落ち着く必要がある。本当の政治が始まるのはその時からである。
残念ながらその間の日本の政治・経済は停滞する。日本の外にいて世界のニュースを眺めるにつけても、世界が急速に動いているというのに、日本の政治はそれらの動きに対応できていない、内向きの政争に明け暮れ世界から取り残されつつある、そういう気がしてならない。自民福田も民主小沢も、そしてそのほかの弱小政党やその政治家たちは、今何をすべきかについて、おそらく思いが及ばないに違いない。自分たちの事で精一杯なのであろう。残念な事である。情けない事である。
旅行中に「イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策上下(講談社)」を熟読した。副島隆彦氏が訳者あとがきの中で、「ここまで満天下に事実を書かれてしまった以上イスラエル・ロビーと言えどもぐうの音も出ないだろう」と書いている通り、米国の中東政策が米国の国益や、いたイスラエルの国益さえも犠牲にする形で、シオニストロビーに影響されている事を憂える驚愕の書である。著者のミヤシャイマー、ウオルトという二人の米国際政治学者がその序の中で、「どんな人間も一人の力や知識で本を書くことはできない」と書いているように、この本の強みは多くの政治家や学者が実際に話した事、報じられた事実を丹念に調べあげ、引用しているところにある。イスラエル・ロビーの実態をここまで明らかにして書いている以上、いかなる批判も恐れ事はない。
私がレバノンで得た限られた情報に基づいて直感的に判断した米国のイラク攻撃の誤りが、ものの見事にこの書で証明された。
テロ特措法延長問題をめぐる国内論争を聞きながら、「給油活動を停止することは無責任である」とか、あるいは「日本に出来る貢献は非軍事的な分野であるべきだ」などという議論が、いかにピント外れであるかがわかる。そもそも「テロとの戦い」などに日本は一切かかわるべきではないのだ。日本は米国の中東外交のすべてを否定すべきなのだ。それが出来ないのであれば、きっぱりと米国の中東外交から距離を置くべきなのだ。
政治家も官僚も学者も評論家も、もっと本気になって米国の中東政策を知らねばならない。日本の在るべき外交を自主的に形作っていかなければならない。その必要性と重要性を、旅先で教えてくれた書である。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/11/03/
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